時影、近代魔術を語る 126
ここはプラハの小さなカフェ。
散歩しながら物語の考察をしている我々もカフェタイム。
疲れている作者には、甘いケーキとコーヒーを。
私はビールを頼むことに。
なんでも、チェコは世界一のビールの消費国なのだそうです。
「はぁ…。なんか疲れちゃったわ。」
作者はコーヒーを手にぼやきました。
「そうですね…、年初めからコロナやら何やらでストレスがありましたし、
恒例の冬の童話も難航しましたしね。」
私は、寒波の到来で急遽話を変更した作者を思い出した。
我々には、様々なエタ作品がありますが、『冬将軍がやってきた』の関係のキャラで作品を書こうとすると、何故か寒波になるのです。
我々は、年末に天気予報を見て断念しましたが、
今年は雪の多い年になったようです。
「うん…今年は投稿するのが少し恥ずかしい出来だったけど、完結できる唯一のイベントだし、頑張ったよ……
なんか、色々突っ込み用のある話だけど、感想をくれる人もいたし、ポイントまで貰って(*''*)
なんだか、お年玉でも貰った気分だったわ。」
作者はそう言って少し照れたようにうつむいた。
「良かったですね。」
と、私が言うと、それには少し反論するように顔をあげて膨れっ面で私を睨む。
「良くは…ないわよぅ。出来、あまり良くなかったし、なんだか、申し訳なくて……。
そのうちなおすつもりだけど、まずはこっちを更新しようと思って…」
「そうですね。随分と日があきましたから。」
「うん…でも、色々と今回も拾い物をしてきたわ。
今回の童話はノストラダムスがチラリと登場するから、まあ、こっちのヒントも拾ったわ…。
マルチンの話も始めるつもりだし、そっちの色々も拾えたけど…頭がこんがらかってるんだよね。」
作者は眉を寄せてはいますが、少しやる気が出てきたような明るい声になってきました。
「まあ、とりあえず、コーヒーを飲んで、少し休んでから、お話をはじめて行きましょう。
今年こそ、お金になりそうな、お話が誕生しそうですしね。」
私は、作者の気持ちをあげるように明るく言った。
色々と混乱しながら書いていますが、現在、8万字以上の文字数の連載が3つあり、
短編も、一つ、作りかけがあるのです。
石の上にも3年と申しますが、なろう生活も今年で四年目。
更新を諦めなければ、文字数だけは、増えて行くのです。
とにかく、あと少し、気負わずに突き進みさえすれば、公募にエントリーすることだけは叶うのです。
「そうね、頑張りましょう。随分と日を開けちゃったけど、ブックマークも消えてないし、
この作品の中から、デビューするキャラがあるように頑張るわ。」
作者は笑った。
私は、ピルスナーの深い苦味と柔らかい酔いに包まれながら、今年の幸いを願った。