作者、近代魔術を語る 40 占星術
私が星占いを知ったのは、正確にはテレビなのだと思うが、意識したのは小学生の頃、ルル・ラブア先生の小学生向きの本だった気がする。
可愛らしい少女漫画のキャラクターとギリシア神話の天使が飛んでるような、そんな表紙の本で、
ほぼ、恋愛ネタで構成された、夢溢れる一冊だったと思う。
小さな子供が占いやら、オカルトの本を読むのに批判的な方もいるだろうし、
実際、世紀末には問題もおこったので、良く書きすぎるのもなんだが、
私は、ルル・ラブア先生の作り出す世界が好きだった。
先生は本気で魔女やジプシーになろうとしているのだわっ!!
などと、クラーメルに聞かれたら、私もルル・ラブア先生も命の危ないことを考えちゃったくらい素敵な文章を書かれる先生だった気がする。
世紀末の色々や、現在書いている、近代魔術のゴタゴタを見ていると、ルル・ラブア先生の本心を疑りたくもなるが、本編に関係ないし、夢のままにしておこうと思う。
実際、小学生の私たちには、オカルトなんてどうでも良かったのだ。
ルル・ラブア先生の本は、星占いの本であり、
これからやってくる、『恋』についてのテキストとしての方が大切だったからだ。
星占いの本には、自分の性格、それにあった男の子との接し方、デートについてのエトセトラ、なんかが載っていて、乙女ゲーなんてない時代、貴重な情報源だった。
今考えると…
ルル先生のアドバイスで、デートなんてしたことはないし、
それでうまく行く感じはなかったけれど、それでも、今でも良い思い出だ。
私の占星術の原点がこれなので、西洋占星術は甘い印象がある。
そして、90年代後半にはオカルトバトルで、星占いの正確さについて議論していた人たちには閉口していた。
西洋占星術はロマンなんだから、鬼のように精度にこだわるなんて無粋だと。
だって、小学生の少女が4、5人で星占いで恋ばなをしたとしよう。
昭和には、断然低かった未婚率も現在は大幅にアップ。
それについて、みんなが皆、嘆いちゃいないだろうけど、
それでも過去の自分に、
「アンタは結婚しないで気楽に過ごすよ。
理想が高すぎて、相手を作れないんだ。」
なんて言って泣かせる占い師が居たとしたら、文句を言いたくなるのではないだろうか?
大体、一人だけ結婚も恋もしないとか、そんな子がいたら、他の子が気を使ってしらけてしまう。
恋占いは少女の夢。
で、あるから、私の西洋占星術の見解もわりと甘めだったのに気がついた。