表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
茶色いノート  作者: ふりまじん
魔法の呪文
383/499

悪霊4

爽やかな秋の空が広がります。

今日は美しい秋の海岸を作者と散歩する事に。


作者は黙って、輝く海を見つめながら歩いて行きます。

私も、そのやや後ろについてある来ました。

少し、強い海風が、心地よく体に当たります。


「お茶にしませんか?」

私は、良い感じの流木を見つけて言いました。

作者は笑って従います。

本日は、冷たいダージリンをストレートで。

小さなマドレーヌと一緒に水筒を渡しました。


「ありがとう。」

作者はそれを受け取りながら、銀色に輝く海をみつめました。

「そろそろ…秋イベントが始まりますね。」

ぼんやりとそんな事を言うと、作者が水筒を両手で握りしめる。

「うん…もう、秋イベントがはじまるよ。私は、悪霊が終わらないのに(T-T)」

作者は渋い顔をする。

「まあ…参加しなくても…良いとは思いますが。」

私は苦笑する。

「でも、考えるだけは考えるわ。今回、食事でしょ?お菓子と作るのもアリでしょ?メアリーの話をしても…ベアトリーチェの話をしても…春枝の話にしても…とにかく、止めてる作品を一時的に動かせるもの。」

作者は少し、悲しい顔をする。

初めての連載を完結させようとした努力の結果が、複数の未完なのですから、仕方ありません。

「そうですね。メアリーなら、小さな頃、フランクをお茶に誘う話も素敵ですし、ベアトリーチェなら、イタリアやローマのお菓子について語るのも。

春枝なら、家守と素敵な夕食を作る話も良いですね。たまには、日本の秋の食事について語りましょうか。」

私は、各物語を思い出して楽しくなる。

「そうね…十五夜のエピソードとか楽しそうだわ。それなら、トピラフの話も良いなぁ…。」

作者も嬉しそうに笑う。が、すぐに暗い顔になる。

「でも、まずは、悪霊を何とかしないと!今度は『魔法様』の登場よっ(>_<。)」

作者は渋い顔になる。

「三田光一ですね。」

私は、月の裏側を念写した一人の奇術師でサイキッカーを思い出す。

「うん…まさか、1933年の同じ年にやってるなんて、信じられないわよ。もうっ。」

作者はふて腐れる。

「確かに、克也さんは優秀みたいですね。」

私は、執筆中の主人公を思って笑う。

「うん。そろそろ、終わりに近いんだけど、奴が脱線しないか、気を付けないといけないんだよ。」

作者は疲れた笑いを漏らす。

「そうですね…でも、福来友吉に話をもって行かなければ行けませんから、よかったじゃないですか。」

一応、励ます。

「うん。まあ、ね。まあ、これ以上はここでは話さないわ。」

作者はアイスティを口にする。

「今日は、ドイルの話をするのですからね。」


そう。乱歩は、『悪霊』で、ドイルと、英国の心霊実験について語っているのだ。

「うん。『悪霊』には、実在したオカルト研究家が記されてるわ。

アルフレッド・ラッセル

ウィリアム・ジェームス

ウィリアム・クルックス。

でも、彼らについて、乱歩は作品で言及してないわ。

この辺りを少し、掘り下げてみたいの。

そうする事で、作品のオカルト色を強めて、読者の興味をひきたいわ。」

作者の目が輝いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ