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ハズレスキル『ガチャ』で追放された俺は、わがまま幼馴染を絶縁し覚醒する ~万能チートスキルをゲットして、目指せ楽々最強スローライフ!~  作者: 木嶋隆太
第三章

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第1話

大変お待たせしてしまい申し訳ございません。

第三章のプロットが出来上がりましたので、投稿していきます。


また、こちらの作品の小説第二巻と、コミック第一巻も4月末に発売しますので、良かったら買っていただければと思います!


また、書籍に合わせて第三章からスキルの表示なども書籍に合わせました。

スキル名の変更や用語に関しても多少変更しています。ご了承ください。



 北のワーウルフとの抗争から、数日が経過した。

 とりあえず、色々な問題があったとはいえ、今はゴブリン、ワーウルフ、スライムの三種族が、この村にはいた。


 かなり規模は大きくなった。小さないざこざはあれど、今のところみんなはうまく生活をしている。


 この数日。俺だって何もしていなかったわけではない。

 なし崩し的に三種族の首領に俺が行っていたのは、拠点の拡張と仲間たちの強化だった。

 新しく仲間になったスライムやワーウルフたちに住む場所を与え、また進化するための条件を教え、鍛えていた。


 そんなこんなで五月も終わりに近づいていた。

 ガチャスキルの画面を展開し、確認すると残りの日付が書かれていた

 

 あと二日で、このガチャは終了だ。

 これまでと同じならば、次の六月のガチャが来るはずだ。

 一体どんなスキルが手に入るのか。それを考えると今から楽しみで仕方なかった。


 そうそう。北のワーウルフたちが拠点にしていた周囲には、初めての魔物もいた。

 それらを討伐していたおかげで、現在のポイントは10000ほどある。

 これでガチャを二十二回回すことが可能だ。


 基本的にはためておけばいいと思うのだが、まだ俺のスキル『魔物使役』のレベルはMAXになっていない。  

 なんとなくMAXまで上げておきたいという気持ちはあるが、難しい問題だ。


 今あるガチャを回すか、新しいガチャのためにポイントを残すか。


 次にいつサモナーガチャが来るのか。

 もしかしたらもうしばらく来ない可能性もある。

 

 しかし、新しいガチャを回す方が確実に俺自身強くなるだろう。

 今までの可能性から、ガチャを回せばほぼ確実に新しいスキルは入手できるからだ。


 北のワーウルフたちに聞いたが、さらに北にも魔物がいるのは分かっている。

 現時点でも吸血鬼という存在がいるんだ。

 それらとやりあう可能性もあるため、さらに力をつけておきたいというのが今の心情だった。


 さて、どうしたものだろうか。

 考えていると、俺の部屋にやってきたリビアが小首を傾げた。

 

「クレスト様、結局どうされるのですか?」

「ガチャをどうしようか迷っていてな」

「ガチャですか? 回した方が良いのではありませんか?」


 リビアはきょとんとした様子でそういった。

 そういえば、彼女にガチャの更新などについては説明していなかった。

 改めてそれについて説明すると、リビアは難しい表情で眉間を寄せる。


「確かに、それは難しい問題ですね。魔物使役の効果はどの程度感じられているんですか?」

「それが、また難しいんだ。もしかしたら、このスキルがあったからこそみんながここまで強くなった可能性もあるしな」


 自分で使ってみて、強い弱いとかではない。

 目には見えないスキルだからこそ、ここまで頭を悩ませていたのだ。

 レベルMAXにしたら、さらに効果が跳ね上がる可能性もあるかもしれない。


 ここからさらに魔物との抗争が増えていくのなら、俺一人だけ強くなってもどうしようもない部分もあるだろう。

 それを考えるのなら、できる限りの手を打っておいた方がいい、か。


「……回すかね」


 悩んだ末に出した結論がそれだった。

 先ほどの自分の考えもあるのだが、現在ガチャは月に一度の頻度で新しいガチャが来ている。

 しかし、ガチャがいつ終わってしまうかも分からない。


 ポイントを残しておいても無駄になる可能性もある。

 ならば、出来る限りスキルレベルを上げていく動きをした方がいいだろう。

 

 被りまくってしまうことは怖いし、金色、銀色、銅色などでも何かしらの追加があるかもしれないとは思うが、それよりは今確実に欲しいスキルを狙うべきだろう。


「それでは、私は部屋から離れていますね」


 リビアはそこで申し訳なさそうな表情とともにベッドから立ち上がった。

 リビアはまだ気にしているようだ。彼女と一緒にガチャを回すようになってから、あまり良いものが出ていないことを。

 とはいえ、今はもうほとんどはずれみたいなものなんだから仕方ない。


 部屋を出ていこうとするリビアの腕をつかむ。細い腕だが、彼女が決して弱くはないことを俺は知っている。


「いや、別にいいって」

「で、ですが……私がいるとあまりガチャの結果がよろしくないような気がしますし」


 伏し目がちに答えるリビアに首を横に振った。


「そんなことない。たまたまだ。そうじゃなくとも、出来る限りリビアとは一緒にいたいからな」

「わ、分かりました。それでは、良いものが出るように祈っていますね」


 少し照れた様子ではにかんでくれたリビアに、俺も同じように笑みを返した。

 照れくさいけれど、いとおしい。一緒にいてくれるだけで心強い。


「それじゃあ、早速ガチャを回していくぞ」

「はい。頑張ってください!」


 リビアのありったけとばかりの声援を受け、俺はガチャの画面と向き合う。

 それを隣にいるリビアにも見えるように展開してから、よろよろと腕を上げる。

 気合を入れてもガチャを回すという行為に何か変化があるわけじゃない。


 分かっているだろ神様。

 こんなに可愛いリビアが必死に祈ってくれているんだ。これでロクなものが出なかったら、俺はいよいよお前にぶち切れるからな?

 そう心中で神様を脅してから、俺は十一回ガチャを押した。



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