時影、近代魔術を語る 53
「はぁ…(´ヘ`;)頭痛くなってきた。」
作者は深くため息をつく。
「頭痛薬飲みますか?」
私はそんな事、する気もないのに聞いてみた。
作者の頭痛の種…それは、私の胃の痛みと連結している。
そう、つまり『よりみちしたい。』と、言うことだからだ。
全く、ムーブックスも困った印刷ミスをしてくれたものです。
あれから、なんとかルパンの幻影を引き離し、
『パラサイト』の話に集中させていたのですが、ここら辺が限界なのでしょう。
私はため息混じりに言いました。
「お茶をいれてきます。気分の良くなるカモミールティを。」
私がそう言うと、作者は眉を寄せて真顔で頷いた。
重症だな…。
ピーターラビットほどではないが、私の作者もカモミールティはあまり得意ではない。
大人しく頷くところを見ると、本当に限界のようだ。
仕方ありません。
私はお湯を沸かしに行きながら覚悟を決めた。
この記事の二つ前くらいから、作者は1970年の物語に取り憑かれていた。
いや、本当は正月辺りから、怪しい事にはなっていたのだと思う。
ムーブックスの誤字で『太陽の石』を1970年に発見されたと思った作者は、
同じく1970年、大阪万博のシンボル『太陽の塔』のミステリーと結びつけ、夢を膨らませた。
まあ、仕方ない。
大阪万博がまたやって来るのだ。
ルパン第2シーズンが好きだった作者の夢が膨らまないはずはない。
長いシリーズで、ルパン三世のイメージは、世代で変わる。
第2シーズンのイメージは、昭和の雰囲気が古くて、これに合うような、昔のルパン三世の物語を若い脚本家も作れないのだろうし、
テレビ局も採用しないのだろう。
時代遅れというやつだ。
が、しかし、
大阪万博があるというなら話は別だ。
物語を通して、あの昔の万博について、みんな思い返したり、
知られざるエピソードに懐かしみたいと感じるからだ。
時は私に味方した!
なんて、馬鹿げたことを作者が考えて盛り上がるのも、ある意味しかたない。
時代は平成から令和へ。
命短し、作れよ作者。
と、ファーストシーズンのルパン三世ファンと盛りあがれる最期の山場と感じるからだ。
が、しかし、
売れなかろうと、底辺だろうと、私の作者は連載を4つは抱えるロクデナシなのだから、こちらをなんとかしなければいけません。
第一、ルパン三世の話を『小説になろう』で作る事は著作権上出来ません。
ので、これについては、極力考えないようにしてきたのですが………。
YouTubeがまた、ロクでもない『おすすめ』をして来たのです。