諸世紀4
諸世紀の魔力に引き込まれている場合じゃなかった。
なんとか、この変な話を終わらせなければ!
脱線している場合じゃなかった。
46億年の生命の歴史ではなく、ルネサンスの諸世紀だ。
諸世紀…と言われた原文の詩なんて、思えば真面目に読んだことは無かった。
面倒くさいのもあるが、あまり、予言集のみでの本は出版されてなかったのもある。
聖フランソワの闇の掟が、なんとなく、私の周りでは威力があったのだろう。
ただ、原文は、全て掲載はされてないが、全詩を載せた本は他にも出版されていた気がする…
あれは、12章まで載っていたかな?
現在、捜査中だ。
まあ、でも、18年の時を経て、インターネットの「なろう」に、紹介された私の諸世紀Byたま出版の華々しくも、最後のステージを邪魔するのも、なんだから、その話は、おしまいだ。
私の手元の100円の古本は、最高でも私の命がつきるまでの運命なのだ。
あとは、古紙にされて、溶かされてしまう。
これだけ長く、誰かの本棚にあり、誰かと夢を共にしてきた本。(前の持ち主はとても良い状態で売られたようだ。)
世紀をこえて、失望と共に、買う人もなく私なんかの手に渡り、表紙を剥かれ、いまにも綻びそうになりながらも、段ボール生活に耐え、こうして、ネット小説と言う、新しい世界で話題になったのだ。もし、本当に九十九神なんて存在がいるならば、
一発、最後に派手に花火をぶちあげたいだろう。
そして、元の主に自慢したいに違いない。
この本は、昭和59年の13版だ。定価は2900円。(@_@)わ、わりと高いな。
子供の買う本ではないから、元の主は若くて高校生以上か…。
いい中年になっているはずだ。でも、上手くすれば、この本に隠されていた新しい物語の世界を、元の主に見せてあげられるかもしれない…。
なんか、私のハードルは上がるばかりだが。
まあ、やるしかないか。
と、言うことで、もの神と共に、諸世紀の世界を探しに行こう。
徳川埋蔵金を探すよりは…、お宝が隠れているかもしれないし…。