表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
茶色いノート  作者: ふりまじん
魔法の呪文
396/499

秋雨

陰鬱な曇り空に、物悲しく秋雨が泣いていました。

窓辺のソファに腰を下ろして、作者は窓に流れる雨を眺めています。

秋のイベント…結局、寝落ちのタイムアウトで投稿が叶いませんでした。

が、とりあえず、ミステリー大賞を完結すべきだと思うので、それは構わないのですが。


「もう、『ミステリー大賞が終わらないよぅ。」

作者は叫ぶ。

「そうですね…。本当に、あの話は混乱しますね。」

私はため息をつく。

そして、作者の好きなブレンドコーヒーを淹れる。

全く、あちらの話にかかりっきりで、こちらになかなか来てくださらないのですから。

本当に、何とかしてほしいところです。


「コーヒーありがとう。そうなんだよ。どうしよう?本物の私のキャラのベルフェゴールが登場なんて(>_<)」

作者は頭を抱える。そして、それは、私にも由々しき問題です。


メフィストが居なくなったと思ったら、次はベルフェゴール…TS美少女風味なんて、許せるわけは無いのです。


「そうですね。あちらは落選しましたし、もとより、『パラサイト』のブックマーク読者へのサービスですし、結末はあるのですから、一気にその話で終わらせてみたらどうでしょう?」

そう、1つが終われば次のイベントがあるのです。

うかうかしている場合では無いのです。

「それは…多分無理(>_<)

ベルフェゴールを退散させなきゃ、話は終わらないし、多分、その為には、中東と、悪魔にされた神々の話が必要なんだと思うからっ。」

作者はそこで深くため息をつく。


「確かに、厄介な話になってきましたね。」

「うん…剛をベルフェゴールとして話に呼び行けたのも13日…見事な伏線みたいなんだけど…ただの偶然なんだよねぇ…」

作者は、偶然に嫉妬するように不貞腐(ふてくさ)れる。

「まあ、それも、才能、とも言えますよ?」

私はコーヒーのおかわりを入れた。

あの知的美少女ベルフェゴールに、この役は渡すつもりはありません。

作者をコーヒーで癒すのは、私の務めなのですから。

「そんな才能…いいね1つ分の価値もないじゃない(>_<)

もうっ、でも、ここはちゃんとしとかないと。

悪魔を使うのって、気を使うのよ?」

作者は膨れっ面で私をにらむ。

「確かに、悪魔とは、人間の内面のネガティブな部分を刺激して召喚しますからね。

魔術、と、言うより心理学的に気を付けたいキャラですね。」


そう、物語を書くと言う行為は、鏡に向かって『お前は誰か?』を問う様なもの。


都市伝説では、ゲシュタルト崩壊をしてしまうそうですが、物書きもまた、心を病んでしまう場合も無いとは言えませんから、気を付けたいところです。


「何いってんのよっ、小説で小銭儲けをしたかったら、ベルフェゴールやメフィストフェレスなんかの人気キャラは、しっかり押さえとかなきゃダメでしょうが!

いい?ネットじゃ、誰でも投稿できる分、似たり寄ったりの話になりがちなんだから、ちゃんと理解して、扱ってるアピールは必要なのよっ。

異世界に行って、1発当てたいなら、ちゃんとしなきゃダメなんだから。」

作者は真面目な顔で私をみる。


多分、この人は精神崩壊の心配は無さそうです。


「わかりました。まあ、気は進みませんけど、お付き合いはしますよ。」

私は少し迷惑そうな顔をして、とても浮かれた気持ちでパイを焼くことにした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ