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茶色いノート  作者: ふりまじん
ダ・ヴィンチの偽コード
33/499

エタリ・ポイント4

「ダ・ヴィンチの偽コード」終わった。


強引に幕引きしたけど、わりといい話だと私は思った。


なかなか「最期の晩餐」は、興味深い絵だった。


500年の年月に七転八倒している、この絵の話は、沢山私の頭にわいてきて、それなりに、みんな楽しく夢想させてもらった。


「最期の晩餐」に、自分の絵をのせて、ダ・ヴィンチに成り変わろうとした男や


大洪水ですべてを流された少年が、「最期の晩餐」を修道士と補修しながら、人生を取り戻す話。


アメリカ軍の空爆に負けずに、この絵をまもり、終戦まで、毎日を最期の晩餐だと思いながら、この絵のキリストと夕食を共にした女性の話…


本当に、この題で短編集が作れそうなほど、魅力的な題材だった。


でも、一番思い出深いのは、私の主人公キャラの奈美が作った、ダ・ヴィンチと左官職人ゴンザレスのはなしかな…


私もはじめは、絵画の評価としての説明をみて、ダ・ヴィンチにしては短期間で、しかも完成した作品。と聞かされて凄いと感じ、天才ダ・ヴィンチを書こうと考えていた。


いたんだが、奈美にブチキレられたのだ。


彼女は言った。


「はぁ?なに言ってンの?ダ・ヴィンチが天才で優秀ですって?三年が短い?はん?じゃあ、あんた、大接間に大型テレビを設置するとして、有名な職人がやってくれるのはいいけど、三週間かかるって言われたらどうするのよ!?その間、油臭い部屋でご飯を食べたり、運が悪ければ追い出されるのよ?無名の職人なら一日で設置してくれるんだから。」


と、言われて、確かに、食堂を使う人の事を考えていなかった事に気がついた。


普通、壁の絵画はフレスコ画で、確か一日で仕上げるはずだ。

三年は、ながい。


中学に入学した少年が、卒業する月日を、この壁絵のすったもんだと暮らしたお坊さんたちは、どう思ったことだろう?


「ダ・ヴィンチさんは、確か、設計士よね?暮らす人間の事を考えない設計士なんて、名前が知られてようと三流よっ!」


と、奈美にあおられ、ゴンザレスとダ・ヴィンチの喧嘩の話を頭の中で、聞きながら話を書いていたので、すっかりと忘れていた。


ああ、この話、本編のための習作だ。


確かに、奈美の作り出す戦争を間近にして、最後は皆で力を合わせて完成させた「最期の晩餐」の物語は、寅さんを思い出したくらい感動的だった。


なんか、昭和の学園ドラマのようで、ダ・ヴィンチ先生が、素敵に見えた。


がっ。


それではダメだ…


だって、「ソロモンの鍵」の話はどうなるんだ?


ダ・ヴィンチは、秘密結社の偉いさんではないのか?


でも、もう、私の頭のなかでは、ダ・ヴィンチは、夕日に皆で走るような、爽やか路線を突っ走っている。


どうしょうか…


なんか、作り込むごとに、本編の再開が遠く感じるのは何故だろう?


本当に完結出来るのかな…


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