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転生した世界のため、チートな亜人嫁たちと悪神倒します  作者: 雪ノ町 リョウ
第五章 青年期前半 幸せ編 〜再会とただいま〜
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フィアとの買い物デート

俺とフィアちゃんは恋人繋ぎをしながら

街を歩いていた。



「リョウちゃん」


「ん?」


「お姉ちゃんが言ってたけど、

本当にデートみたいだね」


「そ、そうだね」



はずいな。



「他の人から見たら私たちってどんな関係に見えるんだろうね?

恋人とか新婚さんって思うよね、きっと」


「えっと、恋人を経た方が良かった?」


「ううん、いいよ。

それに恋人になっても最後までしてくれないでしょ?」


「最後までって?」


俺が聞くとフィアちゃんは耳打ちしてきた。


「えっちのこと」


「それは、フィアちゃんのお父さんたちに

恋人だって認めてもらってからならするよ」


「昨日も言ったけど、お父さんたち認めてくれてるよ。

リョウちゃんなら私を幸せにできるからって。

だからね、今日してもいいんだよ?」


「俺でいいの?」


「リョウちゃんじゃなきゃダメだよ。

それにリョウちゃんとしたいから

契約したんだよ?」


「そ、そっか。

でもフィアちゃんを

フィアちゃんの家族に会わせてからじゃないと……って

思うから待ってほしいんだ」


「じゃあ、私の家でしよ?」


「な、なに言ってんの?」


「ちゃんとしていいか聴くし、

 部屋に入らないでって言うよ。

 だから、しよ?」


推しが強ぇな。

発情期なの?


「なんで、そんなに急いでるの?

 初めてはフィアちゃんって決めてるから

 先に二人とすることはないよ」


「そうじゃなくて、なんか嫌な感じがするから」


「嫌な感じ?」


「うん。なんとなくだけど。

 お姉ちゃんの家族のとこに行く前に

 しておかないとダメだって思うから」


「じゃあ、しなきゃいけないね。」


「なんで信じてくれるの?」


「女の勘は当たるから。

 それにフィアちゃんが言ってるんだから

 信じるに決まってるよ」


「も〜、そんなの私に騙されても文句言えないよ?」


「フィアちゃんになら殺されてもいいよ」


「する訳ないでしょ?」


「分かってるよ。

殺されてもいいくらい好きだって意味で言ったんだよ」


「そ、そっか」



フィアちゃんは顔を赤らめた。



「フィアちゃんは、俺のこと、好き?」


「うん、好きだよ。

暇な時は魔王城の図書室で

そういう小説を読んでは

リョウちゃんに抱かれる想像ばっかり

してたんだよ」



何だそれ?かわい過ぎだろ。

まさか図書室で俺の名前呼びながら……。



「リョウちゃん?」


「にゃ、にゃんでもないです。」


「リョウちゃん想像してたでしょ?

想像してただけだから

リョウちゃんが考えてることはしてないよ」


「そ、そっか。

で、最初に何買うの?」


「リョウちゃんの服とローブだよ。

もうすぐお店に着くよ」


「まだこのローブ使えるから要らないんだけどな」


「ダメだよ」


「でもな……」


「ローブはリョウちゃんの

十五歳の誕生日プレゼントとして買いたいんだけど。

私からのプレゼントほしくないの?」


フィアちゃんは声のトーンを落として言った。


「欲しいです」


「ふふっ、いいの選んであげるね」


「じゃあ俺はペンダント、プレゼントするね」


「誕生日プレゼント?」


「それと契約記念」


「あ、ありがとう」



フィアちゃんは顔を赤らめていた。

かわいいな、俺の嫁は。

こんなかわいい奥さんを戦いに連れて行きたくないな。


もし世界神を倒せたとしても

フィアちゃんが死んじゃったら

俺は何もしなくなるんじゃないだろうか。

それでもクロネちゃん、リル姉、セラちゃんは

側にいてくれるだろうか?

いや、こんなこと考えるのは止めよう。

今から十五年後の話なんだから。


きっと、その頃は子供がいるだろうな。

子供がみんな成人したら、

五人で何処か遠くでスローライフを送ろう。


あっ、それか世界神討伐したから

一生働かなくていいくらいのお金が

貰えるかもしれない。

そうしてずっと四人を抱いてたい。

どっちにしろ嫁たちと溺れる気だけど。


楽しみが出来たな。

四人とのあま〜い未来の為に頑張ろ。


そんなことを考えていると店に着いた。

ちょっと高そうだ。



「おやおや、フィア様いらっしゃいませ」



店に入るとなんかばあやって感じのおばちゃんが出てきて、

フィアちゃんを様付けで呼んだ。


なんだ?フィアちゃんを崇拝する組織ができたのか?

俺だけのフィアエル様なのに。



「こんにちは。

この人の服とローブを見にきました」


「そちらの方の服とローブですね。

フィア様の旦那様ですか?」


「は、はい」



フィアちゃんは照れながら言った。

可愛い。



ーー


「ローブはよくお使いになられる魔術で選ぶのが

おすすめです。

リョウタ様はどの魔術をお使いになられますか?」



「氷魔術です」


「フィア様は火と雷魔術でしたよね?」



雷魔術は人族では水魔術の派生となっていて、

本当は火、水、風、土、雷の五属性。

氷は水の派生。

その為俺は水魔術も得意だ。

海とか苦手なのに。

まぁ見るくらいなら大丈夫だけど。

あっ。今度、風呂場で

フィアちゃんを服着た状態でびちゃびちゃにしよう。

胸の大きいクロネちゃんも捨てがたい。

二人同時に濡らせばよくね?



「雷は使えるだけです」


「でしたら、この黒のローブがよろしいですね。

この黒のローブは炎、冷気、電撃を軽減します。」


「じゃあ、この黒のローブ買います。」


「ちょ、決めるの、速くね?」


「え?そうかな?でもこれ似合うと思うよ。

まぁリョウちゃんはかっこいいからなんでも似合うけど。

いや、リョウちゃんはかっこいいと言うかかわいい系だね。

女の子の格好しても似合いそう。」



前世で一回したよ。かわいいを連呼されたよ。



「これと白のシャツにクリーム色のズボン

三着ください。」



ささっと済ませて店を出た。



「次はテーブルだね。どういうの買おっか?」


「普通の高さのもので肘置きがあるイスを買おう。

後、三人座れるソファとベッドの枕元に置くランプも買いたい」


「テーブル、イス、ソファ、ランプだね。

じゃあ、行こ?」



ーー


「全部、買ったし、帰ろっか?」



買うものを全て買った俺は

手を繋いでいるフィアちゃんに言った。

買ったものはマジックポーチに入れてある。



「まだ帰りたくない」


「は?」


「デートなのにデートらしいことしてないから」


「デートらしいこと?」


「うん。来て」


フィアちゃんは俺の手を引いて、駆け出した。


ーー


「あそこのベンチ、行こ?」


片手にクレープを持っているフィアちゃんが

空いているベンチを俺と手を繋いでる方の手で

指差して、言った。




そして、俺たちはベンチにかけた。


「半分こってむずいから

フィアちゃん、先食べてね」


「交互に食べたいんだけど、ダメかな?」


「フィアちゃんがいいんならいいよ」


「やった。じゃあ、リョウちゃん、あ〜ん」


そう言って、クレープを俺の口の前に近づけてきた。


「あ、あ〜ん」


「美味し?」


「う、うん」


「だよね?」


「食べたことあるの?」


「うん。

二週間に一回、クロネちゃんといた時に

毎回のようにここの食べに来てたんだよ。

お姉ちゃんを入れて三人でも行ったよ」


フィアちゃんはそう言い終えると

俺が口にした部分を食べた。


「やっぱり美味しいな」


「ふ、フィアちゃん?」


「なに?リョウちゃん」


「えっと、俺が食べたとこだったよ、今の場所」


「うん、知ってるよ」


「知ってて食べたの?」


「そうだよ。はい、あ〜ん」


フィアちゃんはまた俺の口の前にクレープを持ってきた。

しかも自分が食べた場所を近づけてきた。


「ふ、フィアちゃん?

なんで食べた場所なの?」


「嫌かな?」


彼女は悲しそうな顔をした。


「嫌じゃない」


「じゃあ、あ〜ん」


「あ、あ〜ん」


「えへへ、間接キスしちゃったね」


フィアちゃんは照れて言った。


「そ、そうだね」


ーー


「じゃあ、紙捨ててくるね」


クレープを食べきるとフィアちゃんがそう言って

クレープの包装紙を捨てに行った。


「俺、今、リア充だ」


俺は恥ずかしくて、両手で顔を隠した。


「これからフィアちゃんとずっと一緒だし、

初めてはフィアちゃんとできるし、

いつかは俺とフィアちゃんの子どもが生まれるんだよな……」


〜〜


「リョウちゃん、大好きだよ」


フィアちゃんが俺の腕にくっついた。


「あ〜!ママだけずるい。

リアもくっつく」


フィアちゃんそっくりの女の子が

反対側にくっついてきた。

俺とフィアちゃんの娘だから

俺のリとフィアちゃんのアでリア。


「リョウちゃ〜ん」


「パパ〜」


二人は俺に顔を擦り付け始めた。


〜〜


「幸せすぎだろ」


「なにが幸せすぎるの?」


「フィアちゃんと

俺とフィアちゃんの娘に

両側からくっつかれるのが幸せだなって……って

フィアちゃん!?」


言いながら声の方に視線を向けると

フィアちゃんが立っていた。


「お、女の子がいいの?」


彼女は顔を赤らめて聞いてきた。


「う、うん。超心配だし、結婚ってなったら

すごく泣いちゃうと思うけど」


「そ、そっか」


フィアちゃんは返事して、俺の隣に腰かけた。


「う、うん」


「リョウちゃん」


「なに?」


「好きだよ」


顔を向けた俺の瞳を見つめて

照れながら微笑んで言った。


「あ、ありがとう」


「俺も好きだって言ってほしかったのに」



フィアちゃんは残念そうに言った。



「じゃあ、フィアーナ、好きだよ」



 そう言った瞬間、フィアちゃんに口づけされた。



「な、なんでしたの?」


「したかったから」


フィアちゃんは顔を真っ赤にしていた。


「そ、そっか」


「うん。帰ろ?」


彼女は立って、手を差し出してきた。

俺はその手を掴み、立った(自力)。


そして、俺とフィアちゃんは手を繋いで

帰路についた。




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