前哨戦と雷撃
黒呪文術師
「WRYYYYYY!!!!」
声にならない掛け声とともに、魔界から顕在化するブラックウィザードと、その眷属たるウィスプ。
魔族指示書に書かれている時間から約1時間遅れで、それは現れた。
明らかに今まで戦ってきたモンスター達と一線を画すその迫力に、中級者以下のメンバーは戦慄する。
「本当に勝てるのかなっ、、、」
誰かが呟いたその言葉を責めるものはこの場にはいない。
ただし、
スパイスさん「勝てるかどうかは問題じゃない。目指すべきは勝利だけど、今するべき事はベストを尽くす事だけだよ。」
その背を押してくれる人がいる。その言葉があるから僕らはいつだって前に進んで来れた。
僕「行こう、僕とカレーが先行する!助っ人さんは、フォローお願いします!」
助っ人1.2「応。」
カレー「蘇生頼みます!」
団長「くくくっ、どちらが最悪の魔法使いか、勝負だブラックウィザード!!」
ムラマサ「きゃー団長ちゃんカッコいいー!><」
僕「あ、団長そう言うのは、いいんで。中衛お願いねー。」
団長「えっー!?」
スパイスさん「後衛は私たち2人だね、しっかりフォローするし、ウィスプ狩りは任せてねー!」
友人「ヒールします!」
限界まで貯めた炎魔法をその手に駆け出す。
初手で流石にキングは取れないが、その周りのポーンを最大限削るのが僕の役割だ。
僕「ファイアボルト!ファイアボルト!ファイアボルトッッッ!!」
黒呪文術師「!?」
ウィスプ「!?」
完全に不意をついたこちらの奇襲が成功する。
流石に黒呪文術師には炎耐性のシールドを破壊した程度で殆どダメージは通っていない。しかしウィスプ達のHPは半分近く削り、直撃を受けた3体がその姿を消した。
僕「残り7-1!」
ウィスプ7体とウィザード1体。
カレー「うぉぉぉおおおおお!」
カレー君、渾身の一撃がウィスプ達に炸裂する。
双剣をメイン武器にする彼の奥義はその剣を独楽のようにかざして周りの敵を切り刻むウィンドミルだ。
HPを減らしていたウィスプ達はこの攻撃でさらにダメージを受け、2体が姿を消す。
助っ人1「危ないっ!!」
初手を受け切った黒呪文術師が怒りを伴ったその一撃を繰り出す。
通常であれば詠唱に莫大な時間がかかる雷の中級魔法を無詠唱で繰り出す。
その対象として、今攻撃を終えたばかりで無防備なカレー君が選ばれていた。
助っ人1さんはカレー君と黒呪文術師との間にその大楯を持ち割り込んで行く。
助っ人2「ライトニングシールド!」
助っ人2さんの防御魔法が今まさに点から振り下ろす雷に向かって放たれる。直後、
轟音と爆風が画面を埋め尽くす。
フィールドボスとの戦いはまだ始まったばかりだ。




