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転生した世界のため、チートな亜人嫁たちと悪神倒します  作者: 雪ノ町 リョウ
第五章 青年期前半 幸せ編 〜再会とただいま〜
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イケメンと対話

「大きくなったね、リョウタ」



 お湯に浸かっているレオンさんが言った。

 俺は今、レオンさんと湯船に浸かっていた。



「もう十五だからね」


「もう五年経つんだね」


「う、うん。

俺がいなくなったとき、セラちゃん、どんな感じだった?」


「泣いてたよ。

リョウタが死んだんじゃないかって、

二週間くらいずっと」


「二週間したら、泣かなくなったの?」


「アクアが毎日抱きしめて、リョウタは絶対生きてるって言い続けてたからね。

まあ、夜になると泣いてたけど。

君が生きてると信じたセラは

僕にどこに転移したか聞いてきた。

僕は魔族領に転移したと思っていたから、

正直に魔族領だと言った。

セラは今すぐ魔族領に行くと言いだしたんだ。

なんとかアクアと二人で言い聞かせて、

十歳になって、修道院で戦えるようになってから、

魔族領に向かうっていう約束をさせたんだ」


「だから修道院にいるんだね」


「そうだよ。リョウタ」


「なに? 父さん」


「十八になったら、セラを迎えにいってあげてほしい。

そして、セラを妻に迎えてほしい」



 レオンさんは真剣な眼差しで言った。



「俺はそのつもり。

フィアちゃんとかもそのつもりでいてくれてる。

セラちゃんが嫌じゃなかったらだけどね」


「セラはリョウタが好きだから、喜んでなるよ」


「でも四人もいるんだよ」


「三人じゃないの?」


「えっと、ユキちゃんが俺の奥さんになりたいらしくて、

落ち着いたらなってもらおうかなって思ってる」


「大丈夫だよ。

何人目でもいい。

君に愛されれば幸せだから……って

言ってたからね」


「そっか」


「セラは鬼族の血が半分入ってるんだ。

リーゼが鬼族だったから」



 そうなんだ。

 セラちゃんって、鬼族のハーフなんだな。

 鬼は苦手だけど、セラちゃんが襲ってきても怖くないし、逆に襲われたい(性的な意味で)。



「リーゼって?」


「セラの本当の母親だよ。

名前はエリーゼ。

僕のパーティメンバーで、初恋の人だよ」



 レオンさんは懐かしそうに言った。

 あ〜!セラちゃんがうちに来たときに読んだ手紙に書いてあったな。



「銀色の髪に綺麗な緑色の瞳で美人だったんだ。

だから、セラは美人になるね」


「そっか。

再会するのが待ち遠しくなるな。

その、レオ……父さんは、

エリーゼさんのこと、まだーー」



「アクアに出会うまで、未練があったんだけど、

アクアと出会ったら、吹き飛んだよ。

ドストライクだったからね」



 おい、今、このイケメン、ドストライクって言ったぞ。

 親近感湧きまくりだな。



「父さんは本当に母さんが好きなんだね」


「アクアは美人で、かわいくて、スタイルがいいからね。

セラが修道院に入ってから、毎晩どころか家にいるときはほとんど愛し合っているよ」



 くっ、アクアさんを抱きまくれるとか、羨ましすぎる。

 まあいい。俺にはフィアたんたちがいるからな。

家に帰ったら、ローテーションでするんだ。

 なんかフラグっぽいな。フィアちゃんが言ってた嫌な感じので死ぬのか?フィアたんとクロネたんとリル姉といっぱいしたいのにな。



「リョウタはあの子たちのこと、好きかい?」


「当たり前だし。

フィアちゃんとクロネちゃんはドストライクで、

リル姉はストライクだからね」


「そっか」



ーー



 風呂から上がり、パジャマを着て、脱衣所を後にした。

 リビングが賑やかだから、見に行くとアクアさんとフィアちゃんたちがガールズトークという名の俺についての話をしていた。

 俺はそっと扉を閉じて、自分の部屋に向かった。



ーー


 部屋でくつろいでいると扉をノックされた。

 扉を開けると頰が赤いフィアちゃんが立っていた。



「どうしたの?」


「リョウちゃんと一緒に寝たくて」


「どっちの意味で?」


「眠りたいって意味だよ。

でもしてもいいよ」


「えっと、遠慮しとく」


「そっか」



 彼女は残念そうに言った。



「えっと、ベッド行こっか?」


「うん」



 先にベッドに横になって、掛けるものを退けて、フィアちゃんを招いた。



「リョウちゃんと二人きりでこのベッドの上にいるって、あのときを思い出すね」


「あのときって、フィアちゃんがキスしてきたとき?」


「そうだよ」


「そ、そっか」


「リョウちゃん、キスして?」



 隣で横になっているフィアちゃんが言ってきた。

 俺は言われた通りに彼女に口づけした。



「ありがと、リョウちゃん」



 彼女は笑顔で言った。



「お、おやすみ」



 その笑顔にどきどきして、彼女とは逆の方に顔を向けた。



「うん。おやすみ、リョウちゃん。大好きだよ」



 俺たちはそのまま眠った。





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