表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/21

5 何となくノスタルジー

 連休の時、久々に子供の頃によく遊んでいた場所を誰もいない早朝に散歩してみた。

 そうやって改めて見ると、変わった所や何も変わってない所が入り混じっていたりするのですよ。

 懐かしい光景を見ると、誰々と遊んだ場所だったなぁとか、その当時の友人達は今どうしているのだろうとか思い浮かべる。

 かと言って、今更会いたいか?と問われると、どうなのだろうと思うけど。

 単に昔話を共有したいとは思うが、また遊ぶ間柄にはならないのでしょうね。

 子供の頃の遊びと大人になってからの遊びは違うし。


 ちなみに当時遊んでいた公園では、友人達と遊具に座りながら流行っていたガシャポンやカードダスのコレクションをお互い見せ合ったり、交換していたのだが、その遊具も全て撤去されてただの広場になっていた。

 遊具の老朽化なのか、怪我人が出たのか、はたまた騒音に対してのクレームなのか、面倒な物は全て無くしてしまう世の中なのでしょうね。


 今度は学区外の団地まで足を延ばしてみた。

 子供の頃は、地元以外の公園で遊ぶのも色々刺激があって好きだったのです。

 その土地の子供達と抗争、なんて事は無く実に平和な物でしたけど。

 そこの団地は昭和の高度成長期時代の産物で、子供時代の自分にとっても随分と古臭い物でした。

 スターハウスと呼ばれる棟もあって、その筋の人達には垂涎モノだったのでしょうけど、既に再開発がされて小奇麗な高層住宅が立ち並んでいました。

 あのゴミゴミとした団地棟の間に存在していた小さな公園が好きだったのだけど、それは既に思い出の中にしか存在しない物でした。


 そうして思い出に浸りながら歩いていくと、当時の友人の家は引越ししていたり、更地になったり、空き家になっていたり、よく通った駄菓子屋も無くなっている。

 否応なく時の流れを感じます。

 何故かラーメン以外の定食が美味しい中華料理の店も廃業していました。

 そこは老夫婦が営んでいたので、恐らく代替わりをしなかったのでしょう。

 小学校に上がる前に、よく母親に連れられて行っていた精肉店も閉店していました。

 そこの店でおやつのソーセージを買ってもらうのが毎回楽しみだったのです。

 それ以外にも、店オリジナルのエビ団子とハムカツが好きだったのだが、いつしか母親はスーパーで買い物をする事が多くなり、その精肉店から足が遠ざかってしまいました。

 思い出した頃に食べたくなる懐かしい味にもう二度と出会えないと思うと、急に寂しくなったり……。

 今更ながら、そんな店が多い事に気付きまして。

 世の中には永遠に存在する物なんて無いんですよね。

 行っておけば良かった、と後悔する前に行動しておくのも大事な事だと思った次第でございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ