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転生した世界のため、チートな亜人嫁たちと悪神倒します  作者: 雪ノ町 リョウ
第五章 青年期前半 幸せ編 〜再会とただいま〜
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リルちゃん

家に戻った俺たちは

家具を運び込んだり、絨毯を敷いたりした。

リル姉はご飯を作ってくれていた。


テーブルは二つ買った。

 六人までならいけるが子どもが生まれると九人になるからだ。

 今は一つのテーブルだけ使っている。

リビングの扉側にリル姉、クロネちゃん、向かい側に

俺、フィアちゃんという並び。



「じゃあ、いただきます」


「「「いただきます」」」



 俺に続いて、三人が一緒に言った。

 クロネちゃんの家にお世話になったときから言うようになっている。

 獣族は言うのが当たり前だから。



「クロネちゃん、熱いの苦手?」



 しつこいくらい息をかけているクロネちゃんに聞いた。



「うん。少しだけ」



 猫獣族だからかな。

 猫舌だからフーフーするクロネたん、かわいい。



「クロネたん、かわいい」


「えっと、何がかわいいの?」


「熱いの苦手だから息かけてるのがかわいい」


「あ、ありがとう」



 そこはあんまり見ないでって言ってほしかったな。



「ねぇ、リョウター」


「何?リル姉」


「もう夫婦だから私もちゃん付けで呼んでほしいんだー」


「でもリル姉は歳上だし」


「やっぱり私はリョウタに愛されてないんだね。

フィアとクロネだけ愛してるんだ?」


「愛してるよ」


「じゃあ、私の好きなところ言って」


「優しい金色の髪、

エメラルドみたいな綺麗な緑色の瞳、

尖ってる耳、

お姉ちゃんみたいなとことか。

俺が泣いた時に優しく抱きしめて撫でてくれた

そんな優しいとこが一番好き」


「好きなら呼んでくれてもいんじゃないかなー?」


「分かったよ、リルちゃん」


「今、リルちゃんって呼んだ?」


「そうだよ、リルちゃん」


「やったー。

フィア聞いた?

今、私をリルちゃんって呼んだよ」


「お姉ちゃん毎日のように言ってたもんね。

私とクロネちゃんだけずるいって」


「もっと言ってほしいんだけどなー?」


「もっとって……。俺、はずいんだけど」


「リョウちゃん言ってあげて。」


「もう。これ最後だよ。」


「うん!」


「大好きだよ、ティリル。愛してる」


「私はちゃん付けが良かったのにー。

でもあんがと。

私もリョウタが大好きで愛してるかんねー」


「リョウちゃん。

私とクロネちゃん愛してるって

言われたことないよ」


「分かった。言うよ」



俺は一旦、呼吸を整えた。



「クロネ、愛してるよ」



そう言うとクロネちゃんは

猫耳じゃない普通の耳を

赤くして恥ずかしそうにしだした。



「反則」



小さい声で言っていた。

俺はいつデレられてもいいように

耳に魔力を集めておいた為、丸聞こえです。



「フィアーナ、世界で一番愛してる」


「な、なんで私には世界で一番がついてるの?」


「だってフィアちゃんが一番好きだし」


「あ、ありがと。私も世界で一番好きだよ」



 フィアちゃんは微笑んで言った。



「あのさ、話変わるんだけど今日みんなで寝よ」


「み、みんなでするの?」



クロネちゃんが聞いてきた。



「ち、違くて、一緒に眠りたいなって。

その、一人で寝るの苦手だし」


「リョウちゃん、昔から嫌だよね。

セラちゃんと寝ていいってなるまでどうしてたの?」


「母さんに添い寝してもらってた」


「そうなんだー?」


「う、うん。

父さん達は仲がいいから愛し合いまくりたいのに

邪魔してるなと思って遠慮するんだけど、

母さんに無理しなくていいよって言われて」


「リョウタのお父さん達仲良いんだー?」


「そうだよ。ずっといちゃいちゃしてるんだよ。

私もリョウちゃんとこんな夫婦になりたいなって思ってた」


「絶対、明日もいちゃつくよ。

母さんはハーフエルフだから二人とも若いままだから」


「そうなんだ?

じゃあ、リョウタは完全な人族じゃないんだ?」


「まぁ、クォーターエルフってとこかな。

どうでもいいけど」


「じゃあ一緒にお風呂入る?」


「うん……って言うと思った? どさくさに紛れて。

リ……」



 リル姉のえろふと言いそうになって、やめた。嫌われたくないからだ。



「り?」



 リル姉が聞いてきた。



「なんでもないよ」


「そっか」



ーー


「リョウちゃん、おかえり」


「ただいま」


 シャワーを浴びて、寝室(俺の部屋)に来るとフィアちゃんが言った。

三人とも今日買ったベッドに座って待っていた。


いつもフィアちゃんとクロネちゃんは括ってるけど、

今はおろしている。

二人とも同じくらいの長さで

超かわいい。


ベッドは大人五人で寝転んでも余裕がある大きさ。

三人の服は昨日と同じ(多分、何着かある)もの。

フィアちゃんは白のワンピース。

その上からオレンジのチェックのパジャマを羽織っている。

クロネちゃんは紺色の浴衣。

リル姉もといリルちゃんはパステルグリーンのパジャマ。

ちなみに俺はフィアちゃんがお揃いにしよって

おんなじオレンジチェックのパジャマを買わされた。

なぜ色違いじゃないんだ。



「三人ともちゃんと髪乾かした?」


「うん。クロネちゃんのは私が乾かしたよ」


「乾かしたんなら先寝ればよかったのに」


「その、リョウタと手繋いで寝てみたかったから」



クロネちゃんは顔を赤くしながら言った。

可愛い。


「クロネちゃん、撫でていいかな?」


「うん、いいよ」



頭をなでなでするとクロネちゃんは

少し気持ちよさそうにし始めた。


髪と同じ黒の尻尾も揺れてます。

俺、猫耳萌えなんだよなー。

かわいいなー。癒されるなー。



「私もして欲しいなー?」



リル姉が言った。



「もう、しょうがないな。

さっきも言ったけど

俺はリルちゃんのお姉ちゃんっぽいとこが好きなのに」


「お姉ちゃんだって甘えてもいいんじゃないかなー?」


「だから撫でてるじゃん」



ちょっと間撫でているとフィアちゃんが終わりを告げた。



「リョウちゃん、もうそろそろ寝よ」


「うん。リルちゃん、終わるよ」


「えー。もう少しー」


「また撫でてあげるから」


「じゃあ、おやすみのキスしてくれる?」


「き、キスすんの?」


「こんな綺麗なお姉さんエルフにしてもらえるなんて

……って嬉しそうにしてたくせに

もう一回したいって言ったら

ダメって言われたから我慢してたのになー?」



あの時はされる側だったからだよ。

自分から美人エルフにしろって言うのかよ。

そりゃあ、フィアちゃんとしまくったけど。

でも我慢させてたからな。

もうこうなったら全力で。



「じゃあ、するよ」


「うん」


「ティリル、愛してるよ。

俺がいないと生きてけなくしてあげるね」



そう言って俺は唇を重ねた。

それだけで終わらせずついばむようにする。

ついでに魔力を魔術の時以上に開放する。



「リョウタ〜。今のしゅごかったよ〜。

もう、リョウタなしじゃ生きてけないよ〜」



リルちゃんは俺にしがみついて言った。



「もう今のだけでこんなんじゃ

リョウタに抱かれたら死んじゃうよ〜」


「大丈夫だよ。

する時は魔力出さないから」


「今のって全力だったよね?」


「ううん、違うよ」


「ちょっとだけしてくれるかな?」


「うん、いいよ」



俺は返事して、魔力を開放した。

すると治りかけてた

リル姉はエメラルドの瞳を潤わせ、

俺の顔をじっと見つめ出した。

やばいやつだと思い魔力を普通の状態に戻した。



「ろうら、すき〜。いますぐらいて」


「フィアちゃんとしてからね」


「やら。いまじゃらきゃ、いや」


「フィアちゃん、どうしよう?」



そう聞いたらフィアちゃんはリル姉の背後に近づき、

彼女の首に手刀をおみまいして気絶させた。



「フィアちゃん!?何してんの?」


「手刀ならすぐ解決できるから。」


「そうですか……」



俺は気絶したリル姉を

お姫様だっこ(姫抱きというらしい)で

ベッドの窓側に寝かせた。

ベッドは壁側にくっつけている。


リル姉の横にフィアちゃん、俺、クロネちゃんで

二人と恋人繋ぎをして寝た。




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