第22話〜1学期終業式と、リリィの演説〜
今回から、第2章〜満喫!夏休み〜の、第22話〜1学期終業式とリリィの演説〜です。それではお楽しみください。
僕たちが正式に、一般者になってから、早くも2ヶ月が経過した。
僕たち初等部の生徒には、初心者と初級者しかいなかったので、僕やアキラ、ホノカは、学園内で、特に注目を浴びていた。
それもそのはず一般者といえば、教師と同じぐらいの位階である。
そして今日は、終業式。
いよいよ1学期が終わり夏休みが始まろうとしていた。
学園長が演台に立ち「1学期は、我が校では色々なことがありました…」から始まって、15分ぐらい話始めた。いつも思うのだが、式典の時の、学園長挨拶は、いつもより相当長く感じる。
その話の中に、僕たちが尖玩奴隷施設を壊滅させたことも言っていた。
ようやく学校長挨拶が終わり、司会が次のプログラムに進んだ。
「続きまして、1学期を振り返って、初等部5年生のコウヤさんお願いします。」「…??」僕の頭の中は、一瞬固まり、疑問符が、浮かんだ。
僕は、そんなこと一言も聞いていないからである。
「えーなんでどういうこと???」と僕が狼狽していると、「よかったじゃねーかこれでみんなの注目の的だぜ」などと、アキラが、肩を叩いてきた。
「僕は別に、注目の的になりたいわけじゃねえっての!と言うか目立つの嫌!!」「まあいいやつべこべ言わずにとっとと行ってこい!!」と親友が、僕の背中を叩いた。
「はい、わかりましたよ」と半分呆れながらそう言って、僕は、演台に立った。
「あの…えーっと…」急に指名されて、何を言うかも考えていなかった、僕は、何を話そうかと演台で考えていると、そこに一つの声がかかった。
{にぃにノ代わリニ、アタシが、お話シすル!!}ポケットの中にいる、リリィの、その無邪気な声が、僕には、天使の救いのように聞こえた。
そして僕は迷わず、「頼むぞリリィ!!!尖玩発射!」と言って、リリィを発射した。
フィルルルルルル…バイーン
という効果音がこの体育館中に響いてリリィが、現れた。
当然学園のみんなは、リリィの、存在を知っているわけもなく、当然のことのようにざわつき始めた。
「あの子何?」「すげー可愛いじゃん!」「よーく見たらあの子…猫耳がついている?ということはまさか尖玩!?」「何!?」「まじか!!」
ざわざわざわ
「皆さん静かにしてください!!!」と司会が言ったので場は一気に静まり帰った。
{みんナーこーんニーちハー!!アタシは、にぃにノ、相棒筆頭!!リリィだヨー!よーろシーくネー!!}と声高々に、リリィが叫んだ。
その後、リリィの、一方的な自己PR(?)が始まった。
半年前までテレビで放送していて、当時は僕も、リリィと一緒に見ていた、アニメの話を熱弁したり、昨日食べに行ったフルーツパフェが美味しかった話など30分ほどリリィが、喋りたいことを喋り終えた後、{よーシ、アタシも、いっパイお話シしテ疲れちゃッタや…だかラみンなバイバーイ!}と言い放った。
シュルルルルルルルル…ウィーン
という効果音が響き渡り、僕のもとにリリィのディスクが、戻ってきた。
ちなみに僕は、15分ぐらいで自分の席に戻ってきていた。
とまあ波乱の終業式を終えて、クラス内では、リリィの、噂で持ちきりだった。
僕にクラス内外から、根掘り葉掘り聞かれることになった。
今回のお話はいかがでしたか?
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次回は第23話〜夏休みのバカンスそして邂逅〜を登校予定です。
それでは、次回もお楽しみに!




