28話 宝石魔法の実演
4章最終話になります
「じゃあ、いくよ!
『起動』」
僕達は現在“花園”の地下訓練場に居る。
“アラブリア”で大量に購入した宝石に魔法を込めて宝石魔法の再現をする為である。
僕と華奈とで色々試行錯誤をしていたのだがその内に<宝石魔法>スキルを入手してしまった。
その為、色々な努力は無駄になったのだが取りあえず目標は達成した。
<宝石魔法>と言うのは宝石に魔法を込めて込めた分の魔力を使って魔法を発動させるものらしい。
このスキルを持っていた場合、込めた場合の魔力は宝石内で蓄積され自然放出はされないようだ。
宝石の種類によって属性が分かれており、適性を持つ属性のみ魔力が込められる。
代表的な物で火属性がルビー、水属性がサファイア、風属性がエメラルド、土がトパーズ、光が水晶、闇がアメジスト。
そして、ダイヤモンドは全属性が込められる。
ただ、これが基本であるのだが実際の所は魔力を込める宝石の発色によって属性は変わるようだ。
また、宝石の種類やサイズで込められる魔力量も変わるそうだ。
「『ナックルバーン』」
華奈が魔法名を口にすると、直前に投げたルビーが燃え上がって五つの大きめの火球を生み出し、少し先にあった的に全弾命中し破壊させた。
そして、砕け散った的からは煙が上がっていた。
「威力は変わらないね」
「うん、そうだね」
瓦礫の山を見ながら僕と華奈は<宝石魔法>の確認をし終える。
<宝石魔法>の流れとしては、宝石に魔力を込める。
『起動』と唱えてから宝石を投げて使用する魔法を言う。
すると、魔法が宝石から発動されるという流れだ。
『起動』と発する必要があるのは誤爆防止のためのようだ。
「ナギ様、終わりましたか?」
少し離れて見ていたリリィが近寄って来る。
「うん、終わったよ」
「はい、結果も良さそうですね。
それと、メアリーさんが上でお茶を入れて待っているそうですので行きましょう」
「ああ、待たせると悪いからね」
そうして、僕たちは地上にある館の方に移動した。
「ただいま~」
華奈を先頭にして執務室の扉を開く。
「お帰りなさいませ」
そこではメイド服を着たメアリーが待っていた。
机には、ポットと人数分のカップが置かれている。
「それじゃあ、ちょっと説明をしようか。
メアリーはお茶を入れ終わったらそっちに座って」
そう声を掛けると三人で執務用のデスクの前に向かい合って置かれたソファの片側に座り、もう片側にメアリーに座るよう促す。
座るとすぐにお茶が並べられその後、メアリーが向かいに座った。
「よし、じゃあ魔法を教えていくにあたっての説明を少ししようと思う」
「はい、お願いします」
「うん。
取りあえずこの後、僕は“地球”にある家で基本的に暮らすことになる。
一応、向こうに行くのは僕と華奈とリリィでメアリーには残ってもらうことになる。
それで、その間の魔法の特訓をどうするかと言うと……。
ちょうど来たみたいだね」
コンコン
タイミングよく執務室のドアがノックされた。
「失礼します。お呼びですか、ナギ様?」
そこで入って来たのは紫色のローブにとんがり帽。
典型的な魔女の服装をしたフィアだ。
彼女は“アルメア”でマルスリオン帝国との戦争の中で呼んだ元英雄の内の一人だ。
彼女は生前の世界では火属性の魔法で名を馳せていた。
「うん、よく来てくれたね。
実は僕の居ない間に彼女を頼もうと思ってね」
「彼女……ですか」
「うん、メアリー・メメリー。
弟子兼メイドとして新しく来た人だよ。
彼女に魔法を教えて欲しいんだ」
「はい、分かりました。
そう言う事でしたら引き受けさせていただきます」
「頼んだよ」
「はい。
それで話は終わりでしょうか?」
「そうだね。うん、今日は戻っていいよ」
「ありがとうございます。
それでは、失礼しました」
一礼するとフィアは部屋を出ていった。
「っていう事だけど良いかな、メアリー?」
「えっと、あの人は?」
「あ、ああ。彼女はフィア。
メアリーとは別の世界で火属性の魔法を極めて【炎災】と呼ばれた魔女だね。
彼女に僕が居ない間の魔法の特訓を頼もうと思うんだけど良いかな?」
「そうですね……。
はい、それでお願いします!」
メアリーは少し考えた後に了承の返事をしてくれた。
「よし、じゃあここの事も彼女に教えるように言っておくから彼女に聞いて欲しい。
それじゃあ、取りあえずメアリーの部屋に案内するね」
それから僕たちはメアリーの部屋まで案内をしてから “地球”の我が家へと帰宅を果たすのであった。
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