表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
茶色いノート  作者: ふりまじん
近代魔術を語る
316/499

番外ダ・ヴィンチの偽コード5

終秋の夜空を見つめながら、作者はため息をつきます。

私は横で空を見上げていました。

静かな夜です。

虫達も冬支度を終えて眠りについてしまったようです。


「もう……どうして、こうも面倒になるんだろうね(T-T)」

作者は遠い目で空を見つめていました。

最近、色々な発見があり、頭が混乱しているのです。

「どうしてでしょうね?」

私は、作者の方に身を寄せました。

少し、風が冷たくなってきました。

「もうね…嫌になるわ。

面白くはあるけどさ、でも、なんで、ネット大賞が始まってから、あっちこっちと見つかるんかね(T-T)

どうしていいか、わからなくなるわ。」

作者は悲鳴をあげます。


もう。仕方ありませんね。

私は、持参した水筒からホットコーヒーを取り出しました。

「一つづつ…片付けたら良いんですよ。

そうすれば、いつかは綺麗になっていますから。」

私の台詞に不満そうに作者は口を曲げました。

「ふっ…これだから、整頓好きはダメなのよ。

片付く前に、問題が増えるから、散らかるのよっ(>_<。)

もう、なんで、おかしいでしょ?

西条八十から、ダ・ヴィンチに繋がるなんて!」

作者はモヤモヤとするのか、体を小刻みにうごかしています。

「貧乏ゆすりをしたところで、話は解決しませんよ。さあ、偽コードの番外を書き始めた話を始めましょう。」

私はランタンに火を灯した。穏やかな蝋燭(ろうそく)の光に作者の気持ちも静まって行く。


「そうでしたね。去年の春頃には、私達の西条八十はフランス語より英語が得意で、アイルランドの妖精の話を研究していました。」

「1916年にフランスに留学してね(T-T)」

「間違いに気がつきましたが、原因は、その時はわかりませんでしたね?」

「うん。まあ、私、オッチョコチョイだから、ただ、願望で読み間違えたんだと思ったの。

1918年にパリでメイガースが死んでいるから。

接点があったら、楽しいな、なんて、思っていたから。」

「でも、ここに来て、吉江 喬松(たかまつ)のプロフィールと混ざっていた事に気がついたのでしたね?」

「うん。9回のネット大賞に落選してから、2ヶ月で完結を目指すために、西条八十に話を集中させたわ。

既に10万字は過ぎていたから、ある程度まとめてしまえば、それで良かったもの。

春に、あなたと『トミノの地獄』の明るい新解釈を作っていたし、謎が残っても、この物語は2025年、大阪万博に繋げて行くから、平気だって思ったわ。」

「『パラサイトイブ』の30周年を狙うのは…蛇足ですが。」

私は苦笑する。

作者は冷たい顔で私を見て、話を続ける。


「まとめられるって、信じていたわ。

『やりすぎ都市伝説2021秋SP』の関さんの説を聞いていて、なんか、やれそうな気がしたんだもん。

勢いで、『トミノの地獄』の都市伝説に手をつけた手前、どうしても、パンデミックエンドは回避したかったわ。

今回は、絶対にエタれないのよ…。

調べたわ、私、頑張ったわ(T-T)


ボッチチェリとダンテから、一気に話を作り替えていったの。


ボッチチェリの絵が、ルネサンスにはそれほど評価されずに、19世紀に入ってから再評価されたって話から、1920年代の日本の作家とダンテの話を盛っていったわ。

ほら、前に、ジャンニ・スキッキをやったじゃない?そこで、ダンテの話から、色々出てきたのよ。

なんか、ダンテの『神曲』とかも再認識されてたらしいのね。

で、『トミノの地獄』の『嚢』表記の謎が解けたのよ。

『神曲』でも、地獄は『嚢』で分かれていたの。

そこから、西条八十が、『神曲』の影響を受けていたんじゃないかって調べ始めたわ。


もとは、19世紀のイギリスの画家?とかの集まりから始まるらしいの。

自然回帰の考え方が。

そこで、ルネサンスの絵にスボットが当たるのよ。

ラファエル派って言われた人達よ。

で、調べていたら、吉江さんに当たって……この時は、こんなに話が複雑になるなんて、考えもしなかったわ(T-T)


もう、嫌になるわね…。」

作者はぼやく。


仕方ありません。

『パラサイト』では、ダ・ヴィンチコードの話まで飛び出すのです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ