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転生した世界のため、チートな亜人嫁たちと悪神倒します  作者: 雪ノ町 リョウ
第十一章 青年期前半 鬼王編 〜義妹争奪戦と剣姫覚醒〜
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主眷属のデメリット


 目が覚めた。

 俺の視界に知っている天井が目に入る。

 なんか腕に大きくて、柔らかいものがあたってる。


「目が覚めた?」


 右から聞き覚えのある美声が尋ねてくる。


 そっちに顔を向けると、クロネと目が合った。

 彼女は巫女スタイルから家の中スタイルーーブラウス姿で、俺の腕にくっついている。

 あたってるのは、クロネたんのおっぱいか。


「うん」

「どこも痛くない?」

「大丈夫」

「そう。よかったっ」


 俺が答えると、クロネが涙をこぼし始めた。

 いきなりどうした!?


「ライコウにたくさん刺されてっ、動かなくなったからっ、

目を覚ますかっ、心配だったのっ」

「そっか」


 そう返事して、クロネの頭に手を伸ばし、撫でる。


 クロネの話で、気を失う直前のことを思い出して、色々聞きたいけど、今は聞かないことにする。

 ていうか、ほかのことは考えたくない。

 目の前にいるクロネちゃんに集中していたい。




「なにも聞かないの?」


 少しして落ち着いたクロネが尋ねてくる。


「うん。今は生きてるって実感が欲しいから」


 そう答えて、起き上がろうとすると、彼女が手伝ってくる。


「大丈夫なのに」

「大丈夫じゃない。今さっきまで眠ってたんだから」

「そうだけど、今、すごく調子がいいんだ」

「そうなの?」

「うん。

今なら出なくなるまで、クロネたんとエッチできるよ」

「そう。ほんとうによかったっ」


 また泣き出すクロネ。

 めちゃくちゃ心配してくれてたんだな。


「ここ、おいで」


 かけてある布を退け、開いた足の間を軽く叩き、彼女を招く。


「うんっ」


 そう返事して、クロネは俺の足の間に腰を下ろす。

 そして、首に手を回し、抱きついてきた。


 俺も彼女の背中に手を回し、抱き返す。

 そして、彼女の首すじに顔を埋めて、匂いを胸いっぱいに吸い込んだ。

 ちゃんと生きてるんだな。


 そういえば、魔獣にやられたときもリル姉の匂いを嗅いで、生きてるって実感してたな。

 やっぱり男だから、好きな女の子の匂いで実感するのかな?




「クロネちゃん。キス、してもいい?」

「うん」


 そう返事すると、クロネは体を離して、顔を少し上げ、目をつむった。

 キス待ちクロネたん、可愛すぎる。


「そういうこと、言わないで。恥ずかしいから」


 顔を真っ赤にして、言う彼女。

 また心の声が漏れてたか。


「ごめん」


 そう謝って、唇を重ねようとした。


「おまたせしました」


 その瞬間、女の子の声が聞こえた。

 声の方へ顔を向けると、ユキがいた。


「リョウタ様……? リョウタ様っ!」


 俺を見るなり、ユキは水色の瞳を潤ませて、ベッドに駆け寄り、俺に向かって飛んだ。


 ボフッ。

 彼女にクロネごと押し倒され、ベッドに倒れ込んだ。


「大丈夫?」


 俺とユキの間にいるクロネが心配してくれる。


「背中、痛いけど、大丈夫」

「ユキ! リョウタは死に……」


 彼女はユキを怒ろうとして、途中でやめた。

 ユキが泣いているから。


「ちゃんと生きてるっ。よかったっ」


 泣きながらそう言う彼女の水色髪に手を伸ばし、触れる。


「心配かけて、ごめん」


 俺が謝ると、ユキは首を横に振った。


「リョウタ様は悪くありませんっ」

「そう。全部、ライコウが悪いの」


 クロネがユキに続いて言った。


「でも、俺が弱いのもダメだと思うよ」

「ライコウは強くなる薬を持ってたの。

あれを使われたら、フィアくらい強くないと

勝てないから、それは関係ない」

「ていうことはライコウ(あいつ)

フィアちゃんが倒したの?」


 そう聞くと、クロネは首を横に振り、否定する。


「私が斬ったの。『蒼獣化』して」

「そうじゅうか?」

「青いオーラが出てたから、そう名づけたの」


 蒼獣化ね。


「リョウタが死んでしまったと思ったら、

『獣化』が『蒼獣化』に進化したの」


 眷属として覚醒したのかな?


「そのおかげで、薬で強くなったライコウを斬れたの」

「そっか。ありがとう、クロネちゃん。

ユキちゃんも助けてくれてありがとう」


 二人にお礼を言った。

 二人がいなかったら、死んでたと思うし。


「はい。でも、お礼はフィアに言ってください」

「なんで、フィアちゃんが出てくるの?」

「たくさん血が流れて、足りなくなってたのを

フィアが自分の血を飲ませて、助けてくれたの」


 俺の質問にクロネが答えてくれた。


「真祖の血は怪我、状態異常を治す効果と

血の量を元に戻す効果があるらしいの」


 真祖って血液まで最強なのかよ!


「そうなんだ。じゃあ、言わないとね。

フィアちゃんって下にいる?」

「フィアはリルと鬼ヶ島にいるんです。

あとのことは任せてって言ってました」


 ユキが答えてくれる。

 あとのこと? 

 ライコウが死んだことを伝えるとかかな?


「いつ帰ってくるかな?」

「今日は三人で寝てって言ってたから、

明日だと思う」


 クロネが答えた。

 明日まで、二人と一緒か。

 今日は二人にメイド服を着てもらって、三人でエッチしよう。絶対。




「ユキ。そろそろ退いてほしい」

「あっ。すみません」


 そう謝って、ユキは体を起こし、クロネの背中から退いた。

 クロネがゆっくりと体を起こすけど、途中でバランスを崩してしまう。


「きゃっ」


 可愛らしい悲鳴を上げて、クロネが俺の上に倒れ込む。


 むにゅう。

 倒れてきたことで、彼女の爆乳が俺の胸に押しつけられた。

 女の子特有のいい匂い、体温、おっぱいの感触で、反射的に下半身が反応してしまう。


「ごめん、リョウタ。あっ」


 クロネが気づいた。

 隣にいても匂いで気づかれるんだから、あたったら気づくに決まってる。


「治す?」


 クロネが聞いてくる。


「だ、大丈夫」


 そう言って、断る。

 本当はクロネたんに優しく治してもらいたい。

 でも、今したら、最後までしちゃいそうだからだ。

 クロネちゃん、絶対疲れてるはずだし。


「でも、私が原因だから」


 食い下がるクロネ。

 

「い、今、お腹痛いんだ」

「お腹、痛いの?」

「う、うん。

だから、そのついでに治してこようかなって」

「そう。分かった」


 そう返事して、クロネは横に転がって、俺の上から退いた。

 ふぅ。信じてくれた。


「じゃ、じゃあ、行ってくるね」


 体を起こし、ベッドから立って、クロネとユキにそう告げ、寝室をあとにした。




ーー




「おやすみなさい、リョウタ様」


 シャワーを浴びて、寝室にたどり着くと、後ろからついてきているユキが言ってきた。


「えっ? 一緒に寝ないの?」

「はい。

クロネがリョウタ様と二人で寝たいらしいので」


 眠たそうな口調で、ユキが答える。

 クロネちゃんがそんなことを?

 俺が死にかけたから、一緒にいたいのかな?


「多分、そうなんじゃないですか?

リョウタ様。おやすみのキスしてください」

「うん」


 ユキを抱き寄せ、彼女の唇に唇を重ねた。


「おやすみ、ユキちゃん。大好きだよ」

「おやすみなさい、リョウタ様。

私も大好きです」


 そう返して、ユキは姿を消した。


「さてと」


 寝室の扉を開けて、中に入った。




 中に入ると、枕を抱きしめたクロネがベッドに腰かけていた。


「リョウタっ」


 彼女は俺を見るなり駆け寄ってきて、抱きついてきた。

 そうしたことで、おっぱいが胸に押しつけられて、下半身に血が集まってしまう。


「ど、どうしたの? クロネちゃん」

「少しだけ匂い、嗅がせて」


 そう言って、クロネは俺の首すじに顔を埋めた。

 そして、思いっきり深呼吸し始めた。


 彼女が深呼吸するたびに押しつけられているおっぱいが上下に動く。

 そのせいで、剣が戦闘態勢に入ってしまう。

 

 発情の匂いが混じって、俺の匂いなんか分からないはずなのに、クロネは深呼吸をやめない。



 少しすると、クロネは深呼吸をやめて、体を離し、俺と顔を合わせた。

 なんか瞳、潤んでない?


「満足した?」


 俺がそう尋ねると同時に、彼女がほおに右手を添えてくる。

 

「な、なに?」


 クロネはなにも言わずに、顔を近づけてくる。

 そして、俺の唇を奪った。


「んっ!?」


 彼女の舌が唇を割り開いて、口の中に入ってきて、俺の舌に絡めてきた。

 そのことに驚いて、俺は声を出した。

 クロネが自分から絡めてきたことは、一度もなかったから。

 


 少しして、クロネが唇を離した。


「ごめん」


 顔を真っ赤にして、謝ってくる彼女。


「はしたなかったって反省してる。

でも、我慢できなかったの。

いつもはできるんだけど」


 いつも我慢してたんだ。

 クロネたんなら大歓迎なのに。


「なんで我慢できなかったの?」

「匂い、嗅ぎたいとか、キスしたいっていう欲と

好きとか、愛してるっていう想いが溢れてきてーー」

「爆発しちゃった?」


 俺が続きを言うと、クロネは頷いた。

 俺への想いが爆発しただなんて、愛おしすぎる。

 

「クロネっ」


 愛おしすぎて、俺は彼女を抱きしめた。


「ダメっ。

今、抱きしめたら、我慢できなくなっちゃうから」

「なんで我慢するの?」

「だって、いやらしい女だって思われるから。

いやらしくなったら、幻滅するでしょ?」


 クロネが体を離し、顔を合わせて、聞いてくる。


「それって俺にだけでしょ?」


 クロネに聞き返す。


「うん。男の人苦手のままだから」

「じゃあ、幻滅しない。

むしろ、もっと好きになる。

だから、我慢しないでいいんだよ」


 そう言うと、クロネはまた俺の唇を奪って、舌を絡めてきた。


「はぁはぁ、体が火照って、お腹が熱くて、

仕方ないの。

リョウタ、お願い。私とエッチして。

リョウタので、ぐちゃぐちゃにして」


 クロネは青い瞳を潤ませて、言った。


 潤ませた瞳で見つめられて、こんなこと言われたら、理性が保つわけがない。

 でも、我慢する。彼女を床に寝かせたくないから。

 我慢しながら、クロネを抱えて、ベッドに向かった。


 クロネをベッドに優しく寝かせ、足を開かせて、そこに腰を下ろす。


 浴衣の紐を解き、はだけさせる。

 綺麗な太もも、青い布に包まれた大事な場所、緩やかな曲線を描く腰、くびれたウエスト、うっすらと筋肉がついたお腹。

 そして、その上には、だれもが爆乳だと認めるだろうというくらいの豊満なおっぱいが青い布におおわれている。


 目線をもっと上に向けると、クロネと目が合った。

 彼女の端正な顔は上気していて、青い瞳は潤んでいる。

 それを見た瞬間、俺はオオカミになった。





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