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茶色いノート  作者: ふりまじん
近代魔術を語る
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時影、近代魔術を語る 146 森鴎外

晴天の穏やかな朝でした。

私たちは二階のベランダで優雅な朝食をいただいていました。


「それにしても……書くのもうまく行かないものね。」

作者はオムレツをフォークでつつきながらボヤいた。

「あなたは、話を横に広げすぎるのですよ。全く。」

私は、連載中の赤字が増えるのが心配なのです。

「仕方ないじゃない。これ、やってるうちにヒントがあったりするし、ブックマークくれる人もいるんだもん。

あーあ。『パラサイト』も面倒くさくなってきたわよ(T-T)」

「この期に及んで…それはありませんよ。」

私は、締め切りまじかのネット大賞を思い少し腹が立つ。

全く、自分から半端でもエントリーするって言い出したのに。


「はぁ…( ´△`)

だって…ここに来て、RPG展開の整理は辛いよ〜

まあ、一つ終わらせても、そこから別のエンディングで色んなサイトで書いたり、来年に夢を繋いだりはできるんだろうけど……。

私は、普通の話を書いてみたいよ。」

作者はオムレツを大きくカットして口に入れる。

なんて、嬉しそうに食べるのでしょうかね。

私は、呆れながらも少し和やかな気持ちになる。

「そうですね。まあ、未完で恥をかく心構えが整ったのですから、好きに書いてみたら良いのではありませんか?」

私は、晴れ渡る青空を見上げる。

まあ…大賞のタグをつけたくらいで、何がおこることも無いでしょう。


「まあ、そうよね。好きにするわよ。どうせ、今年も名古屋なんて行けないしさ。」

作者はクロワッサンを割きながら口を尖らせた。

「代わりに、大阪万博名古屋旅行の夢が手に入ったじゃないですか。

人生、何が起こるかわかりませんよ?

小説がダメでも、剛さんが心を入れ換えて、皆で旅行へ行けるかもしれませんよ。」


私のこの台詞は、作者の笑いのつぼを踏んだらしく、まさに爆笑で返された。

「はぁ…あなたも、なかなか面白いことを言うようになったじゃない(T0T)

そんなこと、多分無いわよ。

私が、入選するより確率低いんだから。」

作者はコーヒーをそう言って飲んだ。

「それは…どうも。で、今日は何の話をするのでしょう?」

私は軽く話題を変える。

作者はそんな私を不満そうに目を細めて見たが、それについては、なにも言わずにテーマを語る。


「まあ、今日は森鴎外ね。私、話が横に広がるって言われたけど、今回はパラサイトを調べていて拾った話をするわ。」

作者はそう言って、ニヤリと笑った。


我々がネット大賞にエントリー使用としているのが『パラサイト』

この話は、2019年に短編予定で書き始め、コロナの関係で話が紆余曲折(うよきょくせつ)しながら執筆改編中の作品だ。


未完ではあるが、更新も出来てはいないが、我々は活動している。

赤レンガについて調べたり、今頃、屋敷の見取り図を書き出してみたり…


ぷっ(^-^


1年、10万字近く書き上げてから、作者はやっと屋敷について見取り図を書き始めていた。


「仕方ないじゃない、はじめは一万字の短編だったから、なんとなく、古い屋敷でよかったんだもん(T-T)

長山の奴が、スカラベとか探せとか喚くから、もうっ(*`Д´)ノ!!!」


作者はブツブツ言いながら、屋敷について調べ始めていた。

なんとなく、石造りにした屋敷は、時代に合わせて赤レンガに。


戦後、財閥解体の流れで、大きな洋館など個人所有出来るのか、謎ではあるが、この辺りは、日本住血吸虫を調べる辺りでGHQと関わりを持たせて、なんとなくかわす。

ここまでにも、作者は何度か悶絶していたが、なんと言っても、一番は温室を調べたときだろう。


ショクダイオオコンニャクを栽培するに辺り、温室は不可欠になるわけだが、ここで、方角がネックになる。


そう、屋敷をデザインするにあたり、一番始めに決めなければ行けないのが方角だ。


やはり、南側に客用の施設を作るのが一番であり、温室は、やはり、日当たりの良い南側に作るのが自然だ。

が、既に、書いている話では、客間とは離れた場所にあるような描写になっていた。


ちなみに、温室の歴史は古代ローマにまで遡るらしい。

どうも、キュウリの栽培をしていたようだ。

その後、貴族がオレンジの栽培のために温室を作るようになり、初めは貴族の社交場として、食事や演奏会を催していたらしい。


その後、19世紀に入り、イギリスでは、植民地などから採集した珍しい植物の栽培をするために使われるようになる。


私はコーヒーのおかわりを作者に入れながら笑いかけた。


「そうですね、最近、色々調べていましたからね。

お伺いしましょうか?」

私は作者に笑いかけた。


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