表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/10

見合いをそっちから断って?はっ?

皇帝の命令は別荘でお見合いをしろ。そういうことらしかった。

相手はその日に乗馬中に「邪魔しないで」と啖呵をきって去っていた女性だった。

隣国の公女が一人で現れただけでもびっくりだけど。

別荘に現れた公女とシャルルの初顔合わせの時に愛馬の鳴き声が。


僕と彼女が馬の尋常じゃない鳴き声に居間を一目散に飛び出して声の方へ走り出す。


っていうか公族いや貴族の女性すら走るなんてありえない行動です。

なんてじゃじゃ馬まあ確かに。

挿絵(By みてみん)

その女性が叫んで馬小屋の手前で暴れまくっている馬の傍に駆け寄る。

「カイザー!」

僕も馬小屋の中で叫びまくっている愛馬に駆け寄る。

「カイゼリン!」


彼女は前足を高く上げて今にも調教師に飛び蹴りしようとしているあの黒馬の前に出て両手を広げて叫ぶ。


「カイザー 駄目よ」


するとさっきまで狂気にも似た馬の形相が突然穏やかさを取り戻し前足を地につけた。

「ブルッ!ブルッッツ」と左右に首を振り始めて落ち着きを取り戻した。

どうやら彼女のいう事は聞くようだ。


僕の愛馬はまだ興奮状態で中で馬小屋の戸を潰さんという勢いで後ろに突進準備万端状態です。

駄目絶対ダメ


「カイゼリン 駄目だ!」

馬小屋の前で両手を広げてきつく叱る。


するとなんとか馬小屋の中をグルグル廻って何とか落ち着こうとしている。

よし何とかなりそうだ。


「フランツ 彼女の愛馬を室内の乗馬場に連れて行ってくれ」

狼狽えるフランツにそう伝えるとつかさず彼女がやばいという表情で言った。


「この子は私のいう事しかきかないの。

 私が連れていくわ。

 調教師フランツさん連れて行って」


そういって彼女はその黒馬の手綱を手にしてフランツについていった。


僕は少しライゼリンを落ち着かせるためにブラッシングしてから居間に戻った。


まだ彼女は愛馬の世話をしているようで、しばらく待っている間に頭を整理しよう。


まず今回の皇命は彼女を滞在のお世話←表向き

           ↓

これはお世話という名のお見合いである。←裏向き

           ↓

気をつけないといけないのは彼女を不快にすると下手をすると外交問題になる可能性がある

           ↓

つまり下手をすると大公家に迷惑がかかる可能性がある

           ↓ 

大公家の命運がこの僕にかかっているという事。

下手すれば家門残絶かもしれないかもしれない事。

           ↓

         解決用法は

彼女には気分良く帰国してもらいかつこのお見合いを断ってもらう必要がある


さてどうしよう。

ただとりあえずはちゃんとおもてなしをしないといけないのは間違いない。

とにかくまずは落ち着こう。


彼女は室内競技場の中に愛馬を落ち着かせて何とか居間に戻ってきた。


「ご挨拶が遅くなりました。

 フォルディス大公子殿下

 お初にお目にかかります

 アフェルキア公国 ランドリエン公第一公女 ヴィクトリアーヌ・ディア・ランドリエンでございま

 す

 突然ですが、今回のお見合いですが、大公子殿下からお断りのお返事をお願いします」


もう勘弁してほしい。

なんでこの人は僕を振り廻すんだ?

突然初対面で「ちょっと邪魔しないで」で今回は「そっちから見合いを断れ?」

もう勘弁してほしいです。


僕の顔は見なくてもわかる。

青ざめて完全に固まってしまっている。

氷の大公子と呼ばれた冷静沈着の僕が僕の脳が完全に完全に神経伝達物質が……ショートしてしまった。

その瞬間今まだ感じた事のない出来事に。

僕は耐え切れずに意識を手放してしまった。


 

誰か助けてほしい……誰か誰か~~~~~~~~~


さて次回は突然倒れたシャルルに意外な展開が。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ