試験結果の発表
「5人将に選ばれた者は、リーダーとなって、他の4人のメンバーを選んでもらう。」
「おいおい。ジョン。チャンスじゃないか?」
「何で?」
「リーダーに選ばれたら、メンバーを決めれるだろう?
そしたら、アズサを選べば話せる機会が増えるじゃないか」
(その時は、私を外してね。面倒だから( ゜Д゜))
「おお!!! その通りだ。」
ジョンは目をつぶって、祈り出した。
「それでは発表する。」
試験で目立った者達が呼ばれた。
「まだかなぁ。まだかなぁ。」
ジョンは手を上下に擦りながら祈った。
「以上で発表を終わる。」
ジョンは自分の名前が呼ばれなかった。
落ち込むジョンに、白夜は励ました。
「元気を出せよ。まだ。チャンスはあるぞ。」
「!! 何で?」
「聞いてなかったの? アズサが呼ばれたんだよ。」
それを聞いたジョンは急に笑顔になって、大きくガッツポーズをした。
「よし。天は私を見捨てていなかった。」
「今からメンバーを決めるらしいから、行って来いよ」
ジョンの背中をドンと叩いた。
ただジョンはモジモジして、行こうとはしなかった。
「仲をとりもってくれるって約束したじゃん。」
(くそ~~~覚えていたか。もう少しだったのに(><))
「解った。解った。一緒に行くよ。」
白夜は仕方なく、ジョンと一緒にアズサの所に行った。
アズサの周りには、大勢の人に囲まれていた。
「ジョン。アズサは凄い人気だなぁ。人が多いぞ。諦めた方が良いんじゃないか?」
ジョンは、顔をフンフンと横に振った。
「俺をメンバーに入れてくれたら、役にたつぜ。」
「女一人は寂しいだろ。へへへ。一緒に夜を楽しもうぜ。」
男達がアズサを勧誘していた。
「ヨワイヤツハ、イラナイ。」
アズサは急に殺気を放った。
「ドウ? タメシテミル?」
刀に手を当てて、今にも斬りそうになった。
すると、男達は慌てて消えてしまった。
「フン。クチダケノ、ヤツラガ。」
「怖い~~~。そんな事したらメンバー揃えなくなるぞ。」
笑顔で近づく白夜だった。
アズサは、怖い目で見つめた。
「ナンダ?」
「あ、用は俺じゃなくて、こいつなんだ。」
逃げようとするジョンを捕まえて、アズサの前に出した。
「あ、あの~。メンバーに入れて欲しいんですけど?」
ジョンは、モジモジしながら言った。
ジョンを品定めするように見て、アズサが答えた。
「ヨワソウダカラ、イラナイ。」
ガーーーン((+_+))
ジョンはショックの余り、両手を地面に突いてうな垂れてしまった。
(可愛そうに。好きな人から初めて聞いた言葉が、イラナイって言われてしまったらね~。立ち直れないよ。)
初めてジョンに同情した白夜だった。
「オマエニハ、キョウミガアル。」
アズサは、白夜を指さした。
「俺? 何言ってるの? あんたにアッサリ負けたんだよ。」
アズサは、顔を横に振った。
「オマエ。ナニカカクシテル。」
アズサにズバリ言われて、内心ビックリした白夜だった。
「別に隠してなんかないよ。仮に隠していたら何?」
「モウイチド、ショウブ。タシカメル。」
「やだよ。面倒臭い。」
(ジョンの約束も果たし、違う所に行くか。)
「じゃ。頑張ってメンバー探せよ。」
白夜がどこか行こうとした時、
「チョット、マテ。」
「何?速く新しいメンバーを見つけないと、いけないんだけど。」
「メンバーニ、シテモイイ。」
口先を尖らしながら、照れくさそうに呟いた。
「は?何だって?」
「メンバーニ、シテモイイ。」
さっきより、少し大きな声で言った。
「もっと、大きな声で喋って?」
「メンバーニ、シテモイイ。」
アズサは、怒った表情で大きな声で言った。
「私、いや、俺を?」
もの凄い大きな声だったので、白夜はビックリしてしまった。
アズサは、コクコクと頷いた。
「何でまた?」
「キョウミガアル。」
(別にどの隊に入っても良いけど、何か面倒だなぁ~)
腕組みをして考えていた白夜の視界に、うな垂れているジョンが目に入った。
白夜はニヤっと笑った。
「じゃ。条件がある。ジョンも一緒に入るなら入っても良いよ。」
今度はアズサが考え込んだ。
そして、ジョンが復活した。
「友よ~~~。何て親切な奴なんだ~。」
白夜の手を取って、大喜びをした。
「待て待て。まだ決まった訳じゃない。」
(弱い奴が嫌いだから、断るはずだ。得意のイラナイと言え。
さぁさぁ。(*´з`))
「イイゾ。」
(え~~~~ さっきジョンの事イラナイって言ったじゃない~~('Д'))
「おおアズサちゃん。ありがとう。」
ジョンはドサクサに紛れて、アズサの手を握った。
直ぐにアズサは手を振り払うと、ちょっと顔を赤らめて、元の無表情の顔に戻った。
「やった。やった。アズサちゃんと一緒なんて幸せだ。」
「アズサ タイチョウ」
「へ?」
「ワタシ ジョウカン。」
アズサは腰に手を置いて、どうだと言わんばかりに、胸を張った。
「あ! アズサ隊長。一生懸命に頑張ります。」
ジョンはアズサに敬礼をした。
アズサは、コクと頷いた。
そして、白夜の方向を向いて、じっと見た。
「ちぇ。解りましたよ。アズサ隊長」
不貞腐れた表情で答えた白夜だった。
だが、アズサは嬉しそうにコクコクと頷いた。
「後、二人どうする?」
「ツヨイヒト、ツレテキテ」
「はい。アズサ隊長」
ジョンは、キビキビした動きで勧誘に行った。
「強い人って、いないよ。もし強いなら、5人将に選ばれてるし、
他の人に取られているよ。隊長。」
「アズサ タイチョウ」
(名前の方が気になるのか。)
暫くして、ジョンが息を切らして帰って来た。
「ハァ。ハァ。皆、決まっているみたいで駄目でした。」
「なぁ。言った通りになったろう?」
アズサは腕組をした。
「よし。決まったようなので、代表者がメンバーの名前を書く様に。」
進行係りが紙と硯を用意していた。
「じゃ~。隊長よろしく!!」
白夜は陽気な声で言った。
すると、アズサはフルフルと首を振って、
「アンタガ、カキニイッテ」
「はぁ? 何で俺が書ないといけないの?」
「タイチョウ、メイレイ。」
「もしかして、文字を書けないんじゃない?」
アズサは、渋い表情になった。
その顔を見て、白夜はニヤニヤしだした。
「アズサ隊長。私が書きに行ってもよろしいでしょうか?」
ジョンは、困っているアズサに助け船を出した。
白夜は口を尖らせて、もっちょとアズサをからかいたい表情だった。
「キョカスル。」
アズサは、元気を取り戻した。
「ちょっと、トイレに行ってくるよ。」
白夜は、トイレがある方に向かった。
そして、もう一人の男が後を追った。
強烈な殺気を背中から感じたので、咄嗟に前にジャンプして後ろを振り返った。
「ごめんごめん。ビックリさせてしまった?
速くトイレに行きたいけど、前が詰まっていたからついね。」
カッペは、ベロを出して謝った。
「そう。じゃ~先にどうぞ。」
白夜は警戒した表情でかっぺを見た。
「ホント、嬉しいな~」
笑顔で白夜の前を通り過ぎて、トイレに消えて行った。
(試験会場には色んな奴がいるんだな。)
トイレの個室に入ったカッペは、考えていた。
(やっぱり、素人ではない。スパイだなぁ。)
暫くして、進行係りから発表があった。
「編入先が決まったので、発表する。1番隊、アズサ、五郎丸、…」
「1番隊かぁ~。何か精鋭部隊に入ったような気持だよ。」
ジョンは、嬉しそうな顔した。
「仮に精鋭部隊なら、危険な任務が多いはずだから、
死ぬ確率も高くなるな。」
「ちょっと。脅かすなよ。」
さっきまで嬉しそうなジョンだったが、急に暗い気持ちになってきた。
その表情を見て、白夜は笑った。
「冗談。冗談。なぁ。隊長。」
「ウデガナル」
アズサは、一見無表情に見えたが、目は嬉しそうだった。
「3人しかいないけど良いのか?」
「大丈夫、俺とアズサ隊長がいればね。」
ジョンはアズサの方に向いたが、アズサは首を違う方向に向けた。
「最後に、秋田様からお言葉を頂戴します。」
「明日、戦場に行くので、今日は酒や食べ物を食べて、しっかり精気を養うように。」
「有り難い言葉を頂きました。それでは、隊毎に分かれて、指定された部屋に移動するように。解散。」
白夜達は1番隊が集まる部屋に移動した。
「お!来た来た。アズサ隊のメンバーは前に来るように。」
すると、2人の男達が立っていた。
「お前たちの所に、この二人が入る事になった。イケメンとククだ。」
「こんな美しい女性の元で働けるなんて、光栄です。」
イケメンは、アズサに向かって一礼をして言った。
「アズサ隊長にちょっかいかけるな。俺の方が知り合ったのが速いんだからな」
ジョンは慌てて、イケメンを威嚇した。
「恋愛に速いや遅いなって関係ありませんよ。」
余裕たっぷりな口調で、言った。
「なんてヤローだ。」
「ウルサイ、ダマレ」
アズサはジョンに向かって、注意をした。
ジョウはしょんぼりした表情になった。
「こいつが、ククだ。」
「ククだ。」
頬に傷が沢山ある男は威厳があった。
「まぁ。二人とも古株だから、解らない事があったら質問するように。」
二人を紹介した人は去っていった。
「座ろうか。」
ジョンは、アズサの隣を座ろうしたが、イケメンと白夜が隣に座ってしまったので、
ククの隣に座って不機嫌になった。
「さぁ。乾杯するぞ。明日の勝利に乾杯~~~。」
1番隊は酒や料理を食べ始めた。
「アズサちゃんは、付き合っている人はいるの?」
イケメンが直球で聞いてきた。
それには、ジョンも前のめりになって聞く態勢に入った。
アズサは困った表情で呟いた。
「ソレハ、」
「ハハハハ、面白い~~~~。」
周りの大きな声にかき消されて、全くアズサの声が聞こえなかった。
「聞こえなかったから、もう1回言って?」
イケメンは諦めずに聞いた。もちろん、ジョンは鼻息が大きくなって聞いていた。
「モウ、イワナイ」
アズサはプイっと顔を背けた。
そして、雑談をしながら盛り上がった。
「クク。ちょっと。」
1番隊の部屋に入り、手招きをして呼ぶカッペの姿あった。
呼ばれたククは、部屋を出ると、辺りを見渡した。
「何でしょうか?」
「妙な動きをしたら、始末をしろ。」
「解りました。」
次の日になり、
「では、出発をする。行くぞ~」
「おお!!」
秋田家の兵士達は、戦場へ向かって行った。
これから、苛酷な戦いがある事を誰も知らない。
こんにちは、マルマルです。
甲子園が始まりましたね。楽しみです。
この後から助丸の戦いを書くつもりです。
戦闘シーンって意外と難しい(><)




