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茶色いノート  作者: ふりまじん
近代魔術を語る
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時影、近代魔術を語る 44 西條八十8

「全く…もうっ。もうっ。信じられないわ(;O;)」

アッサムの茶葉が熱湯に踊るあいだ、作者は呪いの呪文のように呟いていた。

私は、ティーカップを彼女に差し出して、タブレットに人差し指を叩きつける作者に言った。


「どうしたのです?」

私の言葉に、作者は首を持ち上げて叫びあげる。

「どうしたもこうしたも…!」

作者はそう叫んで私を見つめ、それから冷静さを取り戻し、アッサムをイッキ飲みしようとしてその熱さに驚き、ため息をついてから、熱さに涙目になりながら話を続けた。


「人間の頭って…すごいわね(T-T)

もうね、脱帽だわ!

ついでに、スコッパーって奴等の底知れなさにも驚くわ。

こんな、私のへんちくりんな話を、読んでくれる人がいるのだけど、まあ、暇潰し程度で、私より頭を使わずに読んでいるんだと思っていたけど、いたわ(-_-)発掘家と書いてスコッパー!

ここに来て、『通り魔』を読む人物がっ!!」

作者は、恨みがましく口をつぐむ。


「いるでしょう?こう…ここで『通り魔』の話をしているのだから。」

「でも、この後に及んで全てを読んでくれる読者なんて、まれだわっ。

私のような底辺の作品なんて、古くなれば読まれずに埋もれるもの。

たまに、一話アクセスされたりもするけど、一気読みなんて、する人は少ないのよ。」

作者は、興奮ぎみにどや顔をして言いましたが、

私は、そのどや顔に心が締め付けられるのです。


「なんと…この二年で、すっかり底辺根性が染み付いてしまいましたね。

読者はともかく、作者の貴女は、少なくとも自分の作品をもう少し過大評価しても、よろしいのではありませんか?

古いといってもまだ、投稿してから半年ばかり、

それに、古い作品をブラウザバックされずに読まれたのなら、喜びこそすれ、叫びあげるとは、

寂しすぎますよ。」

私は、優しく諭すようにそう言った。が、私が、全てを話す間もなく反論してきた。

「もうっ、そんな精神論はいいのよっ!!

とにかく、誰かは知らないけど、一気読みした人物は、私より先にこの物語の繋がりを見つけたかもしれないって事が問題なのよっ!!

ディアドラってキノコの話なんて、すっかり忘れていたわ…。」



と、作者はぼやいた。



去年の夏ホラーで我々は『祓魔師 通り魔』と言う作品を投稿した。


この話については、ここでもメイガースや切り裂きジャックの話と共に書いてある。


夏ホラーについては、結構前から色々と設定を作り始める。


前回は魔術の話か、西條八十の都市伝説で考えていたので、

テーマが病院と言うことで右往左往した。


まあ、それでも、この作品は、力業で完結させたのだ。


前のホラーの作品のアンコールと言う形で。


それで終わりの話だった………。



私は、作者と共に『通り魔』を読み返した。


「確かに、書いてありますね…。

ふふふっ。8話ディアドラ

ジルが研究していた、沈痛効果のある南米原産のキノコ。

なのに、北欧神話の女神の名前を持つ、

胞子を寄生させ、人を操る…」

「あはははっ°・(ノД`)・°・

すごいねぇ…

こんなこと、書いたことすら忘れてたわ(T-T)


でも、これ、絶対、読んだ人は、壮大な伏線とか思ってるよね(;_;)


と、言うか、


先に読者に掘られて、知らん顔は出来ないわよね!

わ、私が、間違いなく、この話の作者なんだもん。

しっかし………。


人間の頭なんて、考えることの限界があるたぁー思うけどさっ。

ここまて、上手く親和性があると、ぎょっとするわよね(T-T)


どーしよう?


はぁ(´ヘ`;)


こんな事、他の人たちは、どうしているのかしらね…


まあ、さ、


考えることは、考えるけどねぇ…。」

作者は遠い目で窓の外を見つめていた。


エタを連発する私たち…

しかし、完結していても、安心できないのは、

キャラクターに魅力がある、と、言うことにしておきましょうか。


しかし…


なぜ、この話にディアドラなんてキノコを登場させたのか………。


さきが思いやられます。


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