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茶色いノート  作者: ふりまじん
ダ・ヴィンチの偽コード
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ダ・ヴィンチの偽コード6。

そこは田舎の喫茶店、中年男女が楽しそうに語る。

30代の元気な女性が、web小説を投稿したと話し出す。


「うん。これが壮大な話なのよ…。なんっても、テンプル騎士団と、ノストラダムスが出てきてね…、あっ、ダ・ヴィンチも忘れちゃ行けないわ…。」





普通、田舎の喫茶店での会話。には、無理がある。


今の広がり続ける設定に、投稿部分の世界では、受けきれない。


本来なら、設定する中世の物語をもう少し小さく、そして、簡潔に書き、一般うけしなければ、更新した物語の世界が壊れてしまう。



そう、これは意気揚々と小説を投稿したが、連載が止まる作家の一つの事例だ。


私は、いい加減な馬鹿話を作ろうとして、歴史小説のドツボにはまってしまった。



大概、更新しないと、作家は書けなくなって、逃亡したと考えるだろう。


私も、そう思っていた。

自分の作り出した大風呂敷を畳めずに、ログインできずに頭をかかえて、二度と小説なんて書かないとか、泣き言を言ってるもんだと考えていた。


がっ。


小さく広げたハンカチが、いきなりレジャーシート並みに広がる場合もあるのだ。


私は、広がる世界に魅いられていた。


15才の少年ノストラダムスの大学に入学するまでの小さな、ほのぼの話を書くはずだったのだ。


が、父さんがアヴィニョンに住んでいて、ダ・ヴィンチが、その一年後にフランスで亡くなったりするから、私の中二病が騒ぎだしたのだ。


この時、私が考えたのは、テンプル騎士団と、ダ・ヴィンチが知る知恵の本をノストラダムスが、引き継いで、あの諸世紀を書く話だ。


諸世紀とは、ノストラダムスがかいた予言本の日本題である。


が、ベストセラーになった名付け親の五島勉先生に、20世紀末に批判や、間違いを指摘する本や意見がよせられて、


ノストラダムス氏の予言集


みたいな名前が正しいとされている。


が、私は、日本の詩なら、五島先生の訳が好きなので、ここは、あえて諸世紀と名乗りたい。


と、脱線したが、まあ、結構、この設定が気に入ったのだ。


ここまでの説明で、既に数話かかる話なんだから、これを中年の昼下がりのお茶の話題には、作り替えられない。


否、作り替えたくなんてなかった。


だって、面白い。


最近、こんな馬鹿馬鹿しくて、心ときめく歴史小説を見てなかったからだ。


確かに、私は、オカルトの予言者のノストラダムスではなく、


ラノベ作家のノストラダムスの話をすると、そう書いた。


が、舞台がアヴィニョンで、かつて彼の地が、教皇の住まう場所だとしたなら、そこには、沢山の希少な書物や宝物が運ばれているはずだ。


テンプル騎士団をぶっ潰して、教皇をつれてくるような、そんなフランス王フィリップ四世が、金目の財宝をイタリアから持ってくるのを忘れるわけがない。(実際は、ローマに行くのを邪魔したみたいだけど。必要なものは、色々言い訳して持ってこさせた可能性はゼロではないと思う。)


そして、現在でも…特に厳重に管理されているバチカン図書館には、物珍しい、ラノベ作家が狂喜乱舞するような本があるらしいのだから、当時のアヴィニョンの教会の図書館だって豊富なラインナップを想像させる。


そこには、異教徒の魔術の本や聖典があるはずで、そこには、未来を予言する…アガスティアの葉のような本だって、無いとは言えない。


調べると、ベネディクトゥス12世が、図書館事業に取り組んだらしい。


が、教会の図書館に頼らなくても…


テンプル騎士団なら、すごいネタがある。


「ソロモンの鍵」だ。


この本自体は、ヨーロッパのルネッサンスあたりに作られたみたいだけれど、

ここに、原本(ねたぼん)があるとしたらどうだろう?


テンプル騎士団と言うと、聖杯伝説が有名だけれど、


彼らは、聖地エルサレムで、ソロモン王の遺物を発掘していた。なんて噂があるのだ。



これは、全くの創作だけど…もし、テンプル騎士団が、フランスにその原本を持ってきて、本の力で、財をなしたとしたら…


と、いう妄想にかられて、フランス王が暴挙にでたとしたら。


その本の有りかをダ・ヴィンチが知っていて、ノストラダムスがそれを探しあてたとしたら?


それを考えるとワクワクしたが、まずは、落ち着いてアヴィニョンと言う都市について調べなければいけない。



それによって、父ジョームの性格がきまるし、ノストラダムスの進路も決まるはずだ。




私は、この話につい、夢中になり、どうしても、田舎の喫茶店の馬鹿話に設定を落とすことが出来なかった。


それに、アヴィニョンを作り上げなければ、どちらの話も作ることは不可能だ。


こうして、更新が遅れて行く…


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