第28話~フリーフォール~
今回の、お話は第28話〜フリーフォール〜です。
それではお楽しみください。
{グ…グァ}相手の尖玩から、殴られる度、ヒューリーが、ぐぐもった声を、上げる。
何しろ僕達は、周りへの被害を、抑えながら戦っているのに対して、相手は、なりふり構わず攻撃してくる。
{どうスル?…コウヤ}攻撃を受けつつヒューリーが、聞いてくる。
攻撃を受けつつも、致命的な攻撃は、防御している為、まだまだ戦えるが、このままでは負けてしまうのは、目に見えていた。
「策を考える。上空戦に持ち込んで、なるべく時間を稼いでくれ!」と、僕が、指示を出すとヒューリーは、{オウ…}と、短く応えてすぐに上空に飛んだ。
幸いにも相手は、飛ぶ事ができないようで、オロオロと、男の指示を待つ。
「おいてめー…空に逃げるのは、反則だろ!!」突如、男がキレてきた。
「おいおい…反則も何も、こっちは飛べるんだから、使える力は全部使って戦わないと面白くないだろ」と、僕も挑発するように言い返す。
「だけどよこっちは飛べねえんだ。だったらそっちが土俵合わせて戦うってのが筋なんじゃねえか!!」と、男が言ってくる。
「だったら飛べる尖玩を、尖玩発射すれば、いいだろ」と、僕が言い返すと、「持っていないからしょうがねぇだろうが!!」と逆ギレしてきた。
そして男は、「どうしても降りないってんなら、街の人達が、痛い目みるぜ…おい!…やれ!!」と、俺たちを脅すように自分の尖玩に、指示を出す。
その指示を受けた尖玩は、{ウォォォォォォォ!!!}と唸り声を上げて、周囲の民家を破壊しようとした。
その時、{シャドーラーク!}
シュッシュッシュッ
という声とともに現れた一体の黒装束に包まれた尖玩によって止められた。
よく見ると、影を漆黒のクナイにて、貫かれていた。
そのクナイには、どことなく見覚えがあり、祖父の尖玩のものだとすぐにわかった。
「ミノリ!どうしてここに!?」{本来であれば介入する必要ハなイが、関係ない一般人が巻き込まれるのは避けたい故に、止む無く介入するほか無かった}「そうゆうことだったんだ」納得した。
じいちゃんなら、僕を心配して密かに護衛しろって言ってる姿が、想像できる。
{そんな事より、こいつの身動きは封じている。お坊ちゃまこの尖玩戦闘に決着を}とミノリが、言うので、僕は、ヒューリーに、最後の指示を出す。
「ヒューリー!!フリーフォールだ」{!…分かッタ…ウォォォォォォ!!!}
シューー…ドゴーン!!
ヒューリーが、急上昇したかと、思ったら、急降下をして頭から落ちて来るがヒューリーが、空中で縦に、半回転して相手の尖玩を、ドロップキックするように、着地する。
これも数ヶ月前、テールスパイクと同時に覚えた戦法である。
ファイヤースピンの状態で、上空に移動して、テールスパイクで、上空にいる敵を叩き落とし、メテオバーストで、相手の位置を1点に誘導して、最後フリーフォールで決める。
これが僕と相棒の最近の、戦い方になっている。
シュルルルルル…ウィーン
流石に、相手の尖玩もこれには耐えられずディスクに戻ってしまった。
「チッ…覚えてやがれ!!!」と、捨て台詞を、吐きながら、逃げていった。
「お疲れ様ヒューリー…良き戦闘だったぜ!」と、僕が労いの声をかけると、ヒューリーは、{オウ!}と短く返して、
シュルルルルル…ウィーン
という効果音が響きディスクに戻った。
騒ぎが収まったので、俺たちも帰ろうとした…が、セイナに、止められてしまった。
「あの…この後時間ある?助けてもらったお礼がしたいので…」「お礼なんていいよ別に…」「いえ…それでは私の気がすまないので…」と言われて、強引に手を引かれて連れて行かれた。
{待ッテよー!にぃにー}というリリィの声を、遠くに聞きながら、こんなのも悪くないなと内心思った。
今回のお話はいかがでしたか?
次回で、満喫!夏休み〜コウヤ編〜の最終回です。
その次からは、アキラや、ホノカの、夏休みを各1話ずつで投稿していきたいと思います。
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次回は第29話〜お礼?と密かな誓い〜を、投稿予定です。
それでは、次回もお楽しみに!




