表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
茶色いノート  作者: ふりまじん
ダ・ヴィンチの偽コード
19/499

ダ・ヴィンチの偽コード 11

とはいえ、長々設定をかいてもつまらないから、折角出来たキャラを使おう。


ガブリエルになりきって、少しアヴィニョンを散策してみようじゃないか!


よしっ。私はガブリエル…16世紀のアヴィニョンに立っている。


クリスマスの小遣い稼ぎに貴族の屋敷で詩を朗読し、その礼をもらうために控え室で待っている。


あっ、足なげーなぁ…


私は組んだ自分の足を眺めながら、何やらおかしなトキメキを感じた。


そう、私はガブリエル。

身長は、約6フィート。

手足も長ければ、ウエストだって引き締まっている。


こっ、これは、もしや…

私は、夢の腹筋割れをみたくて、つい、服をたくしあげたくなるが、ぐっと我慢した。


いかん。私は、あくまでイケメンのガブリエルだ。

イケメンのイメージを崩してはいけない。


とは、思うが、どうしても気になって、近くのガラス張りの棚に自分の姿を写して、顔の確認をしてしまった。


すっと伸びた形の良い鼻。少し、鼻先が風に当たる感じがする。眉は当たり前だが金色で、真一文字に上に向かって優しく延び、印象的なサファイア・ブルーの瞳は…やや下がりぎみの目尻に甘さをたたえ、自分でも思わず二度見したくなる美しさだ。


これがイケメン…


シークレットブーツをはいてないのに、棚の上の段に目線が来る。


私は、いつもより少し高いところの風景を不思議な気持ちで眺めながら、左手を胸に、右手を天に向けて、芝居がかったポーズをとってみた。


棚のガラスに写る影が私に囁く。


OH!IKEMEN。


なんだろう?人はイケメンになると、はしゃぎたくなるものだ。と、そこで、外からの足音を聞いて(さすが、耳がいい)、急いでイスに座り直してすましていた。


扉が開くと、厳格そうな執事が私に銀貨を2枚くれて、静かにほほえむと

「また、いつでもいらしてください。」

と、バイトクラスの人間に与えるには、最上級の言葉をかけて送ってくれた。


銀貨を1枚。この時点で、私はネットに検索をかけた。

色々みてると、金貨は国家間の取引に使われるので、規格が大まかに決まっているが、銀貨以下はわりかし自由だったようで、イギリスの銀貨の方がフランスの銀貨より重いようだ。


色々とみて、自分の話の世界では、銀貨は三千円くらいの価値に決めた。


現在、時給約千円として、六千円も貰えたら、学生なら良い仕事、ではないだろうか。ルネッサンスでもそれは一緒…と、いうことにしよう。


私は、すぐに行き詰まる性格だけど、インターネットの時代だから、なんとなく時代小説が書けている…と、21世紀のテクノロジーに感謝しつつ…


こんなだから、終われないんだ。と、痛感する今日この頃。


さて、屋敷を離れて、今度こそアヴィニョンの街にいってみよう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ