国境で強敵現れる
「ふぁ~ 暇だな。ミミ。」
「ソル様。真面目に警備して下さいよ。」
「そんな事言ったて、敵もいないんじゃどうしようもないぜ?」
「そうですけど。任務ですから。」
「ミミは真面目だね。」
「ソル様が不真面目なんです。」
口を尖らしてミミが抗議した。
「だったら、城の勤務が良かったじゃなんいんですか?」
「ダメダメ。あんな堅苦しい所にいたら、息が詰まる。」
「だいたい。こんな所に左遷されたのもソル様がいけないんですからね。」
「だってよ。うるせぇ。飯塚のヤローがよ。城の規則、規則、ウルサイからよ。
黙るようにちょっと。脅してやったらこれだもんな。」
「ちょっとじゃないでしょ。飯塚様を柱に押し当てて、刃物を柱に刺して言ったら
誰だって怖がりますよ。
ソルの父上様が間に入らなければ、もっと大きな罰を与えられたかもしれまんせんよ。全く。もう。」
ミミは怒った表情で、腕組みをしてソルを叱りつけていた。
「要するに、俺には戦いが一番だって事よ。」
ソルはミミの話を聞き流して、ニヤッと笑った。
白夜は、咲田家の関所も警備していない所から抜け出し、健情家が管理する国境の山に向かっていた。
(楽勝、楽勝、後半日あれば抜ける事が出来るな。)
白夜はどんどん先を進んで行った。
!!!
良く見ると前方に糸が引いてあった。
糸の方を見ると、触れると振動で音が鳴る仕組みになっていた。
(まだまだ甘いね)
白夜はジャンプして糸を越えて、地面に着地をした。
すると、カラカラと音が鳴ってしまった。
敵はジャンプするのを予測して、トラップの糸を仕掛けていたのだ。
(まずい)
白夜は直進して山を越えようとした時、
「こちらに侵入者がいるぞ。集まれ。」
国境を守る敵が集まって来た。
(仕方ない。切り伏せる。)
いつものように剣を抜こうとしたが、剣が無い事に気づき。イライラして来た白夜。
(まぁ。槍で倒すか。)
敵の一人が白夜の正面にきて、剣で襲い掛かって来た。
白夜は、余裕の表情で槍を剣のように上から下へ斬りつようとした。
ところが、いつものように剣を振るったので、槍のリーチ長すぎて木に当たってしまった。
(あ~もう。槍だという事を忘れてしまう。)
木に刺さった槍を抜こうとしたら、今度は先端の刃物が取れてしまった。
(助丸~~~~~~~~帰ったら殺す)(T_T)
今度は敵が3人白夜に囲んで、
「こいつ、一瞬凄い腕だと思ったけど、そうでもないな。」
「ああ。槍をあんな使い方する奴初めて見たし、ドジだなぁ。」
憐れむように白夜を見る敵たちだった。
(違~~う、違~~う、こんなダサイのは私じゃない。)
「よし、3人同時に攻撃をしてこいつを捕らえろ。」
3人が一斉に攻撃を開始した。
白夜は、攻撃を上手く躱して、先端が無い槍の棒で、敵の頭を突こうとしたが、狙いがずれて態勢を崩してしまった。
(ヤバ、練習すれば良かった。)
「こいつ、避けるのだけは上手いなぁ。」
横から剣を振るって攻撃をした。白夜は地面に1回転をして、石を投げつけた。
すると、一人に当たって、相手がよろめいた。
そこを白夜は見逃さず、頭めがけて棒を横に振った。
「うっ」
敵の一人が倒れた。
(あ、倒せた。棒って突く以外も使えるんだなぁ。)
少し余裕を取り戻した。白夜は敵が持っている武器の手をめがけて、棒を突いた。
少し狙った所を外れたが、敵は武器を落としてしまった。そこを頭めがけて突いて、敵を倒した。
「お~い 助けてくれ~」
最後の敵は自分の不利を悟って、応援を要請した。
白夜は、相手のお腹に棒を突いた。すると、相手は少しくの字に曲がったので、回転して棒を頭に当てて倒した。
(ふぅ~。やっぱり疲れる。なれない武器は使う物じゃないな。)
突然、矢が顔の横を通り過ぎた。
矢の方向を見ると敵が狙っていた。
(まずい、このまま敵を相手にしていたら、囲まれてしまう逃げなくては)
速足で直進すると、一人の大きな男が立っていた。
(攻撃して、突破する。)
白夜は、棒を相手の頭に突こうとした。
だが、嫌な感覚を覚えた白夜は、とっさに後ろにジャンプした。
白夜が居た場所の木が切られていた。
「ほぉ~。俺の太刀を避ける奴がいるとは、久しぶりだぜ。」
ソルは嬉しそうに言った。
ソルは上下左右に刀を振りかざした。白夜はギリギリの所で避け続けていた。
(こいつ。強い。)
「いいね。いいね。オマエ。もっとやろうぜ楽しい戦いを。」
ソルが刀を振る度に、大きな木がどんどん切れる。
(くそ~。剣で受けれないのが痛い。でも、何とか打開しなくては)
ソルが今まで一番大きく横に振りかぶった。
とっさに白夜はジャンプをして避けたが、
「!!うっ」
白夜は後方の木にぶつかった。
「刀ばかり見てたら、駄目だぜ。」
ソルは刀の反動を利用して、回転蹴りを見舞っていた。
(この攻撃で仕留める。)
白夜は精神を集中させていた。
「雰囲気が変わった。ゾクゾクするぜ」
白夜は棒で突きを連弾した。
ソルは刀で弾いたり、体で避けた。
白夜が近づく間合いを見て、大きく振りかぶった。
すると、棒を地面に突き刺して、先ほどよりも高いジャンプをし、ソルの回転蹴りを躱し、足を曲げて、両膝をソルの顔にぶつけた。
ソルは鼻から血が出て倒れてしまった。
ソルに近づこうとした時、矢が白夜をかすめた。
(ここは突破する。)
矢を避けながら、急いで山を下って行った。
「ソル様大丈夫ですか?」
ソルは体を起こし、2つに割れた棒を見ながら、
「ハハハ。面白い。棒を利用して高くジャンプするとはな。
発想が凄い。」
「もう。関心ばかりしてもいけませんよ。」
ソルは立ち上がって、落ちていた荷物を拾い上げて中身を見た。
「なんだ? この草は?」
「これは、栄養価が高い事で有名なモロヘイヤって言う野菜です。
たしか。咲田家の領地で生えています。」
「なんでこんなに沢山持っているんだ?」
「う~ん。わかりません。ただ、このモロヘイヤが侵入者を探す手がかりになりそうですね。」
「よし俺はアイツを追う。源五郎は、親父に、腕の立つ患者が入ったと伝えろ。」
「ミミは、現場に待機してろ。」
「ええ? 待機ですか?」
「もう少ししたら戦だ。ここに敵の軍勢が来るかもしれないからな。」
「了解でーす。 ホント、ソル様は強い相手と戦うのが好きなんだから。」
ソルは唇をなめて、ニヤリと笑うと白夜を追った。
「あの獲物は俺が殺る。」




