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没カット集  作者: smaller
2/2

没 その2 2024/09/11 17:02

一作目 θ 異世界から帰ってきた俺は、ダンジョン溢れる現代日本の魔法学校で無双してしまう。するとS級美少女の幼馴染や学園のマドンナが俺の元へやってきて…!?


二作目 婚約破棄されましたが、私は愛を貫きます 〜鋼鉄の魔女、ことごとく魔を打ち破る〜


三作目 θ 魔法とダンジョンが当たり前になった現代日本の学園で異世界帰りの高校生、チートスキルで無双してしまう

異世界から帰ってきた俺は、ダンジョン溢れる現代日本の魔法学校で無双してしまう。するとS級美少女の幼馴染や学園のマドンナが俺の元へやってきて…!?


「ぐっ…!」


「かはッ!」


「ナオくん!」「ユウタ!」


大きな声援、広いドームの中、モニターに映し出される『WINNER 郷田ごうだ毅つよし』の文字。二人の青年が地面に転がっていて、それぞれ一人ずつ女子生徒が駆け寄った。


「夕姫ゆき、これで松山派のリーダーは、俺だぜ…」


全身を金属の装甲で覆った毅は両手首のボタンを押す。すると装甲が液状化し、鋼鉄のグローブに吸い上げられていった。


両手首から中に黒い液体が入ったカートリッジを取り出し懐に入れる毅。勝ち誇ったように胸を張って四人の方へと歩く。


「!?」


その瞬間、客席から何者かが飛び込んでくる。騒然とする会場。そして毅と夕姫、『ナオくん』もとい直也なおやはその事象というより乱入者の姿に目を見開いた。


黒い装甲に外付けされているパイプと金属のフルフェイスヘルメットに付いているカメラがマゼンタに光り、鱗のように小さなパーツが無数に連なって成る装甲はパタリパタリと広がっては閉じ、まるで魚がエラで呼吸しているようである。


コツコツと音を立てて歩いて、毅と夕姫の間に立ち、毅の方を向く。毅はキッと乱入者を睨みつけた。


「貴様…!」


「久しぶり、だな」


「貴様の出る幕はない…!」


「そう言うなよ毅」


乱入者がそう言うと、夕姫はハッとした様子で口を開いた。


「も、もし、郷田くんが勝ったら…その時は、私を、自由にして構わない、けれとーーー」


「夕姫!!!」


直也の怒声が夕姫の言葉を遮る。しかし夕姫は怯まずに言葉を続けた。


「もしこの人・が勝ったら、さっきの戦いの結果は取り消し、ど、どうかな」


毅は怒りの表情を浮かべて叫ぶように言った。


「…ふざけんな…後悔させてやるッ!」


カートリッジを取り出して自身のグローブの手首に入れる。毅の全身を液体金属が覆うと、それは硬化し、装甲へ早変わりする。背中には大きなジェットパックがあり、


「死ねッ!」


毅は試合の開始の合図も待たずに毅はエンジンを全開にして乱入者の男に飛びかかる。が、男はそれをオーバーヘッドキックで迎撃した。


蹴りはジェットパックに直撃し、毅は背中から火花を上げながら吹き飛んで客席と内部を隔てる透明な壁に激突した。


地面に落ちた毅はジェットパックをパージしながら立ち上がり、男の方へ走り、飛び前蹴りを繰り出す。それを横にかわして回し蹴りを毅のみぞおちに決める男。


毅は後ろによろめくが、ハッと思い直して右フックを繰り出す。男はそれを避けて逆に自身の左フックを毅の顎に炸裂させた。


毅は更に数歩後ずさり、男に向かってタックルを仕掛ける。男は毅に数メートル引きずられるが、やがて止まった。男はみぞおちに膝蹴りをしてから毅を振りほどき、アッパーで顎を打ち抜いて吹き飛ばす。


毅は再び地面を転がった。脳が揺れて立ち上がれず、ゆっくりと歩いてくる男を牽制するために魔法で土の弾丸を発射する。


男は立ち止まって左腕で頭をガードした。弾丸が土埃を巻き起こし、男が正面を向くと毅が飛び蹴りを繰り出そうとしている。


「なにッ!?」


男は突き出してきた右足を両手で掴んだ。それに毅は驚く。


「んんん…ッ!」


そして毅を空中に投げ出し、後ろ回し蹴りでそれを蹴りとばした。毅が宙を舞ってから地面に叩きつけられる間に男は鎧についた土を払いながら腰の金属のポーチから黒い液体が入ったカートリッジを取り出す。


自身の右ふくらはぎの装甲と装甲の間にそれを投げ入れると、男は空高く飛び上がった。そして空中で一回転すると全身の装甲の隙間から小さなブースターが多数出てきて男の体を加速させる。


力なく立ち上がった毅の胸に直撃する男の右足。地面を擦りながら吹き飛んだ毅の胸には『θ』の紋章が浮かび上がっていた。


毅は壁に激突しめり込む。体をよじって抜け出すも、全身の装甲がどんどん液化して地面に滴り落ちた。


歓声がピークに達する。気を失ってその場に倒れた毅を一瞥して、四人の方を振り返る男。夕姫は笑顔に涙を浮かべて言った。


「おかえり、大貴だいき」











大貴、直也、夕姫はもう一人の少女『茜』を足しての四人は、幼稚園から中二の夏まで仲のいいグループだった。


大貴と茜、直也と夕姫はそれぞれ隣の家同士で幼稚園の前から家族ぐるみでの付き合いがあり、また大貴と直也の父親同士が旧友で、そこでも交流があり、大貴と夕姫の初めての出会いは幼稚園の運動場でのことだった。


「なんでこんなことするの…」


砂場でグスンと涙ぐみ、その場にうずくまる夕姫。直也はニヤニヤしている悪ガキ三人組に怒りの眼差しを向けている。


「おまえら…!」


直也は三人に詰め寄った。


「なんだ?もんくあんのかよ」


そして悪ガキの中でも一番体格のよい、リーダー格の子供、毅が直也の胸倉を掴んだその時、


「まてーい!でたなショッカーめ!」


「なに!?」


茶髪の、同年代の中では頭一つ抜けて背の高い男の子、大貴が悪ガキの前に現れた。


「おまえ、ふざけにきたのか?」


「え、らいだーごっこじゃないの…?」


三人の興味が大貴に向く。血気が高ぶっていた毅は大貴へ殴りかかった。


「やめてよ!」


大貴は毅のパンチを受け止めて背負い投げした。受け身が取れなかった毅は背中からみぞおちに突き抜ける衝撃で息が出来ずに苦しんでいる。


「あ、ご、ごめん」


「う…っ」


大貴が毅から手を離して残りの二人の方を見ると怯えた様子を見せる。もう既に騒ぎになっていて、大貴たちの方に幼稚園の職員がやってきた。


「コラ!何したんですか!」


「ご、ごめんなさーーー」


「つよしくんがころんだんです」


大貴が咄嗟に謝ろうとしたところに現れた一人の長い黒髪の少女、茜。


「いや、ちがーーー」


「みんなみてたよね?」


茜の告発に反論しようとした悪ガキたち。しかし茜の鶴の一声でそれはかき消されてしまった。


「そ、そうだよ!かってにころんだんだよ!」「またゆきちゃんたちにいじわるしてた!」「だいきくんはやさしくとめてただけ!」


周りにいた園児たちが口々に言う。再び茜が話し始めると、今度は逆に誰も話さなくなった。


「そうなんです、それでつよしくんがぎゃくじょうして、だいきにとびかかって。あしをもつれさせてころんだんです」


「そ、そんな、うそばっかり」


「嘘ばかりついているのはあなた達でしょう!こっちに来なさい!」


叱られながら職員に連れていかれる悪ガキたち。みんなありがとうね、と茜は言い、大貴は茜に謝意を伝えた。


「あ、ありがとう、あかねちゃん」


「んーん、けがない?」


「あ、うん…」


大貴は周りにも一通りありがとうと言って、それからまだうずくまって泣いている夕姫の方へ歩み寄った。


「だいじょうぶ…?」


夕姫は呼び掛けに答えず、ただ泣き続けていた。大貴はオロオロとして直也の方を向くと、事情を説明してくれた。


「あいつらにすなやまをこわされたんだ」


「ひどい…なんでそんなことするんだろう」


「おとこのこって、おんなのこにいじわるしたくなるものなのよ」


大貴の質問に茜は答えた。大貴は再びしゃがみこんで夕姫の顔を覗くと、人差し指で夕姫の頬をツンツンとした。夕姫は嫌がってその指を払いのける。


「なんかわかるかも」


茜は手刀で大貴の頭を叩く。大貴は頭を抑えながら振り返り「なぐらなくてもいいじゃん」とボヤいた。体を夕姫の方へ戻して、大貴は慰めの言葉をかける。


「ひどいよね、がんばってつくったのにね」


「…うう〜っ」


夕姫の泣きが逆に激しくなったことにオロオロする大貴。なんとか泣き止まそうとする。


「そ、そうだ!じゃあさ!つくろうよ!いっしょに!」


「…」


「ぼくとあかねちゃんもてつだうからさ!ねっ!もっとおおきいの、つくろうよ!」


「…ほんと?」


「うん!」










婚約破棄されましたが、私は愛を貫きます 〜鋼鉄の魔女、ことごとく魔を打ち破る〜


「マリー・ド・サルー、只今をもって、ここに貴女と私の婚約の解消を宣言する!」


隣に女性を抱き、高らかに宣言をしたのは聖レンガル帝国の第一王子、ケイ・エル・ヴァディムだ。


(知ってはいたけれど…心に来るものが、あるわね)


涙を堪えようとするも、出来ない。マリーはケイに背を向け、その場を立ち去る。


ヒソヒソと噂話をする婦人たち。


「王子があんなにはしたないだなんて、しかしまあ、ご心中は分からなくもないですものね」


「社交や礼儀の勉強もせず、奇妙な器械ばかりを作ってらっしゃるそうですもの、ああ、はしたないはしたない」


キッとマリーは振り返って、その悪口を言っている婦人の方を睨みつける。婦人たちは目を逸らして知らんぷりをする。


マリーはツカツカと歩いて外へ出た。目から涙が溢れる。涙を流さまいと上を向くと、これまでのケイとの思い出が溢れてきた。














θ 魔法とダンジョンが当たり前になった現代日本の学園で異世界帰りの高校生、チートスキルで無双してしまう


『俺何やってんだろうな…』


誰かが発した言葉が闇へ消えた。


『急にどうした?』


『俺さ…故郷の病弱な妹の治療費を稼ぐために軍に入ったんだ。でもよ、初任給が入る前日、死んだんだ』


暗闇の中話が進む。聞こえるのは森のざわめく音と彼らの声だけだ。


『戦争始まって、辞めるに辞められなくなって…いまやこんな異世界にまで、全く…』


『魔王様もやられちまったのに、今更何をしようってんだろうな』


静寂が辺りを包む。


『寝ちまったか?一応見張りなんだ、起きろよ』


返事が来ない。


『…デービス?デーーー』


その瞬間、一つの影が見張りの首を折った。地面に倒れたのはトカゲの頭に人間の体、リザードマンだ。


影は歩き続ける。そして闇の中に灯る明かりが見えてきた辺りで木の影からその様子を見る。


見張りの数を数え上げたその影の主、全身を金属の装甲で覆った男は持っている小銃を構えた。


『!?敵襲ーーー』


サイレンサーの付いたその銃から硝煙の匂いがする。周囲の見張りを全滅させたところで男は風のように明かりの元へ突進した。


明かりの主は一軒の丸太小屋だった。小窓を割ってそこから侵入し、中へ入る。


中は普通の小屋で、玄関にトラップも仕掛けられていなかった。男は一部屋一部屋クリアリングしていくが、ついに全てが無人だった。


「…」


男は壁をトントンとノックしてみたりしながらキョロキョロと部屋全体を見渡す。違和感を見つけた彼は、徐ろにクローゼットを開いた。


中身は空だ。しかし男の中で違和感は確信に変わった。床についている、扉を止めるための小さな円柱を踏み抜いた。


ドーン!と強い衝撃。クローゼットの中は隠し扉になっていた。そしてその中からサイの頭を持つ怪人が男に突進したのだ。


男はそれを受け止めながら突進に引きずられる。小屋の壁をうち抜いて外へ出る二人。


外に出たとき、二人は離れてそれぞれ転がって着地した。そして間合いが開いたのを再び詰め合う。


怪人の左フックを避け、男のミドルキック。怪人の反撃の前に更に右ストレートを鼻の側面に打ち込む。


怪人が怯んだところに追撃の膝蹴りを二発、鼻の角を持って走り出し、小屋の壁に怪人を叩きつけた。


男はその勢いで角を引き抜く。そして鼻を抑えて蹲る怪人の元へと近寄った。


『ウガァーーーッ!!!』


怪人は雄叫びを上げながら立ち上がり、大振りなパンチを繰り出した。


男はそれを左手で受け止め、

没理由


θ 異世界から帰ってきた俺は、ダンジョン溢れる現代日本の魔法学校で無双してしまう。するとS級美少女の幼馴染や学園のマドンナが俺の元へやってきて…!?


剛田のキャラをチープにしすぎて書く気力がなくなった


婚約破棄されましたが、私は愛を貫きます 〜鋼鉄の魔女、ことごとく魔を打ち破る〜


好みのジャンルじゃないのでモチベーションがなくなった アイアンマンみたいにメカメカしい魔法少女を書こうと思ったのに、そこまで到達すらしなかった


θ 魔法とダンジョンが当たり前になった現代日本の学園で異世界帰りの高校生、チートスキルで無双してしまう


最初にこういう展開をするとみんな読まないと思ったから

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