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ハズレスキル『ガチャ』で追放された俺は、わがまま幼馴染を絶縁し覚醒する ~万能チートスキルをゲットして、目指せ楽々最強スローライフ!~  作者: 木嶋隆太
第4章

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第2話


 表情を抑えることができたのは、これまでの経験があったからだろう。

 それにしても、だ。

 俺は改めてエリスをじっと観察する。

 一体、彼女は何を考えている?


 なぜ、ここに来て、ここに残ろうとしているんだ?

 必死に、思案を重ねる。

 考えられるとすれば、先ほどの俺の発言で作戦を変更したのかもしれない。


 今の俺の態度を見て、無理やり連れ戻すことはやめたのだろう。

 まずは、俺との信頼関係を築き、それから地上へ帰還するように誘導するつもりなんだ。


 きっと、そうだ。

 それ以外に、エリスがここに来る理由なんてあるはずがない。


「今は、クレストが生きていたことがただただ嬉しいですわ」


 嬉しそうに微笑むエリスの真意を、俺は理解している。

 ハバースト家の者たちが、俺を連れ戻すために躍起になっていたのは、俺が選ばれしスキルを持っていたと神託があったからだ。


 エリスも、恐らくはそれの関係でここに来ているのだろう。

 彼女の家であるリフェールド家がクレストを連れ戻したという成果を上げるために、エリスを派遣してきたに決まっている。

 だから、エリスの「嬉しい」という発言の正しい意味はこうなる。


「クレストに死なれていては、わたくしが連れ戻せずに評価を上げられないから困りますわ」


 きっと、こんな感じの意味なんだろう。


「……別に、ここで暮らすことはいいけど。俺とおまえは……ただの人間ってだけだぞ? それ以上も、以下の関係もないからな?」


 誤解させるわけにはいかない。

 俺とエリスの婚約者としての関係は、俺が下界に送られた時点でなくなっている。


「……そうですわね。今は、婚約者などの関係もありませんわね」

「そうだ」


 寂しそうな様子でエリスがそういったときだった。

 俺の近くに控えていたリビアがぴくりと反応した。


「……婚約者?」


 リビアの呟くような一言に、エリスもぴくりと眉尻を上げる。


「ええ、そうですわ。わたくしとクレストは婚約者でしたのよ。これから、よろしくお願いしますわね」

「そうなんですね。私はリビアと申します。クレスト様の、今の恋人です。よろしくお願いします」

「……」


 リビアの自己紹介に、エリスの笑顔が僅かに固まったように見えた。

 わ、わざわざ今ここで言わなくてもいいだろう。

 ここでいきなり本気の喧嘩とか始まらないよな?

 エリスだって、神託にあるスキルを持っているんだ。


 確か、聖女の加護、だったか?

 俺のスキルと比べて利便性は少ないのかもしれないが、エリスのスキルだってかなり強いはずだ。


 ここで本気で暴れられたら、俺でも抑えられるかどうか……!

 しかし、彼女はすぐにこほんと咳ばらいをしてから、笑みを浮かべた。


「……それはそれは。でも、あくまで、今の、ですわよね?」

「ええ、そうですね」


 ニコニコ。

 二人は笑顔を浮かべあっていて、それが逆に怖い。

 近くにいたオルフェが俺をじっと見てくる。


 どうにかしてくれないか、と言った様子で見てくるが、俺だってできれば関わりたくはない。

 それでも、このまま二人きりにしておくと、そのうち戦いが始まりそうな気もするし、なんとかしなければいけない。


 こちらを窺うように見ていたヴァンニャとかガタガタ震えだしているしな。


「……とにかく、だ。ここで暮らすことは別に構わない。とりあえず、余っている家を案内するから、ついてきてくれ」


 エリスを、ここに泊めることには俺は文句はない。

 色々と思うところはあるが、味方をしてくれるというのなら、心強いことこの上ないからだ。


「はい、分かりましたわ」


 エリスの微笑がこちらに向き、俺の隣に並ぶ。

 軽くため息を吐いてから、俺は街を案内するために歩いていく。

 並ぶ家々を、エリスは興味深げに眺めている。


 情報収集でもしているのだろうか? そのとき、彼女は指を一人の女性に向けた。

 ドリアード種の子だ。ちょうど、家の建築作業を行っているところだ。

 彼女らは、木々を生やし、それらをコントロールする種族としての能力を持っている。


 だから、家は比較的簡単に造ることができるのだ。まさに今、家の調整を行っているところだった。


「あちらの人たちが家を造っていますのね」

「……まあな」

「とても便利ですわね。あんなスキル、聞いたことありませんわ」

「スキルっていうか、種族としての能力みたいなものだ。それに、優秀な建築術のスキルを持っていれば、似たようなことはできるだろ?」


 上界に貴族の家を造っているのは、そういう人たちだそうだし。

 俺の建築術のレベルがあといくつ上がれば、その領域に到達できるのだろうか。


「そうなんですの? わたくし、あまりスキルには詳しくありませんの」

「……そうか」


 まあ、多くの人が自分のスキル以外には興味を持たないよな。

 それこそ、歴史に名前を残すような人のスキルならともかく。


「そういえば、クレストのスキルもとても優秀なものと聞きましたわ。これまで、ハバーストの人間も何度か来ていて、それらを追い返しているのでしょう?」

「一応は、そうだな」


 探りを入れてきたな?

 俺はどの程度話すかどうか、悩んでしまう。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] あんだけトラウマに嫌ってたのにそんなに急に対応変わらんやろw 決めたストーリーへの予定調和が過ぎて 話の流れが無茶苦茶・・ 引いた。
[一言] 穏便に…とはいかなそう
[一言] もしかして普通に仲間になるのか…?
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