作者、近代魔術を語る 29 通り魔
設定ばかりこんなに書いているのに、
本編を書き始めると、なんだか、おかしな世界に紛れ込む。それが私のスタイルなのかもしれない。
私は、アナログなんだと思う。
ゲームで言ったら、ファミコンだ。
制作者も予想できない変な裏技が備わってしまう。
まあ、それは、面倒だが、時には色んな発見もある。
今回は、1880年代を随分と面白い時点で見る事が出来た。
20世紀末の切り裂きジャックは、異常犯罪者として、プロファイラーと語られたり、エクソシストとオカルト風味で語られることが多かった。
今回、病院がテーマと言うことで、病院を調べたために、当時、イーストエンドの貧民街よりの人より、更に辛い境遇の精神病患者の事を知ることが出来た。
この時代は、私の生きてきた時代に似ているのかもしれない。
昔から、不変の法則だった全てが信じられなくなる。
長い時間、消えることの無いガス灯。
馬よりも早く、沢山の荷物を送ることの出来る汽車。
外国からの様々な、珍しい品物には、大昔、キリスト教以外で、高度で洗練された文明があったことを教えてくれる。
世界は広がり、沢山の事を知ることが出来る。
ベルヌの「80日間世界一周」が出版されるのが、この辺りだと知って、
兼高かおるさんや、昭和のアニメの魔女見習いの少女と世界を旅したワクワクした気持ちを思い出した。
サルペトリエール病院の事を知って、精神疾患の患者が見世物にされたり、怪しげな催眠療法が一般公開されていた事を知り、この辺りから、新しいジャックを考えた。
切り裂きジャックの犯行とされたのは、五人の娼婦だが、私は、最後の一人、メアリー・ジェーン・ケリーを外すことにした。
この人だけ、状況が違うし(細かい説明はやめておく)、間があきすぎているからだ。
私は、残りの四人を二つのグループに分けた。
8月31日メアリー・アン・ニコルズ。
9月8日アーニー・チャップマンを第一グループ。
9月30日
エリザベス・ストライド
キャサリン・エドウッズ
を第二グループにした。
今まで、軽く流していた切り裂きジャックを真面目に考えたことは無かったから、それなりに興味深かった。
けれど、この残酷な話を説明する…
なろうで、R15で語るのは難しい事を知った。
実際、書くのも気持ち悪いし、別の事に置き換えて考えるのだが、
例えば、参考資料として、
ロバート・K・レスラー&トム・シャットマン著「FBI犯罪心理捜査官」早川書房
を使って考える。
異常犯には
秩序型と無秩序型のタイプに大きく分けられるらしい。
私は、殺人衝動は良くわからないから、食欲で考えた。
秩序型とは、周りの状況を把握し、コミュニケーションをとりながら、食欲を上手く制御できる人物の事だ。
間食なんてしないだろうし、それが必要な場合でも、盗み食いの証拠をオカンに知られないようにかたずける知恵がある。
無秩序とは、とにかく、腹が減ったら、そこがどこだろうと食べてしまうそんな奴だ。
クリスマスパーティーの一人、一個の割で盛られたタルトを考えなしに沢山食べて文句を言われるそんな奴だ。
って、なんか、普通の生活に置き換えると、微笑ましい雰囲気が漂い、それは、逆にサイコパスな不気味さを醸してしまうのだと知った。
設定なんて、見せなきゃ、問題ないんだけど、
ここまで書いたし、どうしょうか?と、悩んでしまう。
切り裂きジャック、なかなか面倒くさいテーマなのだ。