第24話
リビアとともに、カメレオンカマキリを探し、倒していく。
発見さえ出来れば、あっさりと倒せるし、向こうはこちらに危害を加えてくることもなく、奇襲されるようなことはなかった。
むしろ一方的になぶってしまっているため、こちらのほうが悪い気がしてくるほどだ。
「そういえば、クレスト様。ゴブリアとルフナはクレスト様が初めて仲間にされた魔物、ですよね?」
「そうだな」
二体を仲間にするまでには随分と時間がかかったな。
……今では、これほどたくさんの仲間がいるのだが。
「今後も増やしていこうと考えていますか?」
「……そうだな。当初の予定では、どこか落ち着ける場所を見つけて、仲間を増やしていくつもりだった。もちろん、ゴブリアやルフナみたいな魔物の仲間だな」
「はい」
リビアはいつもニコニコと楽しそうに俺の話を聞いてくれる。
「ただ……今は色々と勝手が変わってきているからな。それに話ができるだけの知能を持ったワーウルフやゴブリンがいるし、そこまでは考えていないな」
「そうなんですね」
「でもどうしてそんなことを聞いてきたんだ?」
「その村から南に下った場所には色々と生活に役立ちそうな魔物がいましたので、仲間にして乳や卵などを回収できるようにするのもありかな、と思いまして」
リビアの言葉に驚く。
俺もまさに、そのことは考えていたのだ。
牛や鶏のような魔物を仲間に加えれば、生活で必要な食糧の確保もできるかもしれない、と。
なんなら、彼らを仲間にして、農畜でもしながらゆっくりと生活を楽しんでいこうとさえ考えていた。
「そうだな。俺もそれについては考えたことがあるんだ」
「そうなんですか、さすがですね」
だからこそ、それらの管理ができるようにゴブリアやルフナを仲間にしたんだしな。
いずれ増えていくであろう魔物たちのリーダー的な立場に立ってもらいたい。
そういう気持ちがあったのだ。
話をしながらもカメレオンカマキリを討伐していくと、ガチャのポイントがたまった。
これで今は10000ポイントだ。ガチャ二十二回分のポイントがたまったので、狩りを切り上げることにした。
「……もう倒さなくて大丈夫だ。オルフェを探しに行こう」
「わかりました」
リビアとともにオルフェたちと合流する。
ゴブリアとルフナを見ると、彼らに魔物進化術が反応した。
……どうやら、進化可能となったようだ。
「……進化、できるみたいだな。するか?」
ゴブリアとルフナがこくこくと首を縦に振った。
……そりゃあそうだよな。進化すればより強くなれるのだ。
進化することによるデメリットが現状ないしな。
まずは、ゴブリアから進化をしてみようか。
どうなるのだろうか。少し気になっていた。
進化術を使用し、ゴブリアを進化させる。
その体が光りを放つ。光が治まると、少しだけ人間らしくなったゴブリアがいた。
やはりメスであることは間違いないようで、以前よりも女の子らしさが増したな。
ゴブリア(ゴブリン)+1
主:クレスト
力234
耐久力143
器用50
俊敏123
魔力20
賢さ40
ゴブリン術 レベル1
ステータスを見て、首を傾げる。
……なんだこれは?
どうやら、ゴブリアは新しくゴブリン術というスキルを獲得したようだ。
「ゴブリア、ゴブリン術を使ってみてもらっていいか?」
「ゴブ!」
ゴブリアがゴブリン術を使っているのを見ながら、俺は鑑定でそのスキルについて調べてみた。
ゴブリン術
ゴブリン種が使用可能な身体強化スキル。
……なるほどな。
実際に使用したゴブリアの体は魔力によって僅かに光をあげていた。
どれほど能力があがっているのかは分からない。
ステータスに変化後の能力が反映されているわけでもないしな。
ただ、ゴブリアは滅茶苦茶喜んだ様子で体を動かしている。
たぶん、それなりに強化されているんだろう。
それを横目にしていたルフナが、俺の服をくいくいと引っ張ってきた。
……どうやら、早く進化させてほしいようだ。
ルフナとゴブリアはお互いに仲良しであるが、同時にライバル意識もしているようだからな。
負けたくないのだろう。
俺はすぐに、ルフナにも魔物進化術を使用した。
ルフナ(ウルフ)+1
主:クレスト
力180
耐久力125
器用89
俊敏220
魔力30
賢さ100
嗅覚術 レベル1
ルフナも新しいスキルを獲得したようだ。
ルフナが体に力をこめる。新しいスキルを早速試しているようだ。
俺も鑑定でスキルの効果を調べてみる。
嗅覚術
ウルフ種が使用可能なスキル。より嗅覚を鋭くし、より広範囲を、さらに地中に埋まっているものなどもかぎ分けることが可能。
……地中? そう思ったときだった。
ルフナが近くに進んでいき、地面を前足で掘り始めた。
そして、そこから引っ張り上げるようにしてアイアン魔鉱石を取り出した。
「ガルル!」
ルフナが見せびらかすようにこちらに持ってきた。
……なるほどな。地中に埋まっている珍しいものも見つけられるかもしれないな。
「ありがとなルフナ」
頭を撫でる。相変わらずルフナはもふもふとしていて、心地良い。
それを見ていたオルフェとリビアが顔を見合わせていた。
「……オレたちも早く進化して少しでも強くならないといけないな」
「そうですね……それにしても、進化によってまさかスキルまで獲得するなんて。そんなことがあるんですね」
リビアの言葉に俺は首を傾げた。
「……珍しいことなのか?」
「私は聞いたことありませんね。もしかしたら、クレスト様だからこそなのかもしれませんね」
「オレも同じく、聞いたことはないな。スキルは生まれ持ってのもの、という認識だからな」
そうなんだな。
「そういえば……俺たち人間はスキルを神から与えられたものだと言われているけど、魔物たちは誰に与えられているんだろうな?」
「私たちも神からスキルは与えられる、と聞いていますね」
……つまり、神様はすべてにたいして平等にスキルを与えているのか?
……いや、あるいは――神様は魔物を害あるもの、と認識していなかったのかもしれない。
今こうして、俺は魔物たちと共に生活できている。
魔物だからといって、人間と共存できないわけではない。
今はそう納得しておこうか。
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