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ハズレスキル『ガチャ』で追放された俺は、わがまま幼馴染を絶縁し覚醒する ~万能チートスキルをゲットして、目指せ楽々最強スローライフ!~  作者: 木嶋隆太
第三章

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第13話


「オーガの拠点はどの辺にあるんだ?」

「奴らは、ここから北の地におるんじゃよ。この村と似たような造りをしておるから、行けばすぐに分かるはずじゃ」

「……そうか」


 ここから北、か。


「オーガたちはどのくらいいるんだ?」

「……わしが数えた範囲では、50ほどじゃの」


 数の面で見れば、俺たちにも分はありそうだ。

 こちらのすべての種族を合計すれば、優に100は超えている。

 だから、決して不利だとは言い切れないが、それでもオーガたちの方がステータスは上回っているだろう。

 

 オーガ一体に対して、こちらは数人で挑む必要がある。

 そうなったとき、単純に数で上回っているからと言って余裕があると思ってはいけないだろう。


 ヴァンニャはこちらを窺うように見てくる。今すぐにでも救出へと向かってほしいのだろうけど、その決断は出せない。

 

「ヴァンニャ。今からやりあっても俺たちが確実に勝てる保証はない。だから、もう少し鍛えてからにしようと思っている。それで、いいか?」

「……ああ、分かっておるんじゃ」


 完全にすべて受け入れてくれたわけではないようだけど、それでも彼女は頷いてくれた。

 ひとまずの方向性は決まった。


「しばらく、この拠点の強化と個々人のステータスの強化を行っていこうと思っている。そういうわけだから、南の拠点にいる皆にも伝えてほしい」


 俺がオルフェを見ると、こくりと頷いた。


「分かった。オレの仲間にその旨の報告を行わせよう」

「頼んだ」


 オルフェが部屋を出ていく。俺はヴァンニャへと視線を戻す。


「そういうわけだ。しばらくはここで力を貯めてくれ」

「分かったんじゃが、クレスト。わしは魔導具を作れると話していたじゃろう? もしも魔石が手に入ったら欲しいんじゃ」

「魔石はどうやって手に入れればいいんだ?」

「この辺りの魔物なら、体内に持っているはずじゃ。魔物を仕留めて内部を見てみるといいんじゃよ」


 それなら、今までとやることは変わらないな。


「分かった。ただ、あの危険な魔石はひとまず作らなくていいからな? それ以外で頼む」

「分かったんじゃ」


 正しく使えば問題がないとはいえ、それでも不安がまったくないわけじゃない。

 出来れば、あれに頼るのはやめたいと思っていた。


 話し合いはそこで終わりだ。

 俺たちは一度解散とし、俺も拠点の強化のために村を歩き回った。




 夜。

 自分の家へと向かっていると、こちらにスフィーがやってきた。


「クレスト、今夜は一緒にどうかしら?」


 スフィーが体を寄せるようにしながら近づいてくる。顔はどこか熱を帯びている。

 その態度に俺が苦笑していると、俺の家からリビアが出てきた。

 彼女は笑顔を浮かべていたが、僅かに怒りのようなものが感じられる。それは恐らく、スフィーに向けてだ。


「悪い、スフィー。リビアが待ってるから」

「そんなの置いておいていいわよ」

「帰ってくれませんか?」


 リビアが笑顔のまま、スフィーの体を押すように手を伸ばす。

 スフィーが不服そうにリビアを見ながら、嘆息をついた。


「もう、クレストのいけずー」


 スフィーはそう言いながらウインクを残し、ようやく去っていった。

 リビアは去っていったスフィーの方をまだ睨んでいた。唸り声までもあげている。

 基本仲が良い二人なのだが、時々このように喧嘩してしまう。


 原因は確実に俺だと分かってはいるんだけどさ……。


「やはり、スフィー様はクレスト様を狙っているようですね」


 リビアがぼそりとそう言ってくる。

 スフィーはなぜか、俺に対して好意を抱いているようなのだ。


「またどうしてだろうな」

「クレスト様がかっこいいからですよ」

「そうでもないだろ」

「かっこいいです。それに優しいですから……クレスト様、お気をつけてくださいね」


 むーっとリビアが頬を膨らましたままそういった。

 可愛いな、と思いつつそれだけではダメだろうと、彼女に伝える。


「分かってる。といっても、俺にはリビアがいるからな」

「……クレスト様」


 少し照れ臭かったが素直な気持ちを伝えるとリビアは嬉しそうに笑ってくれた。

 その後で、リビアは考えるように顎に手をやった。

 どうしたんだろう?


「だ、駄目です。もっと包容力を身につけなければ――」


 ぶつぶつと呟くようにリビアがそんなことを言っていた。

 どういう意味だ、と問いかけようとして、リビアが顔をあげた。


「クレスト様が、複数の女性を恋人にしたい、と思うのは構いませんよ?」

「お、思ってないからな」


 そりゃあ、憧れたことはあるけどさ。




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