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転生した世界のため、チートな亜人嫁たちと悪神倒します  作者: 雪ノ町 リョウ
第六章 青年期前半 幸せ編2 〜あいさつと初夜〜
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刀神様は転生者

俺とクロネちゃんは刀神様の家の正面にいる。

家と言ったけど武家屋敷って感じのお宅で

塀に囲まれ、門は開いている。


てか、どっかで見た屋敷だなぁと思っていると

金髪の女性が出てきた。


「お帰りなさい、クロネ。

 五日ぶりですね。」

「ただいま、アリシア。」

「其方の方がクロネの伴侶ですね?」


アリシアさんはエメラルドの瞳を

こちらに向けてきた。



「そう」


「初めまして。

 私の名はアリシア、刀神の妻です」


「は、初めまして。

 私はリョウタと申します。」


「普段通りでいいですよ。

堅苦しいのはリュートが嫌がりますから。」



無理です。

だって、あの何処からどう見ても美少女なのに

男と間違われていた王に

似てるんだもん。

容姿とか

白いブラウスに紺色のスカートとか。

まぁ、声が違うし、巨乳だけど。



「そのリュートさんとは?」

「アリシアの旦那さん。」


クロネちゃんが答えた。

刀神様の本名かよ!


「さぁ、行きましょう。

リュートとスズネさんが待っていますよ。」



 そう言って、アリシアさんは屋敷の中に入っていく。

 俺とクロネちゃんは、その後についていった。


塀の中には同じ建物が五つあるそうだ。

俺が見たものは左右の二つと

今向かっている中央の一つです。


中央の屋敷に入るとアリシアさんに居間の前に連れて来られた。


「少し待っていてください。」


そう言ってアリシアさんは入っていった。



「リュート、クロネが伴侶を連れて来ました。」


「えっ?もう来たの?」


「はい。」


「なんか嫌だなぁ。

クロネって妹か娘って感じで接してたから嫌だなぁ。」


「彼の方がもっと嫌だと思いますよ。

スズネさんに許しを乞わなきゃならないですし、

しかも刀神にも会うかもしれないんですよ?」


「俺、嫌なんだけど、湖の騎士だとか

刀神だとか。

本当の俺はただの愛妻家なんだけど。」


「そんなこと言ってないでしゃんとしてください。

私の自慢の夫なんですから。」


「じゃあ、アリシアたんがキスしてくれたら

ちゃんとする。」


「朝したじゃないですか!」


「アリシア成分が不足して何も出来ない。」


「はぁ〜。したらちゃんとしますか?」


「します!」


「絶対ですよ。」



アリシアさんがそれだけ言って静かにになった。

しばらくするとアリシアさんが静寂を終わらした。



「リュート!なんで舌入れてくるんですか!?

それに胸まで触って!」


「アリシアが可愛くてつい。」


「つい、じゃないです!

そういうのは二人きりの時だけにしてください。

もうそこに待たせてるんです。」



アリシアさんは俺たちを居間に通した。


居間には和服を着た黒髪黒眼の青年が座っていた。



「俺はリュート。

俺は嫌なんだけど湖の騎士、刀神って呼ばれてる」


「えっと、俺はリョウタって言います。

魔術師で氷魔術と結界魔法が得意です。

ずっと生きてるんですか?」


「その質問に答える前に一つ質問させてくれないかな?」


「はい」


「地球っていう言葉を知ってるかな?」



えっ!?神様が言ってた四人のうちの一人なの?



「どうしてリュートが知っているの?」


「一番いい結果が来た。

 俺は転生者なんだ。

 でさっきの答えだけど

 ずっと生きてるのは真祖だけ。

 俺と俺を庇ったアリシアは世界神に殺された。

 創造神はそんな俺たちを

 記憶をそのままに転生させた。

 俺に世界神討伐する者に剣を教えることと

 あらゆる技術を遺すという役目を与えて。

 普通に生きれば八十年という時間しかない。

 だから創造神は不老不死にすればいいのに

 不老だけど百年毎に死んで生まれてを

 繰り返すようにした。

 ずっと記憶を残していると

 精神に凄まじい負担がかかってしまうから

 世界神に殺されるまでの記憶だけが

 残るようにした。」


「そうなんですか。

 ってことはアリシアさんも

 あのドラグニカ王国と吸血鬼の戦争に

 関わっていたんですか?」


「関わったどころじゃなくて、

 アリシアはその時の王だよ」


「は?アリシアさんがアルトラン王?」


「は、はい。私の兄弟は皆女性だったので

 王の資質が兄弟の中で私が最も高いと判断した

 父は私に男だと偽って王になれと命じました。

 私は男っぽく振る舞ったり、

 胸にサラシを巻いて生活していました。」


「大変でしたね。」


「もう一つ質問いいかな?」


「どうぞ。」


「リョウタは白髪赤眼の女の子の知り合いはいるか?」


「はい。俺の妻です。」


「一応聞くが家名はブラッディーナか?」


「はい。」


「そうか。 じゃあ庭で模擬戦する。」


ーー


てな訳で庭に来ました。


俺と刀神様ーーリュートさんは二メートル、

間隔を開けて向かい合っている。


俺はフィアちゃんが選んでくれた黒ローブを着て

いつもの杖を右手に持っている。


リュートさんは先程と変わらない格好で

刀身が黒い刀をだらりと右手に持っている。


「リョウタは自分がどのくらいの強さだと思う?」


「魔術師の標準だと思います。」


「そうか。まぁ、やるか。どっからでも来ていいよ」


「じゃあ、行きます。」


俺はリュートさんに杖を向けた。

氷砲を鋭く尖らせ、回転速度を最大にし

射出速度も最大にする。

密度の設定は常時高密度だからそのままにして

放った。


氷の砲弾はヒュンと音を出して、

まっすぐリュートさんに向かって行った。


でも氷の砲弾は彼には届かなかった。


「は?何したんですか?」


「斬った。」


「はあ!?斬ったってなんですか?」


「この刀で斬った。

まぁ、すごい威力だったから一瞬だけ、

龍神化したけど」


「龍神化?」


「真祖と対峙した時に使ったものを

改良したもので強化にあたる。

分かりやすく言えば、

昔のが界○拳で今は超サ○ヤ人だな。」



この世界でその単語が聞けるとは思わなかった。



「見せようか?」


「是非!」


リュートさんが力を入れると

金色のオーラが現れ、

彼の髪は白くなり逆立っている。

瞳の色は黒のままだった。


「これが龍神化。

俺は創造神から

努力すれば剣の腕がトップクラスになれるようにしてもらった。

この龍神化と剣の腕が俺の主力」


「そうなんですね。」


「少し体感してみるかな?」


「体感?」


そう言った瞬間、リュートさんが消えた。

次の瞬間、

リュートさんは俺の背後にいて、

俺の首に刀の刃ではなく側面を突きつけていた。


「どうやって?」


「距離を詰めて背後に回っただけだよ。」


「そうですか。」


「アリシアー!

リョウタをスズネさんとこに連れて行ってあげて!」


「分かりました。では行きましょうか?」


アリシアさんは俺を左の屋敷に案内してくれた。

クロネちゃんは模擬戦の前に移動していたから、

俺一人だけだ。




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