「ニックネーム、決めない?」(芹菜)
お昼の時間。
また、私が芹菜の席へ行くと、優子が新しく2人連れてきた。
芸術の時間に仲良くなった子らしい。
着々とグループ作りが進んでるんだな・・・
そう思い他の子達の様子も見てみると、皆大体2~5人くらいのグループになってお弁当を食べている。
「やっとお昼だぁ~!」(奈都)
「みんな~、この子たちも一緒でもいい~?芸術の時間に仲良くなったの~」(優子)
「もちろんいいよ!あたしは芹菜。よろしくね!」(芹菜)
「私は林祷。よろしく!」(祷)
「うちは石原奈都。よろしくねー」(奈都)
「私は竹浦美由紀です。よろしく」(美由紀)
「吾輩は中原亜紀である。よろしく頼みます」(亜紀)
・・・・・・自己紹介というのはよく個性が表れるものだ・・・
と改めて思った。
「お腹すいたー!早く食べよう!!」(祷)
「うん!3人は芸術の選択は何とったの~?」(優子)
「あ、そうか優子は違かったもんね。3人とも音楽をとったんだよ」(奈都)
「へぇ~、皆音楽だったんだ~。あたしは美術とったよ」(優子)
「「「あたし(私)も美術と音楽とどっちをとるか迷ったんだ!!」」」(祷、芹菜、奈都)
祷、芹菜、奈都の3人は一緒に言った。
類は友を呼ぶというが、どうやら本当のようだ。
あ、今のちょっと声が大きかったかな・・・
周りの人が一斉にこっちを向いた。
6人は目を合わせて肩をすくめた。
「・・・ねぇ、せっかくだし皆のニックネーム決めない?」(芹菜)
「そうだね。なんかわかりやすく決めよう!」(奈都)
「優子はユッコ!・・・でどう?」(芹菜)
「いいね!なんか可愛い」(亜紀)
「じゃあ・・・美由紀ちゃんは、竹ちゃん?」(優子)
「なんか月に帰りそうな名前だな」(美由紀)
「ほんとだ!!竹ちゃん、タケちゃん、たけちゃん・・・・たけち!」(芹菜)
「芹菜上手い!」(奈都)
「なにがw?まぁ、なんでもいいけど」(たけち)
「・・・奈都はなっちゃんじゃない?」(祷)
「「「「ほんとに分かりやすい」」」」(芹菜、たけち、亜紀、ユッコ)
「まぁ、うちも何でもいいよ」(奈都)
「祷は?」(ユッコ)
「祷は・・・あたしはそれで呼びなれてるからなぁ」(芹菜)
「私は呼び捨てで構わないよ?」(祷)
「そうか?じゃあ芹菜殿は??」(亜紀)
「あたしもそのままでいいよ?なんか中学のときとかもそういうの無くってさ、なんかこの名前って考えにくいみたい」(芹菜)
「じゃあせっかくだし考えようよ!」(たけち)
「亜紀ちゃんも難しくない?」(奈都)
「そうだね~」(優子)
「中原亜紀、なかはらあき・・・う~ん・・・」(芹菜)
「あっしの呼び方はなんでもいいでござんすよ」(亜紀)
・・・なんか1人称がいろいろある人だな
「北河芹菜、きたかわせりな・・・う~ん・・・」(奈都)
「私も芹菜は芹菜で呼びなれてるからなぁ」(祷)
「何でもいいけど、そろそろお昼の時間終わるんじゃね?」(たけち)
「「「「ほんとだ!忘れてた!」」」」(祷、芹菜、奈都、亜紀)
4人綺麗にハモって言った。
しかも、全員手を叩いて・・・
息ピッタリだね☆
「じゃあ、とりあえず考えるのはまた今度にして次の時間の準備しよ~」(優子)
たけちの言葉で時計を見ると、もう1時を過ぎていた。
お昼は何時までかは分からないけど、確かにそろそろ時間だろう。
「次は古典だったと思うよ」(亜紀)
「「「「「りょうか~い!」」」」」(祷、芹菜、優子、奈都、たけち)
・・・・・どこまでも元気な6人だった。