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茶色いノート  作者: ふりまじん
近代魔術を語る
169/499

時影、近代魔術を語る 47

ショクダイオオコンニャクとは、漢字で燭台大蒟蒻と書く。

文字の如く大きな蒟蒻なのだ。


「ねえ、知ってる?

燭台大蒟蒻の原産地って、スマトラ島らしいわ…。

ここら辺から、ラピタ人がちらつき始めるのよ…。」

作者は、遠い目をした。


ラピタ人とは、あの有名なアニメの天空の部族ではなく、

今から3000年位前に存在したと言われる海洋部族だ。


「北城?でしたか。彼、オーディションの音無モデルですか?

彼、飛ばしていましたね。」

私の言葉に、作者はため息をつく

「うん…、コイツ、マジで大変だったわ…

2019年の7年前が2012年だったので、そっから一気にオカルト世界に物語を引っ張り混みやがった。」

「言葉!話し方が下品ですよ?」

私は、頭をかきながら文句を言う作者を冷たく批判する。

ああ、上品な会話を作者とする、私の夢は遠いようです。


「だってぇー。北城がぁ、北城の奴が、物語の筋を曲げてくんだよ?


『蜜蜂が死滅したら、人類が滅亡する…Byアインシュタイン』


とか言ってさ、主人公の気持ちと筋書きをもってくんだよぅ(T-T)

これ、私の話なのに、

私が全能者(さくしゃ)のはずなのにっ。」

作者は、悔しそうに叫んだ。

「『Byアインシュタイン』は、言ってないと思いますが、

その台詞につられて、ムーブックスの古本取り出して喜んでいませんでした?貴女も。」

私は、呆れながらも作者に笑いかける。


全く…、仕方の無い人なのです。


「……。そんなん、仕方ないでしょ?

キャラと言えば子供も同然だし、発言した事柄を調べるのは、話を作るためにはすることじゃない。

しっかし…、北城って、うまいんだよ…、蜜蜂の大量死の話なんか主人公の池上にして、一気に気を引くんだもん。

他の人たちは、どんな風に話を作るのかは知らないけど、

私は、基本、主人公の語りで、おこった事柄を主人公を演じながら語る、感覚で書いてゆくのよ。

だから、北城が、蜜蜂の話をしたとき、池上が2012年の記憶を思い出すのを一緒に感じるわけよ。

彼は、殺虫剤の会社に勤めていて、その時の苦労話とか…。

で、それに合わせて、世界観が変わって行くの。

私も、キャラのアドリブがこんなに効くとは思わなかったけど、

奴は、多分、レアケースなんだと思うわ。」

作者は、ため息をつく。


「そんなに他のキャラを誉めると、私、ヤキモチを妬きますよ?」

私が少し嫌みに言うと、作者は、あからさまに呆れた顔をした。


「ばかばかしい…。はぁ(´ヘ`;)

これ、『オーディション』のアンコールの意味があるから、それにあわせて、繭蛾の話がイメージにあって、常世虫やら、虚ろ舟やらの話を北城が始めたときは、もう、どうしていいのか、分からなくなったわよ。」

作者は、私に甘えるように文句を言い、私は、そんな作者のつぶれた顔に、特別の存在の自分を感じて笑ってしまうのです。


「まあ、でも、面白かったケド。」

作者は、そう言ってクスりと可愛らしく笑った。


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