表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
茶色いノート  作者: ふりまじん
近代魔術を語る
344/499

時影、近代魔術を語る番外 17

乱歩作『一寸法師』は、1926年の新聞連載小説です。

我々の『桜花爛漫』では、取り上げる予定はありませんでした。


「そうよね…もう、ネット大賞もあったし、混乱したんだわ。

で、綱渡りみたいに話を作ってたもの。

本来は…止まってる連載のキャラを使いたかったのよ。

キュウリの話は、スミレを動かすために作ったけど……メガバース設定に会わない事にギリギリで気がついたの(T-T)」

「そうでしたね。」

私は、軽く相槌を打ちながら、レモンティーをくちにする。

「うん。で、仕方ないから、乱歩作品から、名前をもらうことにしたわ。」

「それは、間違いではありませんよ。とにかく、キャラクターは増えませんから。」


私は、レモンティーの甘い渋みのような思い出に苦笑する。


深夜に絶叫しながら、なんとかまとめる所は、小学時代の夏休みから進化してないのです。


「うん。オープニングで、昔の探偵をアバターにするって設定したから、乱歩キャラにしておけば、後から変えることも可能だもん。

でも…適当に選んだ『一寸法師』が、まさか、あんな話だったなんて、ビックリしたわよ。


しかも、ポーの作品をインスパイヤーしたなんて!

なかなか、興味深かったわ。」

作者は、嬉しそうに目を細める。

こんなときの、少し控えめな作者の笑顔が、私は一番好きです。


「そうですね、新しいジャンル『エログロ大衆ミステリー』の先駆者ですからね。」

「うん。私、このネット小説の世界にも、乱歩の世界をみる事があるわ。


毎日連載とか、読者を意識しながら、一話一話の連載の反応で、物語を動かす…オンラインな感じとか。

実際、乱歩の新聞連載の作品は、プロットとか、ぶっ飛んでる時あるもん。


アドバルーンで逃げてみたり、船から銃撃戦が始まったり…。


でも、勢いで読ませちゃうのよ。

なんか、だまくらかされた感じなんだけど、笑って許せるような…。」

作者は、苦笑する。

「そうですね。」

と、相づちは打ちましたが、作者は、しつこく考えてしまうタイプで、テレビ版の人間花火には、随分悩まされていましたが。


「凄いと思ったわ。もう、大変な時なのに、『一寸法師』読みながら感心したわよ。

確かに、文体は古くて読みづらいけど、なろう作家をしながら読むと、連載のストックはどれくらいだろう?とか、読者の声とか、影響してないか?とか、

ポーの作品のパクりと呼ばれるのか、否かとか、ね。

で、ポーの作品まで読むことになったわ…」

「『とび蛙』ですね。」


乱歩好きなレビュアーが、読み比べを勧めていました。


あなたはどちらの作品が好きか…と。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ