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5 初戦闘

戦闘描写むずい

 蜘蛛を操り空間魔法のLv上げをしながら森へと向かっていく。なかなかに大変だけど、一度に複数のことを考えるのは得意だからノープログレム。

 移動しながら兎も狩ろうと思っていたのだが、リポップした瞬間から他のプレイヤーに狩られているので、全く狩れなかった。

 少しすると慣れてきて、蜘蛛でアクロバティックな動きをしたり、空間を複数指定したりと、これなら戦闘も問題なく行えるくらいまでいった。まぁ空間魔法はLvが上がらないから戦闘には使えないけど……。


 そうこうしているうちに森に着いた。結局空間魔法のLvは上がらなかった。結構使ったのに……。

 森は木が日の光を遮っていて少し薄暗い。けど、[梟の目]のおかげで暗くて見えないなんてことは無いようだ。この分なら夜になっても戦えそうかな?

 夜には魔物も変わるらしく、昼間の魔物より強いらしい。昼間はフォレストウルフとフォレストベアと串屋のおじさんが言っていたけど、夜は何が出るんだろう?美味しいお肉落とす魔物ならいいなぁ。


 閑話休題(それはさておき)

 森に入ってみよう。豚や牛を取りに来たわけだけど、流石にLv1でそんなに深くまでは行けない。だから、まずは手前の方でLvをあげよう。

 そう思い、森へと入っていく。流石に魔法の練習はやめ、気配を探ることに集中する。音の変化を、自分と蜘蛛の聴覚両方を使って探っていく。


 少し進むと前方で何かが動く音がした。

 すぐに身を潜め、蜘蛛を使い様子を見に行く。こういう時には視覚を共有していて良かったと思うね。

 音がした所を見てみると、狼が3匹が兎を食べていた。森に迷い込んだ兎なのだろう。鑑定してみたところ


<フォレストウルフLv3>

<フォレストウルフLv3>

<フォレストウルフLv4>


 となっていた。

 流石に格上3匹を真正面から戦って勝てるわけがないので蜘蛛らしく絡めてでいこう。

 まず、気が付かれないようにフォレストウルフ達の周りの木に円になるように粘糸を張っていった。フォレストウルフ達に気が付かれずに一周させることができた。

 次に円の中に限界まで細くした綱糸を張っていった。これで準備は整った。


 私はそっと粘糸の外側から姿を現した。

 すると、フォレストウルフ達は顔を上げ、こちらを睨んできた。

 意識がこちらに向いているうちに一番後ろのフォレストウルフに蜘蛛を落とし、素早く糸を絡みつけ噛み付いて毒を流し込む。

 毒を流されたフォレストウルフは苦しそうに暴れ、さらに糸が絡まり、動けなくなる。そしてその間に蜘蛛は木の上へと逃げている。

 仲間が動けなくなるのを見た他のフォレストウルフ達は私の方を見て唸り、こっちへ駆け出してきた。

 だが先頭にいるフォレストウルフが先に張っておいた綱糸につっこみ体を傷つける。しかし、それでもフォレストウルフは止まらず、しかも後ろのフォレストウルフは先頭のフォレストウルフの血で糸が見えているらしく糸に引っかからない。

 そして私の目の前までたどり着いてしまった。だが、先頭のフォレストウルフは血を流しすぎたのか倒れ、動かなくなる。

 しかし無傷のフォレストウルフが私に飛びかかってくる。

 だがこれも先に仕掛けておいた粘糸によって止められる。

 完全に動けなくなったのを確認して、毒を使ってトドメを刺した。


[Lvが上がりました]

[SPを獲得しました]

[Lvが上がりました]

[SPを獲得しました]

[[罠作成Lv1]が獲得可能になりました]


 ログが流れ、戦闘が終わったことを実感した瞬間、どっと疲れが来た。

 正直、さっきの戦いは結果的にはうまく行ったけど、私は綱糸で全部倒せると思っていた。だけど、相手は1匹を身代わりにして突っ込んできた。

 その時、私は粘糸があったにもかかわらず、怖いと思ってしまった。

 もし、なんの準備もできずに遭遇していたら、私は殺されていただろう。そう思うと、途端にこわくなってきた。

 とりあえず、落ち着くために森を出よう。このままここにいたら危ない。


 森を出て草の上に寝転がる。そうしていると少しずつ落ち着いてきた。

 このまま、さっきの戦闘の反省をしよう。

 私は少し魔物のことを舐めていたみたい。お肉のために練習しようと、所詮は動物だから簡単に罠にかかるだろうと、思っていた。だけど、それは間違いだった。

 相手は全力で生きている。死んでも生き返る私たちとは、根本的に覚悟が違う。今回はうまく行ったけど、そんな相手に私の拙い作戦が毎回上手くいくとは思えない。

 だから、私も覚悟を決めよう。

 覚悟を持った相手に、覚悟を持たずに戦うなんて相手にとって失礼だ。

 私は死なない。その為に持てるものすべてを持って戦う。そして、戦う相手に最大の敬意を持って戦おう。それが、私にとっての『戦い』だから。

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