表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
茶色いノート  作者: ふりまじん
魔法の呪文
386/499

悪霊7

爽やかな秋空に誘われて、私達は車で一時間くらいにあるキャンプ場にピクニックに行くことに。


日本海を見ながらの楽しいドライブです。


BGMは…『あなただけdreaming』

1985年放送の『魔法のスターマジカルエミ』のエンディングテーマです。

小畑洋子さんの快活な歌声が、少女の初恋のときめきと不安を表現した名曲です。


「今日は、魔法少女ですか?」

私は、歴代の少女アニメの名曲を聴く作者に声をかける。

「魔法少女…というより『少女アニメ』ね。

魔法少女と言うと、青年も込みの鬱エンドものとか、エロいのも含まれちゃうから嫌なんだよ。」

作者はふくれる。

「でも、新作情報が出た『まどかマギカ』はお好きでしょ?」

私がからかうと、作者はため息をつく。

「大人としては、ね。でも、監督者(おとな)としては、少女アニメに入れたくはないのよ。」

作者はペットボトルの水を飲む。

「まあ、そうですね。」

私は苦笑しながら同意する。

90年代に入ると、同人活動が大規模になり、芸術性のあるフィギュアが出回るようになりました。

個人の芸術家が増えれば…自ずと、公式では見られない部分の表現が増え、エロい作品が出回り始めるのです。


中学までの少女だけの世界は、大人が加わることで、その姿を変えて行きました。

「でも、今は、男子、女子を分けない作品が増えてきましたよ。」

「そうね、メジャー級はうるさくなってるわね。

でも、逆に、マイナーな私は、マイナーを追いかけてもいい気がしてきたわ。

別に、混ざるのもよし、混ざらないのもよし、だと思うのよ。

大体、恋愛なんて、究極の差別なんだからさ。」

「差別…ですか。」

「そうよ。80億もいるらしい人間から、たった一人、好きな人を決めるんだもん。

付き合ったら、どんなに優しかろうと、金があろうと、好きだろうと、他の人の愛は拒絶するんだもん。」

作者のキッパリとした発言に昭和の香りを感じます。

「でも、なろう風味なら、ハーレム展開じゃ、ないのですかね?」

少しからかってみます。

「ハーレム嫌いな人もいるわよ。それに、この成績じゃ、メジャーに寄せても爆死しかないわ(T-T)」

作者は叫ぶ。


そうでした。『番外 悪霊』は、それほどPVも伸びずに終わったのでした。


「そうですね。ここまで来たら、コア層を発掘、安定した閲覧を稼ぐのも作戦ですが、去年、そう言って、BL書くとか騒いで失敗していたじゃないですか。」

私は、『男同士』と言う作品を思い出して笑う。

「仕方ないでしょ?BLの定義が分からなかったんだもん。艶ものいれないと、『ブロマンス』ってジャンルになるなんて、知らなかったんだもん。オメガとか言うのは、何となくわかったけどさ、なんか、あのジャンルは毎年超進化して混乱するのよ。

でも、昭和の少女小説なら、あそこまで混乱はしないわっ。」

作者は空を見つめてキッと顔をしめる。

「異世界恋愛…人気ですからね。」

私は優しく語りかける。

ファンタジーなら、一昔前の設定でも、問題はないはずです。

「異世界恋愛…あれもよく分からないけどね…

まあ、とにかく、『番外 悪霊』の反省会をしようよ。」

作者は助手席で嬉しそうに笑う。

「はい。今日は、カツサンドを作りましたから。」

「うん!道の駅でチーズとご当地ぶどうジュースを買ってさ。ノンアルコールワインと混ぜて飲もう。」

作者は楽しそうに情報検索をする。


久しぶりの遠出。

楽しい気持ちになります。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ