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茶色いノート  作者: ふりまじん
近代魔術を語る
220/499

時影、近代魔術を語る 97

「この曲はね、サブちゃんの持ち歌なのっ

山本譲二さんの歌ではないわ。

私のジョージだって…

山本譲二さんがモデルではないんだからっ(;O;)」

作者は北島三郎さんの『北の漁場』を聞きながら、訳の分からないことで絡んできました。

「知ってますよ。

これを読んでいる読者の方々も、文脈から、それを疑う人なんていませんよ。

私たちのジョージは、ゲオルギウスの英国名からいただきました。

聖ゲオルギウスは、騎士の守護聖人であり、

労働者を見守る方でもあるのです。


警備、軍関係の職種のフランクの家で働く、漁師の息子のジョージをその名と共に見守ってくださっているはずです。」

私は、少しシャイで、働き者のジョージを思った。


彼もまた、消えてしまったメアリーと、彼女を探して半狂乱になるフランクの恋の行方を心配しているのです。


聖ゲオルギウスの守護のもと、彼がオーストリアでメアリーを探すためには、この辺りを整理しなくてはいけないのです。


作中では、母親を亡くした幼いフランクを見守り育ててきたジョージですが、彼の登場で、設定が複雑になり、こうしてドイツ帝国の心配までしなくてはいけなくなるのです。


「そうよっ。ああっ。もうっ。正月の…

おくりものをテーマの可愛らしい童話の短編のチョイ役のキャラだったのに!

どうして、夏まで悩むことになるんだろうね(T-T)

アイルランド………


アイルランドの事なんて、私、知らなかったわよ。

ああっ、もう、19世紀のヨーロッパが、こんなに地獄だなんて、『ベルバラ』で歴史を止めたワタクシに、どうして分かると言うのっ°・(ノД`)・°・


世界史は、嫌いじゃなかったわよ?


でもっ。


アイルランドの事なんて、授業でもあんまりしなかったんだもん(T-T)


この歳で、それを知らされるなんて、考えもしなかったわよ。」


作者は深く、深く、ため息をつきました。


19世紀のアイルランドの歴史は過酷なものです。


それは、20世紀に過激な事件としてニュースにもなり、


そして、イギリスのEU離脱に関しても、暗い影を落とすのです。



「そうでしたね。沢山のセーターや編み物のサイトの人達が、このロマンチックな物語と、その伝説の正誤について語っていますからね。

1000年の歴史なのか、 100年位で作られたものなのか?


しかし、アイルランドの漁師が、セーターを防寒着に着ていたことは確かですから。」


「うん。セーターの話も色々あるけど、アイルランドの歴史が…なかなか、

アイルランドってね、国として独立したのは、1922年。まだ、100年にも満たないのよ。

この時期だと、やはり、スペイン風邪のパンデミックの時期に独立したんだな、なんて考えちゃうわ。」

「『通り魔』から想像するなら、第一次世界大戦の終戦後、と、なりますが。」

私は去年の夏ホラーの作品を思い出しました。


「1922年かぁ…。他にも色々あるけど、まあ、今回は、19世紀。

1801年スコットランドの植民地になった辺りの話を始めるわ。」


と、作者は北島三郎さんの曲を止めました。


そして、ショパンの『革命のエチュード』を再生します。


この曲は、1831年ロシアのワルシャワ侵攻


11月蜂起という、ポーランドの失敗した革命への思いを曲にした、と、言われています。


ショパンの悲鳴のようなピアノの音色に合わせて、物語を1848年革命の世界へと塗り替えて行きます。


そうです、

本来、ショパンと48年革命だけで十分話は盛り上がったはずでした。


ビクトル・ユーゴではありませんが、創作活動とはまさに、


嗚呼無情(レ・ミゼラブル)なのです。


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