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数多の世界で紡ぐ物語~秘されし神の皇は数多な異世界を渡りその崩壊を防ぐ~  作者: 灯赫
2章 召喚勇者と邪神の怨み

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53話 帰還



 邪神討伐から二週間。

 帝国との戦争に参加した兵士、魔王討伐に参加した魔王討伐隊の全員が王都に帰還した。

 城についたクラスメイトたちは目的を達成したことにより帰還することになる。


 王都に帰ってからの帰還の説明は簡潔だった。

 帰還に関しては召喚の時と同じ魔法陣を使用してドゥルヒブルフ神によって帰還魔法を発動させる。

 時差は無いようにしているが多少は妥協して欲しいとのことだ。

 最後に獲得したレベルやスキルなどに関して。

 レベルやスキルが元に戻ることは無いのだが、称号関連で多少下がることになる。

 まあ、僕と華奈に関しては無関係であるが。


 ということで、“地球”への帰還が決定した。

 決行日はちょうど一週間後。

 それまでは各々自由に過ごしこの世界の思い出を残してほしいとのことだった。





 説明会が終わり、リリィの私室へと戻って来た。

 僕たちは待っていたリリィと共にお茶を淹れてまったりとし始めた。


「お二人は“地球”に戻るんですよね」


 ゆったりとしていたところ、リリィがぽつりと漏らした。


「……そうだね。

 戻るつもりだよ。

 ただ、リリィが一緒に来るのは少し待って欲しいかな」


「なんでですか?」


 とりあえず、涙目になってしまったリリィの頭を撫でながら一つ一つ説明していった。

 リリィを連れて帰れない理由としていくつか挙げられる。

 主なものとしては、今回一緒に帰れば向こうの転移先は学校であるということ。

 戸籍が無いのでそれをどうにかする必要があること。

 後は、クルスさんとそこ関連について話し合っていないこと。

 なので、リリィは後日迎えに来るつもりでいた。

 一つ目はそれで解決できるし、クルスさんとの話し合いも帰還までの間におこなえばよい。

 戸籍に関しても一応あてがあるのでそちらに頼るつもりだった。


 それを丁寧に説明しリリィに理解してもらった。

 そらから帰還日までの間、リリィと少し離れてしまうため存分に甘えさせてあげることになった。





 そして、時はあっという間に経過して帰還する日になった。

 僕たちクラスメイトは召喚された時と同じ広間にて魔法陣の中に入り立っている。


「それでは、勇者様方の帰還を始めさせていただきます」


 予定時間ぴったりに全員が集合し、進行役の人が開始の挨拶をおこなう。

 この場に集まったのは僕たち帰還するクラスメイト、先生と帰還魔法陣を起動する宮廷魔法使い、警備の騎士、王族、そしてドゥルヒブルフ神である。


「それでは国王陛下よりお言葉を頂きます」


「うむ」


 魔法陣から少し離れた場所に用意された席に座っていたクルスさんが立ち上がり、僕たちの居る部屋の中央の魔法陣まで歩いて寄ってくる。


「此度の助力、こちらからの一方的な申し出にも関わらず勇者殿方に受けて頂いて大変うれしく思う。

 ありがとう」


 そう言ってから魔法陣の中に居た藤堂の方に歩み寄って右手を差し出す。

 藤堂も戸惑うことなく自身の右手を出してクルスさんと握手を行い、その場で盛大な拍手が起こる。

 それから少し離れると、クルスさんは僕たち全体をゆっくりと見渡した。


「此度の勇者達よ……大儀であった!」


 王の威厳を見せたクルスさんは言葉をそこで締めると、自身の席の方に下がっていった。


「それでは、帰還魔法発動に移ります。

 魔法発動部隊は準備を!

 勇者様方はそのまま魔法陣内に残られるようにお願いします!」


 魔法使いたちは自身の持ち場に移動して杖を構える。


「詠唱開始!」


 その掛け声に応じて魔法使いたちは魔力を込めながら、それぞれ違った詠唱を始める。

 これはそれぞれ別の魔法を発動させ、それ全体を組み合わせて一つの魔法を発動させるためだ。

 魔法陣全体に光が灯ると、その光が徐々に強くなっていく。

 詠唱を続けることおよそ一分。

 目を開けてられないほど光が強くなり、その時が来る。


『『『『『空間魔法・集団発動・勇者帰還』』』』』


 詠唱していた全員が魔法名を口にした。

 その瞬間、ふわっとした感覚が体を襲う。

 白い光がさらに強くなる。

 最後に僕と華奈はリリィに向かって手を振った。


 そして、僕たちは光の中に消え去った。



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