表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
茶色いノート  作者: ふりまじん
ダ・ヴィンチの偽コード
36/499

四大天使

キャラクターを動かしてみて、意外な真実を知ることがある。


世紀末を越え、オドロオドロしい滅亡話と共に語られたノストラダムスは、私の頭の中で共感覚をもつ、小さな少年として生きずいていた。


人前では混乱して、要領が悪い印象だが、それは、元々左利きだったのを矯正されたために、頭が混乱してしまう…設定のようだ。

実際のノストラダムスが左利きなんて史実は無いと思うが、まあ、伝奇なので許容範囲…と、言うことで。


なので、森や林などで一人で…左利きのまま遊んでいるときは、混乱したり、必要以上に聞き返したりしない。


そんな彼を、奈美はチョコレートで手なずけて、倒れた古木に座りながら、ミシェルの事を知りたがっていた。


穏やかに過ごすこの二人を見ていると、自分が登場人物に抱いていた印象が間違いなのを知らされる。


私は、奈美と剛の関係は


(SMの)女王様と下僕


みたいなものだと感じていたが、正解は


審神者(さにわ)とシャーマン


の関係に近いらしい。


まあ、止まっているが「ラノベ作家と予言の書」で、そんな感じの関係にはなっていたけれど、思っていたより、奈美の剛に対する気持ちが優しいものだったのに、作者なのに驚いてしまう。


それはともかく、奈美にしても、私にしても、さっさと本編を動かし、あの恥ずかしい解説をすっかり消してしまいたいのだから、早いところ、進めてしまおう。




まずは、天使についてだ。


全く…下らない短編を書いて終わるはずだったのに…

次話投稿を間違えて、ルターの話まで作ったために、色々な知識が必要になる。


天使、聖人…これ、私の普通の生活には、知らなくても良い知識だが、西洋の物語を書くためには、必要な知識であり、用語になる。


なぜなら、修道士の台詞に

サラマンダーとか、


ウインディ


エルフ


なんて、異世界の生物を使うわけにはいかないからだ。


キリスト教は一神教なので、偶像崇拝は禁止されているし、それに、毎日神様の勉強をしているはずなのに、天使や聖人の名前より、エルフや妖精の名前の方が思い浮かんでは不自然だからだ。


なので、私も調べるし、勿論、ルターもミシェルだって知らなきゃ…いけない。


「私が天使に見えると言ったけれど、ミシェル、あなたの方が天使のようだわ。名前だって…大天使さまからいただいてるのだから。」

奈美は穏やかにミシェルに語りかけた。


この娘はとても声がいい。優しい語り口で彼女の声を聞いていたくなる。

さすが、分数の掛け算を忘れた中卒の健二を、二級建築士にまでさせた女だ。

「大天使ミカエルさまだね。知ってるよ。とても美しい天使で、一番強くて偉いんだ。」


ここで、とりあえず、四大天使について書いておこう。


日本にも、四天王なんて言葉があるが、西洋にも選りすぐりの四人の天使がいる。


ミカエル

ガブリエル

ラファエル

ウリエル


だ。ミカエルは、悪魔サタンと戦う軍の将であり、人気ダントツの天使だ。


基本はサタンと戦う天使らしいけど、人気があり、実力もあるので、ご利益も多岐にわたるようだ。

とにかく、困りごとがあるときは、ミカエルの名前を叫びたいところだけど…

少しでもやましい所があれば、こちらが罰されそうで怖いなぁ…


ラファエルの方が、その点お願いはしやすそうだ。

癒しの天使とも言われていて、旅人の守護天使でもある。


小箱を抱えて、ずだ袋を担ぐ旅人の姿でよく絵画に描かれてるそうだ。


旅の無事はラファエルにお願いするのが絵になるわけで…

覚えておきたい天使である。


「でも、やっぱり、ウリエルさまが格好いいよね…だって、業火を繰り出してばぁぁんと、町を吹き飛ばしちゃうくらいだから。」

ミシェルは、楽しそうに両手を広げて天使を語る。


まあ、この時代、娯楽も少ないし、戦隊ヒーローものなんて無いんだから、天使の話は楽しいのだろう。

確かに、神の炎を意味するこの天使は、人をその炎で暖め勇気づける反面、罪人には容赦なく、その業火で焼き付くすのだ。


あまり、比喩として使う天使では無さそうだが、アクションシーンなどには使えるのかもしれない。


そして、最後は私のキャラクターも名前をいただいたガブリエル。


神の英雄とも、お告げの天使とも呼ばれているらしい。


マリアの受胎告知をしたのもこの天使で、女性的な美しい姿をしているのだそうだ。


まずは、この四大天使の情報を共有した。


ああ、しかし、なんだかまた、雲行きが怪しくなるなぁ…


天然で純粋で、不器用なミシェル。


確かに、さにわとシャーマンなら、清純なヒロインと冒険を楽しめそうだが…

彼はアクション要員では無いようだし…

急に話を変えてしまって、なんだか悪いことをした気持ちになる。


まだまだ、積み上げる知識もあるし…


比喩として使う天使や悪魔も必要になるだろうし…

あれ?


ちょっとまてよ…


今度は私の思考が止まる。


私の記憶が正しければ、諸世紀に天使の比喩なんて無い気がするぞ…


ギリシア神話の神とかは出てきても…


なんでだろう?


500年後の仏教徒の私ですら、こうして、必死でキリスト教の文化に溶け込もうとしてるのに…


ノストラダムスは、なぜ予言詩に天使の名前を使わなかったのだろう?


いや、その前に、本当に天使の名前がついた予言詩は無いのだろうか?


探して見なければ!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ