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ひなた

作者: 羽鳥

やはりこの世は勢い

正直小説なんて向いてない

それでも承認欲求の塊だし高い自己評価だけは持った人間だから

いつか文章が誰かの目に留まり素晴らしい文章だと賞賛される

そんな来ない日を夢見てたまにスマホに向かって文章を打ってる

最近は思ったことを全部ツイッターに載せるからここも使わなくて良くなってきた

昔は自分の思ったことをここに垂れ流していたのに

そういえば文章で思い出したけど適当なことなら何百字でも書いてられるのにそれを他人に見せようと思っただけでこんなに面倒だとは最初は思わなかった

字数制限って大事だよね

一定の字数がないと投稿できないから例えば僕がよくツイッターで呟く「帰りたい」の四文字で小説を投稿することは出来ないわけだ


「活動報告に書くような内容を小説にした感想は?いや、活動報告に書くような話ですらないな。中身のない呟きを小説として投稿した感想は?」彼が特に興味もなさそうに聞いてくる。特に思うことはないよとこちらも適当に返事をする。

もう彼とは6年の付き合いになる。正直これだけ長く一緒に過ごしたのは家族しかいないけれど、彼と私の関係は同居してはいるが同居人でありそれ以上ではない。最初に私が彼のところに転がり込んだ時から、変化することもないよくわからない関係をずっと続けているけれど慣れからかその関係を心地良いと思うようになったし彼とこうやって中身のない会話をすることも私の楽しみになっている。

器用な彼はソシャゲをやりながら仕事をこなしつつコーヒーを飲み、たまに私に対して中身のない話を至極どうでも良さげにふってくる。

「そういえばまた、そろそろいい加減に帰ってこいとか言われてるんじゃねえの?」ふと思い出したかのように尋ねてくる。私はいつものように少し照れたような様子で答えるのだ。

「もうちょっとだけ」そういうと彼はしょうがなさそうに、でもこれは絶対に見間違いでないと私は思うのだけれど嬉しそうにしょうがないなと返すのだった。

彼と私の間にはどう考えても様々な違いがあるし多分同居人以上になることは出来ないだろう。それでも私は彼とこうやって暖かな同じ時間を過ごせるだけで幸せなのかもしれない。

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