設定
さて、今年も終わる前に、この場所の設定をしてしまう。
私は、複数の習作の物語を同時に作りながら、はじめの話を終わらせる予定だ。
で、頭が混乱しないように、物語ごとに舞台を分け、
一人では寂しいので…ストーリーテラーのキャラクターと会話しながら設定をしている。
彼の名前は時影。時の影と書いて『とかげ』と読みます。
彼が基本、語りながら話が進むので、私は、この辺りで彼に語りを変わろうと思う。
はじめましての方も、馴染みの方も、こんにちは。
私は、時影と申します。
はじめの連載の次話投稿を間違えてから、先に進めない作者のサポートをするのが私の仕事です。
さあ、作者を迎えるために準備を始めなくてはいけません。
舞台は郊外の美術館。
中庭のカフェで作者と待ち合わせをする事にいたします。
今日は平日で、客もまばらです。
広い芝生の平原を見つめながら、ホットコーヒーでも頂きましょうか。
しばらくすると、私の作者がカウンターでコーヒーを買って私の隣に座りました。
「お久しぶり。さあ、この話も始めなきゃ(>_<。)
本当に…あっちこっちと動かして、私もよくやると思うのよね。
でも、書かなきゃ終わらないもん。」
作者は、広いガラス窓から、外国のような美しい芝生の庭を見つめた。
「そうですね。あれから…4年目。本当に、我々は何をしているのでしょうね。」
私は、web小説を作者と作り出してきた短い年月を思い出して笑ってしまう。
この作品は、読者に見せるための文章ではありません。
止まった作品の裏で、なんとか動かそうと頑張っている作者の様子をひっそりと観察する…
作者が普通、読者には見せない設定ノートなのです。
はじめは…時間稼ぎに一万字位で完結するはずでしたが、
本編が進まないまま、既に三十万字。
ここから、小さな物語が生まれる、そんな場所なのです。
「物語を考えてきたのよ(-"-;)
とりあえず、色々と世界観は広がってるわよ(T-T)
1円も稼げない、無駄文ではあるけど、
読んでくれる人も…ブックマークをしてくれる人もいるのよね…
その中には、はじめの物語、『ラノベ作家と予言の書』が始まった時からの読者だっているんだろうから、再開して終わらせなきゃ。
本当に、もうっ。
痛々しくて、触れたくないけど、始めましょう。」
作者は、コーヒーをそう言って飲み干した。
「はい。」
私は、短く返事を返して、作者が話すのを待った。