7わ.ハズレスキルさん①
ハズレスキルさんが まもののもりに やってきてから 1しゅうかんが たちました。
きょうの てんきは あめでした。
ざーざーと おおきな おとが なっています。
こやを しゅうりした おかげで あめは なかに はいって きません。
しかし そとで あそぶことも できません。
「はやく やまないかなあ」
ハズレスキルさんは くもだらけの そらを みて ためいきを つきました。
しかし あめは どんどん つよくなって いきました。
コンコンコン。
まどを たたく おとが しました。
「こんにちは ハズレスキルさん」
まどの そばに チートスキルくんが たっていました。
「こんにちは チートスキルくん。 どうしたの?」
「あめが すごく たくさん ふって かわの みずが ふえているんだ。 あぶないから ぜったいに ちかづいては いけないよ」
「わかった きをつけるわ。 あれ? どうして ハズレスキルくんは ぬれていないの?」
「これは 【かわく】スキルを つかったのさ。 からだや ふくが ぬれても あっというまに かわくんだよ」
「ほんとうに チートスキルくんは チートスキルを たくさん もっているのね。 とても うらやましいわ」
「ねえ ハズレスキルさん。 チートスキルと ハズレスキルは なにが ちがうのかな」
「え? どういうこと?」
「ゆっくり かんがえて みてね」
ハズレスキルくんは そういうと とんでいきました。
つぎのひも あめでした。
その つぎのひも あめでした。
そのまた つぎのひの ひるに ようやく あめが やみました。
ハズレスキルさんは もりの ようすが きになったので でかけることに しました。