時影、近代魔術を語る 145 ベルリンソナタ
「長々と、つまらない話をしたわ…。
本当はこんな事してる場合じゃ、ないんだわ。
『パラサイト』を書いて、ネット大賞に応募するんだもん(;_;)
でも、なんだろう?夏休みも終わりしなになると、どうでも良いような本とかを片付けると称して読み直したりする…あんな感じで、無駄な話が止まらないわ(;_;)
もうね、複数同時進行型の私は、泣きたくなるわ…。
カルメン…これを調べながら、赤レンガが頭を回るのよ…(T-T)
『パラサイト』の雅苗の屋敷…石造りの昭和初期の屋敷、とか書いてるけど、あまり、日本では石造りの屋敷ってないのね(-"-;)
島国だし、石材が豊富って訳ではないんだもの。
で、石材の少ないイギリスやオランダを見習って、レンガの建物が増えたんですって…。
で、レンガを調べていると、大正昭和の屋敷がヒットするわ。
大阪にわりとその時代の屋敷が残っているのが分かったわ。
もともと、乱歩と手塚の話を考えていた私は、ここで万博を盛り上げる話を考えるわけよ(>_<。)
乱歩と手塚さんの出身は大阪…と、その近辺なのよ。
乱歩の話をAI手塚先生の挿し絵で書いたら、さぞ面白いだろうな…とか、脱線するのよ。
脱線しながら、ついでに、カルメンの恋人、ドンホセがバスク人だってところから、アルビってレンガの街に寄り道したり、まあ、まあ、頭がこんがらかるわけよ(T-T)
ついでにさ、赤レンガが赤いのは、土の鉄分が焼かれて酸化するからで、
それを聞きながら、『ラジオ大賞』のスミレが火星の土に酸素をみるんだよぅ…テラフォームについて考えてる場合じゃ無いんだけどさ、
『消えてゆく大気から酸素を守るように、鉄が酸素を抱いて赤く輝いているのね…
マルスの血の色って、死の色ではなく、命の赤なのね…』
とかなんとかいいながらっ。
嫌になるわ。
もうさ、どうしていいやら…よ。
まあ、そんなこんなで、カルメン。
ジプシーについてはなしましょう。」
作者は独壇場でわめいて、少し、スッキリとしたのか穏やかに笑った。
「そうですね。まあ、でも、こちらは、こちらの話を…しましょう。」
私は暖かい紅茶を作者にいれる。
作者は嬉しそうにそれを手にして話はじめる。
「うん…『ベルリンソナタ』の話だから、森鴎外…『舞姫』の話をしなくてはね。
佐藤隆さんの『ベルリンソナタ』6千アクセスまでいってたわ。
なにがあるわけじゃないけど、なんか嬉しいわ。私の記事とは関係無いとは思うけど…
とりあえず、私は、この曲を推してるし、この曲が映える話を考えてはいるけれど、誰に頼まれてもいないし、宣伝してる訳じゃないことは書いておくわ。」
「ステマ…ステルスマーケティングが、テレビで話題になっていましたし、気をつけないといけませんよね。」
「うん…ここは、音楽をイメージしたオリジナル作品は二次設定で投稿可能だから、設定も大丈夫だとは思うけど…削除は嫌だわ。底辺に慣れると、自分には影響力がないから大丈夫とか、軽く考えちゃうもんね。
まあ、それはともかく、『ベルリンソナタ』よ。
森鴎外は、『舞姫』で異国の男に翻弄される西洋人の娘を描いたわ。
そして、佐藤隆さんとプロスペル・メスメは、『カルメン』にフラメンコダンサーに翻弄される男を描いたのよ。」
作者はそう言って紅茶を飲む。
プロスペル・メリメは、19世紀のフランスの作家で、1845年に『両世界評論』と言う作品を発表した。
が、原作は我々の知ってるような派手な話では無いようで、
バスク人の山賊の男が話す身の上話という感じで進むらしい。
我々のよく知るカルメンは、ジョルジュ・ビゼーという劇作家が演出した『カルメン』なのだそうだ。
「なんかね、この話、私たちはスペインの話、で、見てるけど、スペインの人からしたら、皆、外国人らしいわよ。
流浪の踊り子カルメン
バスク人のホセ
作者…語りはフランス人。
日本で作るとすると、万博の為にやって来た中国人が、タイ料理の店の店主から、ブラジル人の踊り子に恋をし、犯罪を犯したスペイン人の物語を聞いてる感じ?らしいのよ(-"-;)。
確かに、みんな、日本にすんで、日本に馴染み、日本語を話ていて、これもまた、日本の文化になりつつあるんだろうけど、なんか、不思議な気持ちになるわよね。
この場合、ブラジル人が踊るのは…よさこいソーランみたいな、少し、近代的な日本の踊りになるのかしら?
そんな風に考えると、なんだか面白いわね。」
作者はそう言って苦笑する。
「そうですね…よく、そんな変なことを考えつきますね。」
私は、真面目な顔つきの作者をみて笑った。
「(-"-;)でも、こうして書いてみると、この話はスペイン人には書けない話よね。
私だって、犯罪者役にスペイン人とか書いてドキドキするもん。
別に、なに人でも良いんだけど、例えられた国の人は、嫌でしょ?
例え、それが恋の為の犯罪だとしても。で、そんな例え話を大和民族の日本人が書くと、
ルーツが外国の人からしたら、いい気持ちはしないわ。
まあ、ともかく、こうして『カルメン』が生まれるわけで、上演は1875年。3月の初演から改編されて大ヒットするんだって。
森鴎外も、もしかしたら見ていたかも知れないわね。」
作者は少し楽しそうに笑う。
「そうですね…、フランクとメアリーも見たのかもしれません。」
私は『魔法の呪文』のキャラクターを思い、そして、小さかった私の作者を思い出していた。
女の子は、踊り子に憧れるもの…なんて言ったら、今は批判されるのでしょうか?
私は少女時代の作者を思い出しながら、山口百恵さんの『謝肉祭』という曲をホムンクルスにリクエストした。