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転生した世界のため、チートな亜人嫁たちと悪神倒します  作者: 雪ノ町 リョウ
第六章 青年期前半 幸せ編2 〜あいさつと初夜〜
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クロネの親へのあいさつ

俺はスズネさんが住んでいる屋敷の居間に通された。


俺が中に入ると

クロネちゃんとスズネさんが喋っていた。

二人は親子だけど、姉妹だと言っても信じるだろう。

それぐらいスズネさんは若い。


亜人と言うのはサ○ヤ人と同じように

若い期間が長く、死ぬ一年か半年前から老いる。

エルフだけは例外で老けずに生を全うする。

だから亜人と契約すると寿命が延びるだけではなく、

寿命の終わりに近づかない限り若い状態でいられ、

エルフと契約すると不老になる。

グレイズ師匠が教えてくれた。


だからフィアちゃんとクロネちゃんだけではなく

エルフのリルちゃんと契約した

俺は不老だということだ。

だから何歳になっても

フィアちゃんたちを抱けるということだ。



「久しぶりね」


「はい。お久しぶりです、スズネさん。

約五年ぶりですね。相変わらずお綺麗で。」


「リョウタくんもかっこよくなられて、

私が夫に出会う前に出会っていたら、

惚れてしまうわ」



クロネちゃんによく似ているスズネさんに

そんなこと言われたら惚れてまうやろー!

心の中で叫んでいるとクロネちゃんが腕にくっついてきた。



「お母さん。リョウタは私のだ、旦那様だから」



嫉妬して照れながら私の旦那様って言う

クロネたん、マジかわゆす。



「そうね。クロネの旦那さんだものね。

安心しなさい。取らないから。

今、お茶入れますから座って待っていて」


「ありがとうございます。」



スズネさんは居間から出て行った。



「クロネちゃん、嫉妬してくれたの?」


「だって、リョウタ、顔赤くしてたから。」


「ごめんね。

スズネさん、クロネちゃんとよく似てるから

ドキッとしちゃったんだ」


「惚れたの?」


「惚れてないよ。

俺はクロネちゃんの容姿だけじゃなくて

内面も好きなんだよ。

だから容姿だけが似てるスズネさんに惚れないよ」


「ありがとう、リョウタ。

私もリョウタの容姿も内面も好き」



クロネちゃんは恥ずかしそうに微笑んだ。

可愛かったし、嬉しかったから

俺は彼女の頭を撫でた。



「クロネの笑顔なんていつぶりかしらね」



スズネさんが部屋に戻ってきて言った。

そして俺たちの前にコップを置いて

お茶を注ぎ始めた。



「えっと、村、襲われた時からですか?」


「そうね。クロネはあの日からずっと泣いているか、

木刀を振るかしかしてなかったから」


「その、俺が敵討ちますから。

 俺は弱いのでフィアちゃんと二人でですけど」


「ありがとう。でもそんなことしなくてもいいの。

 貴方はクロネの側にいて愛してあげて。

 それだけで私と夫も嬉しいのだから」


「そうですか?じゃあ、自分からはしません」


「そうしてくれると嬉しいわ。

後、危険なこともね。

貴方が死んでしまったら

クロネが生きていけなくなってしまうから。」


「はいと言いたいんですけど、

俺は倒さなきゃいけない相手がいるので

何度かは危険なことをすることになると思います。

でもできるだけ危険を犯さないようにします」


「お願いね」


「あの、俺にはクロネちゃん以外にも

奥さんが二人いて、後二人増える予定なんです。

そんな俺にクロネちゃんを任せていいんですか?」


「いいの。

それにさっきクロネから聞いたから。

クロネは本当は貴方と二人で暮らしたいの。

だけれど、あなたが一番愛しているフィアさんと

同じくらい愛されているから幸せだと

嬉しそうに話してくれた。

だから私はそれでいいと思っているの。

だからクロネをお願いね。」


「はい。

クロネさんを大切にしますし、幸せにします。

後、俺とクロネちゃんの子どもが生まれたら

見せに来ます。」


「楽しみにしてるわね。

あっ!忘れるところだったわ。

あなたに話さなきゃならないことがあるのだけど

いいかしら?」


「いいですけど。」


「ありがとう。

私たちの家系は獣族の王家なの。

その王家は獣神様の子孫の家系。

王家は私たち猫獣族と狼獣族の二つ。

この二つの家系は男が当主ではなく

娘がなり、月姫と陽姫と呼ばれているの。

獣神様は

猫獣族には刀を、

狼獣族には治癒の力を与えた。

悪しき神を倒す時、

この刀を扱える者が現れると言い残して。

そしてクロネはその刀を扱える。」


「そうなの?」


「そう。これがその刀。」



何も携わっていなかったクロネちゃんの腰に

鞘に入った刀が携わっていた。


クロネちゃんはその刀を鞘から抜いて、みせてくれた。

刀身は銀色で少し薄紫色に輝いていて、

柄の部分は紫色をしている。


「この刀は、神刀『ツクヨミ』。

この刀には魔法が付与されているの。

その付与されている魔法は『加速(アクセラレート)』、

持っている者の時間が加速するの。

加速時間はほんの数秒だけど。」



神刀なだけあるわ。



「話を戻すのだけれど、

伝承では悪しき神を倒す者は

その刀を扱える者だけではなく、後二人いる。

白き髪で赤い瞳の者、黒き瞳を持った異界の者。

きっとその二人というのは

フィアさんとあなたのことなんだと私は思っているの。

きっとあなたの倒さなければならない相手というのは

その悪しき神なのよね?」


「はい。

クロネちゃんまで危険に晒すことになってしまって

本当にすいません。

でも二人を絶対に死なせませんから」


「貴方がそう言ってくれるのなら安心ね」


「ありがとうございます。

 クロネちゃんもごめんね」


「ううん。リョウタの為なら頑張れるから」


「そっか」


「クロネ、ちょっと」



スズネさんはクロネちゃんの手を引いて

居間から出て言った。

俺はちょっと待っててと言われた。



誰も居なくなったので

俺は正座を崩し、足を伸ばした。


「はぁ〜。疲れた〜。

フィアちゃん、今何してるかな〜?

フィアたんに会いたいな。

絶対会ったら抱きしめちゃいそう」



フィアたんのことを考えていると二人が戻ってきた。

でもスズネさんだけが居間に入ってきた。



「お待たせ。

ほらクロネ、リョウタくんに見せてあげなさい」


「う、うん」



そう返事してクロネちゃんは居間に入ってきた。


次の瞬間、俺は入ってきたクロネちゃんに

見惚れてしまった。

何故なら、クロネちゃんは真っ白な着物に身を包み、

髪型は前髪は下ろしていて

それ以外の髪を一本に纏めて結ってあって、

とても綺麗だったから。


この髪型は俺がポニテと同じくらい好きなものだ。

俺が初めて好きになった女性キャラの

ドラ○エ5のビ○ンカが

この髪型(前髪は違うけど)をしていたから。

まぁ、今はフロ○ラが好きだし、

一番はゆ○のんだけど。



「り、リョウタ、似合ってる?」



クロネちゃんは顔を赤らめながら聞いてきた。



「う、うん。すごく綺麗だよ」


「リョウタくんもこれに着替えてきて」



スズネさんは俺に紺色の着物(男物)を渡して来た。



「あの、俺、着方分からないので……」


「じゃあ私が着せてあげる。ついてきて」



俺はスズネさんに手を引かれて連れて行かれた。



「じゃあ、そのシャツとズボン脱いで」


「脱ぐんですか?」


「脱がないと着れないでしょう?」



ですよねー。

俺はTシャツとパンツ姿になった。



「はい。羽織って。」



スズネさんは俺に先ほどの着物を渡してきた。

それからスズネさんは俺に着物を着付けながら

話し出した。



「クロネは、貴方の為にすっごく頑張っていたの。

リュートさんが考えた特訓をしたり、

アリシアさんと稽古したり、

直してもらった素振りをしたりの毎日。

そんな毎日を弱音を吐かずに過ごしていたの。

そのおかげで剣将の夫をすぐに超えた。

リュートさんが言うには今のクロネは剣帝並、

王家の血が目覚めれば

剣神と渡り合えるようになるらしいわ」


「クロネちゃん、すっごく頑張っていたんですね。

そんなクロネちゃんに

俺は何をしてあげれば返せるんでしょうか?」


「撫でてあげたり、抱きしめてあげたり、

話したりして、たくさん構ってあげて。

後、できるだけ抱いてあげてね」


「それだけでいいんですか?」


「クロネは大好きな貴方と居るだけで幸せなの。

だから貴方が構うだけで見返りになると思うから。

よし、できた。

じゃあ、行きましょ?」



スズネさんはまた俺の手を引いて庭に向かった。



庭にはクロネちゃんとアリシアさん、

黒いものを持ったリュートさんが待っていた。

その黒い物体はよく見るとカメラだった。



「な、何でカメラが!?」


「俺も最初びっくりした。勇者が作らせたらしい。

嫁の写真を撮ると言う目的で。

今じゃでかい街なら普通に売ってるくらい

浸透してるな」


家帰ったら買いに行こう。

フィアちゃんの写真集作らなきゃ!

誰にもあげないし見せないで

宝物にするけど。



「ほら、クロネと並んでください」



そうアリシアさんに促され

俺はクロネちゃんと並んだ。

写真は四、五枚撮った。

二番目にいいものを一枚だけもらった。


それから昼食を食べ、

色んな話しをして過ごした。

夕食を食べて、風呂に入った。

スズネさんの住んでいる風呂を一番にいただいた。

そして、借りた部屋でクロネちゃんを待っている。




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