白夜の商売
白夜は、健情家のソール町に着いた。
(ようやく目的地に着いたが、肝心のモロヘイヤと槍を失ってしまったのは、
痛かったな。このまま手ぶらで帰るのも、助丸に役立たずと言われるのが嫌だから、何とか金を稼がないといけないな。)
白夜は、町を歩きながら考えていた。
町の住民が騒がしい事に気づいた。
旅支度をしている者いれば、米を買いに沢山の行列が出来ていた。
近くにいる人に聞いてみると
「何かあったのか?」
「戦だよ。戦。」
「戦?いつぐらいに始まるんだ?」
「さぁ~。2~3日ぐらいじゃないか。
まぁ。俺の予想はいつも通り引き分けで終わると思うけどな。」
「なぜ?そう思うんだ?」
「なぜって。ここ数十年決着が付かないんだよ。
咲田家と健情家は、戦力や指揮官の力が拮抗しているからな。」
「じゃ~。兵を募集をしている所は無いか?」
男は、白夜を下から上を眺めた。
「おまえ、見た感じ弱そうだし、武器もないからなぁ。
雇ってくれそうな所は、・・そうだ!!
秋田様のお屋敷に行けば、雇ってくれるかもしれんぞ。」
「どんな人なんだ?」
「秋田様の位は、まだ1000人将だが、俺の見立てでは間違いなく将来、将軍になるお方だ。
部下の登用も身分とか関係なく、実力がある人を部下にするから優秀な人材が集まっている。これは他の人はなかなか出来るもんじゃないんだ。」
軍事においての位として、下から、5人将、10人将、50人将、100人将、500人将、1000人将、2000人将、5000人将、将軍、大将軍となっている。
「? 実力がある人を取れば良いんじゃないか?」
男は、人差し指で左右に揺らして、
「チッチッチッ。これだから凡人は目先の事しか考えない。
良いか。確かに実力がある奴を雇えば、直ぐに成果が出る。
だが、長い目でみた場合、地位が上がると発言力が強くなり、操られる事もあるし、野心があれば、裏切って殺されてしまう可能性もあるんだ。」
「へぇ~。 おやじ良く知っているな。」
「まぁ。秋田様が言っていたんだけどな」
おやじは、どうだと言わんばかりの表情で言った。
白夜はおやじに場所を聞いて、別れた。
(よし。後で秋田って奴の所に行って、稼ぐか。
じゃ~ まず、市場に行ってモロヘイヤの相場を確かめるか)
白夜は出店が並ぶ市場の所に行って、しばらく眺めていた。
そして、売れてない店に行って、モロヘイヤの事を尋ねた。
「おやじ、モロヘイヤっていう野菜を売っているか?」
「見れば解るだろ。そんな野菜売ってねぇ~よ。」
「売っている所を知らないか?」
「さぁな。自分で確かめてみな。」
おやじは客じゃないと解ると面倒くさい表情で答えた。
白夜は、別の話に切り替えた。
「この店、他の店に比べて売れてないな~」
「うるせぇ~。買わないなら、あっち行け。」
おやじは白夜を追い払おうとした。
「おいおい。人の話は最後まで聞けって、
俺が売れる方法を教えてやるよ。」
「はぁ? そんなに簡単に売れる訳ねぇだろ。」
「それが売れるんだなぁ~」
白夜は自信満々で答えた。
「じゃ~教えてくれよ。」
親父は半信半疑で聞いてきた。
「その前に、金をくれ。」
白夜はおやじに手を出してお金を催促した。
「だめだめ。情報を聞いてからだ。」
「よし。解った。
例えば、同じ種類で違う商品を3つ用意して、値段を変える。
そうすると、どれが一番売れると思う?」
「一番安い商品か?」
「ブー。 正解は真ん中の商品が売れるんだ。
安すぎると大丈夫なのかな?と思ったり、高すぎると予算オーバーで手が出せなくなる。最終的に、真ん中の値段の商品を買おうとするのが、人の心理さ。」
「本当かぁ?」
「だったら、戦が終わった後に売れてなかったら、情報量はいらねぇ。
でも売れたら、売上の10%くれよ。」
「わぁ~たよ。売れたならなぁ。」
「真ん中の商品は、粗利が高い物にしなよ。」
「解っているよ。それは、商売の常識だ!!
ただ、3つも揃えないぞ。」
「そうゆう時は、2つで十分。高い商品と安い商品を並べて置けばいい。
そして、高い商品の値段をワザと高く設定すると安い商品が売れる訳。
しかも、安い商品はいつもより値段を高く設定しておけば、さらに儲ける。」
「なるほど。比較させる事で、お客様にとってお得な方を選んでくれる訳だな。」
「まぁ。そうゆう事。お得な情報だろ?」
「ああ。さっそく試してみるよ。」
その後、白夜は売れてないお店を回って、モロヘイヤの事などを聞いたりした。
(結局、モロヘイヤはここで売っても儲からないんだなぁ。
売値が安すぎて、関所などを通ったら利益が無くなってしまう。
かと言って、国境を渡る方法は危険過ぎる。
これは、もう1度考えないといけないなぁ。)
白夜は考えながら、兵を募集している秋田の屋敷に行った。
お久しぶりです。マルマルです。ようやく1話完成~。
ふぅ~。話を考えるのは難しい~。
ではでは!(^^)!




