108話 よい子の『桃太郎』講座その4 ~鬼と末路~
「そうした紆余曲折があって物語の終盤にして最大の見せ場、『鬼退治』のシーンに移るわけだが、これまでの話を踏まえた上で聞く。
『鬼退治』のシーンで何か疑問に思うことはなかったか?」
「またそれかよ!」
ここまでくりゃだいたいわかんだろ、と思って意見を募ってみたが、ショタ猫からブーイングが上がった。
駄々をこねるお子さまを鼻で笑って落ち着かせた後、じっくり考えさせた結果、ショタ猫がひねくれた表情で言い捨てた。
「知るかよ。ツヒコがまともにたたかってなかったとか、そんなんじゃねぇの?」
「なんだ、やればできるじゃねぇか」
『は?』
本人的には至極適当に答えたつもりだったんだろう。ショタ猫を始め、ガキども全員がまたもや憮然とした表情で固まる。
こんだけいれば俺の話の違和感に気づくだろうとは思ったが、まさかショタ猫が引っかかってるとは思わなかったな。
「そう。肝心の『鬼退治』において、ツヒコはいっさいまともに戦っちゃいねぇ。
俺が説明したツヒコの動きは『躱す』、『弾く』、『受け止める』の三種類。どれもこれも回避や防御動作であって、攻撃に転じた様子は微塵もねぇだろ?」
今までの流れを把握した上で考えれば、さほどおかしな行動でもねぇ。
ツヒコは元々労働が大嫌いな体力バカであり、これまでの話に目を向けてもまともな戦闘を行ったことが『一度も』ねぇ。
おじいさんとおばあさんの子どもだから素体はいいはずだが、地道な努力や訓練をしなきゃ戦闘能力は高が知れている。
『力』はあっても『技術』が伴わねぇ動きなんて、玄人から見れば無駄ばっかりで隙だらけだからな。
必然、いきなり多勢に無勢の戦闘に身を投じたツヒコに、出来ることなんて自分の身を守ることで精一杯のはずだ。
まして、持参したのはおじいさんから渡された『古臭い武具』か、あるいはそれもすでに売っ払っていたら急遽用意しただろう粗悪品だったはず。
まともな武具としての性能が発揮できるかさえわからねぇ得物で、まともに戦えるわけがねぇだろ?
「その点、タケルやモリヒコやタマオミは大したもんだ。
『隷属』でツヒコにさんざんこき使われ、肉体的にも精神的にも限界だったにも関わらず、『鬼』を相手に八面六臂の大活躍だ。俺も素直に尊敬できる」
裏を返せば、ツヒコはタケルたちがいなけりゃ『鬼退治』なんて達成し得なかったはずだ。
身体能力そのものはツヒコには及ばずとも、タケルたちには日々の肉体労働で自然と鍛えられた肉体と、逆境にも屈しない精神力を身につけている。
それがツヒコの横暴で身についたもんだっつうのがかなり皮肉だがな。
しかも、ツヒコから武具が与えられなくとも、獣人族特有の動物的特徴が大きな武器となる。見た目は無手でも、武装した純粋人種と比肩するか、それ以上の戦闘力は有していたはずだ。
後は、戦闘前にツヒコからアメでもぶら下げられてたのかもしれねぇ。
『この戦いが終われば、まともな飯を食わせてやる』みてぇな内容でも、ハングリー精神が底を突き抜けたタケルたちに取っちゃ、とんでもねぇくらいの褒美に聞こえただろうからな。
やっぱ、ここぞと言うときに力を発揮するのは、ぬるま湯に浸かって『楽』をし続けた奴よりも、極限まで追い込まれて『地獄』を見続けてきた奴だ、ってことだな。
「だが、ここでもう一つおかしいことがある。それが何かもついでに答えろ、ショタ猫」
「おかしいこと……、そういや、つかれてたツヒコたちがたたかったにしちゃ、鬼が弱ぇような? だって、『鬼』って『魔物』だよな?」
「察しがよくなってきたな。が、やっぱりまだまだ甘ぇよ。まず断っておくが、俺は『鬼』が『魔物』だとは一言も口にしちゃいねぇぞ?」
「はぁ!?」
納得してねぇ様子のショタ猫だったが、そもそもこの疑問は俺のせいじゃねぇ。にゃん娘を含むガキどもの『勘違い』だ。
「『鬼』って呼ばれてたのは『人の噂』から聞いた名前であり、明確な『魔物』として伝わったわけじゃねぇ。
噂なんてのはたいてい広がるにつれて誇張されていき、実際よりも大きい話になってることが大半だ。縄張りっつった『鬼ヶ島』も、もしかしたら単なる通称かもしれねぇしな」
ツヒコが最初に聞いた『鬼』はおばあさんの口からだったが、おばあさんもまた『鬼』とは言ってもそれが『魔物』だとは言っていない。
それだけじゃなく、おばあさんは『『鬼』が縄張りを村の近くに移した』とは言ったが、その縄張りが『鬼ヶ島』だとは口にしていなかった。
この時点で、おばあさんが口にした『鬼』と、ツヒコが実際に退治した『鬼』が異なる存在だった可能性が出てきた。
そして、今一度おばあさんがツヒコへ話した『鬼』の特徴を思い出せば、その正体がうっすらと見えてくる。
「じゃあ、『鬼』ってのは一体何なのか? 伝聞の情報ばかりで確定したことは言えねぇが、おそらく『鬼』の実体は『純粋人種の盗賊』だ」
むしろ、『桃太郎』の物語に出てくる『鬼』の情報を総合すりゃ、魔物なんかより人間の盗賊って考えた方がしっくりくる。
おばあさんから聞いた『鬼』の特徴を思い出して欲しい。
まず『縄張りを移した』って部分だが、基本的に魔物は『支配領域』を安易に移したりしない。
他の魔物との生存競争が面倒になるし、無理に侵攻・拡大すれば一時的な戦力の弱体化は避けられねぇ。
第一、侵攻した土地が自分たちの住処に適している保証もなけりゃ、ダンジョン化するのも時間がかかりすぎるからな。
次に『人間の村を襲って金品を奪う』って部分は、そもそも魔物の行動としては奇妙だ。
何せ、魔物のルールは『弱肉強食』の一つのみ。人間が作った金目の物なんて、野生の世界じゃ何の役にも立たねぇ。
『鬼』がゴブリンだったら、金塊をそのまま鈍器として使うほど、『金銭的価値』という概念が存在しねぇんだから当然だ。
中には光り物を集める習性のある魔物もいるだろうが、少なくとも俺が知る『鬼』と呼ばれる魔物にそんな性癖はねぇ。いてもかなり少数派だろう。
加えて、『おばあさんが無手でも数体は殺せる』って部分が決定的だ。
これをさらに分析すれば、平民から『化け物』と呼ばれている『強さの上限が不明』なおばあさんが、『数と強さが曖昧』な複数の『鬼』と『無手』で戦って、殺すことが出来るのは『数体』まで、っつういくつかの条件が浮かび上がる。
これらの条件がすべて『事実』だとすると、『鬼』が『魔物』とは言えなくなるんだよな。
まず、おばあさんの『強さ』だが、純粋なステータスを基準にすると、『平民』からしたら『赤鬼』級以上の能力があれば十分『化け物』に見えるはずだ。
『冒険者』の基準じゃ下から三番目とはいえ、推定されるステータスは平民の数倍以上はあるはずだからな。
かといって、おばあさんの実力が高すぎるわけでもねぇはずだ。
『偉人』級以上になると人格についても評価対象となるため、『村から追い出される』ような人間はまずなれねぇし。
ついでに、問題を起こして実力もあるような奴が、自分を追放した『村の外れ』で『ずっと』暮らしているはずがねぇ。
それこそ『偉人』級以上の実力があれば、各地を旅して別の拠点を置くことも可能なんだからな。っつか、俺ならそうする。
よって、推測されるおじいさんとおばあさんのステータスは、『赤鬼』級から最大でも『黒鬼』級までだとわかる。
次に、『鬼』の『強さ』に目を向けてみよう。
『鬼』が『魔物』だった場合、襲撃された村の規模にもよるが『緑鬼』級や『黄鬼』級程度の魔物であったとは考えづらい。
どんだけ小規模な集団でも、人間は必ず自警組織を置くため、魔物は警戒して安易に攻撃しようとはしねぇ。
特に『鬼』に襲われた村の自警組織のレベルは、推定『黒鬼』級のおじいさんとおばあさんでも、追放された直後に報復しねぇくらいの規模はあったはずだ。
歯向かっても痛い目を見ることが明白だったからこそ、大人しく『村の外れ』で生活してたんだろうからな。
その上、『鬼』の縄張りが移ったという情報から警備も一層強化されていたはずだから、『低級の魔物』が近づけばすぐに排除されていただろう。
っつーわけで、村の状態からして『緑鬼』級や『黄鬼』級程度の魔物だったら最初から襲撃なんざしねぇ。
それより上の階級はというと、そもそも『鬼』と呼ばれる魔物はゴブリンやオーク以外だとあまり群れない。
群れる性質のある魔物は、単体での力が弱いことを本能的に理解し、集団で活動することで個々の弱さを補おうとしてるんだからな。
反面、オーガ以上になると少数のコミュニティーでも一定の力を発揮できるから、そう多くの集団にはならねぇ。
もし集まりすぎると、集団全体の機能低下や内部分裂など、問題が起きやすい。個の力が強くなるのに比例して、自我も強くなるからこその弊害だな。
事実、オーガやギガンテスだと一定の強さに育った子どもは巣から独り立ちさせられるため、一つの集団は最大で十体程度の規模にしか発展しねぇ。
ちなみに『偉人』級以上になると、そもそもダンジョンの主やってる場合が多いから、自ら動くこと自体稀だ。
となれば、『鬼』が『魔物』であれば強さは『赤鬼』級から最大でも『黒鬼』級までだっただろう。
「一見するとおばあさんと『鬼』の実力が拮抗しているように見えるが、実際は違う。ランクの基準が『冒険者』と『魔物』で、話が変わってくるからだ」
魔物の『赤鬼』級と比べれば、冒険者の『赤鬼』級ははっきり言って格下だ。
『冒険者』の等級は『同格の魔物なら武装した冒険者4人以上で互角』っつう前提がある。
よって、一対一じゃ『冒険者』が圧倒的に不利なんだよ。
おばあさんの実力がたとえ『黒鬼』級で魔物が『赤鬼』級と仮定しても、人間より能力が高い魔物を相手に、『無手』のまま『数体を殺し』て『逃げられる』ほどの実力差があるとは考えにくい。
おばあさんがいくら善戦したところで、武装なし、数的不利、能力的不利の三重苦が条件だと、途中で力つきるのがオチだ。
だって、それなりに大きい規模の村を壊滅させる数の『魔物』がいたんだぞ?
もし本当におばあさんが『魔物』と戦っていたとしたら、最初の戦闘で数体を相手にした時点で満身創痍になっててもおかしくねぇ。
んで、魔物なら弱った獲物は逃がさねぇから、おばあさんはそこで殺される。
となると、おばあさんがツヒコへ語った『鬼』の情報の信憑性が薄まることから、『鬼』=『魔物』って図式は無理があんだよ。
「とはいえ、『鬼』は人間でも討伐できる存在だ、とおばあさんがツヒコに印象づけるための嘘、って可能性もなくはない。
おばあさんは『鬼』と遭遇してねぇ可能性が高く、目的を考えりゃツヒコを確実に殺すために適当なホラを吹いた、としてもおかしくねぇからな。
が、もしおばあさんの情報が嘘だったとして、旅に出たツヒコに『鬼』の事実をすぐに知られたら、シャレにならねぇ問題が発生しちまう。
それが、おばあさんが嘘を『吐けない』ことの証明に繋がってくる」
『隷属』の『黍団子』を渡したとはいえ、もしツヒコがそれを食べずに事実を知った場合、おじいさんとおばあさんはかなりのリスクを背負うことになる。
裏切られたと知ったツヒコの怒りの矛先が、自分たちに向けられるかもしれねぇ、っつうリスクを。
親だったらツヒコのクズさは理解しきってるだろうし、何よりこれは『おばあさんが戦闘不能になること』が前提の計画だ。
二人でも対処出来なかった『化け物』をおじいさん一人で止められるはずがねぇから、最悪キレたツヒコに殺されることも考慮しなきゃなんねぇ。
そんな危険性を生むくらいなら、『鬼』に関する情報に嘘を盛り込むより、知り得た事実を全部伝えて『黍団子』を食わせる時間を稼いだ方が、デメリットが低い。
そうした打算を働かせたとすれば、おばあさんの『鬼』の情報はすべて事実に近いものを伝えたと考えるのが妥当だ。
必然的に、『鬼』が『魔物』だとは言えなくなる、ってことだ。
逆に『鬼』を『人間』だと考えた場合、与えられた情報との齟齬がほとんど解消される。
『盗賊』は騎士や冒険者などで結成される討伐隊から逃げるため、『拠点』を頻繁に移すもんだし、無謀な戦力差でも生活物資が枯渇したら『大きい村』でも襲撃し、『金品を優先的に強奪』していく生き物だ。
戦闘力に関しては個人差が大きいだろうが、『無手』のおばあさん相手に『大人数』かつ『完全武装』で戦ってたら、かなり優位に立てていたはずだ。
ある程度デカい組織で頭が優秀なら連携も上手いだろうし、おばあさん相手でも『被害が数人』で済むこともあるだろう。
それに、『盗賊』のイメージである無慈悲で残酷な略奪者みてぇな人間のことを、別の言い方じゃ『鬼畜』とも言うしな。
「そういうわけで、『鬼』はかなり高い確率でツヒコやおじいさんおばあさんと同じ『純粋人種』だ。
圧倒的不利な戦力差でもツヒコたちが勝利できたのは、『化け物』と『獣人族』だったから何とかなっただけで、魔物だったらあっさり死んでたぞ?」
『……えぇ~?』
笑顔できっぱりガキどもへ告げると、数人から微妙なため息が漏れた。
魔物を蹴散らす武勇伝から一転し、一気に同種同士における血生臭い殺し合いの話になっちまったからだろうな。
だがまあ、人はいずれ世界の汚い部分に直面し、次第に清濁併せ呑むことを覚えて成長していくもんだ。
少しばかり裏側をのぞくスタートが早くなっただけだから、むしろ貴重な経験が出来てよかった、くらいに思っとけ。
「そして、ツヒコたちは長時間の死闘の末、『盗賊』を全滅させることに成功し、自分たちが生きていることを素直に喜び合った。
無事を喜び合ったのはタケルとモリヒコとタマオミの三人で、ツヒコは『盗賊』がため込んだ財宝を前に歓喜しただけだろうけど」
「もういらねぇよテメェの余計な補足説明は! 素直に四人で喜んだでいいだろ!? ツヒコが金にしか目がいってねぇとか、言わなくていいだろうが!」
にゃん娘、それを言うなら俺が解説を入れる前に言っとけ。
見てみろ。どぶ川のように濁ったガキどもの目の色を。今さら産業廃棄物を入れたところで、濁った川がもうちょっと汚くなるだけだ。
元々あった清澄で純粋な輝きは、二度と戻ってこねぇんだよ。
ってわけで、最後におかわりも行ってみよう。
「それからツヒコたちは『盗賊』が集めた財宝を根こそぎ着服し、意気揚々と帰還したわけだが、何故か最後はおじいさんとおばあさんの元へ戻っている。
いくら血の繋がりがあるとはいえ、自分を騙して罠にはめ、見殺しにしかけた両親と会う理由は何か?
考えられるとしたら二つ。『盗賊』の財産を国に没収されて行く宛がなくなったか、生活に余裕が出て殺されかけた復讐に走ったか。そのどっちかだろうな」
これもガキどもに聞いてみるか、と思っていたが何かもう話を聞くだけで精一杯っぽかったので、後は全部俺が解説していくことになった。
『盗賊』の討伐が成功したら、ツヒコの思惑通りだと財産や名声や実績が得られ、掃き溜めの生活からは脱することが出来るはずだった。
が、『盗賊』の宝はそもそもが『盗品』だ。国の法律によっては、討伐者に与えられる報酬が全体の何割みてぇに定まっていることも少なくねぇ。
それを知らずにすべての所有権を主張すれば立派な法律違反となり、財産は没収された上に『犯罪者』という汚名まで着せられる。
『強欲』なツヒコが一度手にした財宝を手放すとは考えにくいから、十中八九ブタ箱を経験しただろう。
もはや人間社会で働くことも叶わなくなったツヒコは、一縷の望みにかけておじいさんとおばあさんの家へ戻った、ってのが一つ目のバッドエンドだ。
この場合、疲弊しきったツヒコはおじいさんと回復したおばあさんにより、今度こそ息の根を止められたに違いねぇ。
いくら『化け物』でも、体力的にも精神的にも弱った『人間』なら、付け入る隙はいくらでもあるだろうからな。
後は空腹だろうタケルとモリヒコとタマオミへ『黍団子』を与え、おじいさんおばあさんの奴隷にすれば、二人は『幸せに暮らしてめでたしめでたし』になる。
もう一つの可能性が、『盗品』はすべて討伐者のものになると国の法律で規定されていた場合だ。
それだとツヒコが考えていた通り、最底辺の貧困生活から脱却することが叶い、村や国から追加報酬も出たかもしれねぇな。
で、一気に生活が潤えばツヒコの心にも余裕が生まれ始め、いつしかおじいさんとおばあさんについて思い出すだろう。
『あの時、自分が旅に出たりしなければ、こんな苦労をせずにすんだんじゃないか?』ってな。
ツヒコは性根から腐った真正のクズだから、今の成功をおじいさんとおばあさんのおかげ、なんて微塵も考えず、ぜってぇ逆恨みするはずだ。
そうして、万全の状態でおじいさんとおばあさんの家へ戻ったツヒコは二人を殺し、家ごとぶっ潰しただろう。
その時、対外的にツヒコは『盗賊を壊滅させた英雄』なわけだから、お供はタケルとモリヒコとタマオミの奴隷たちしかいなかったはずだ。
ツヒコが命じればタケルたちは一生真実を口外出来ず、悪評が立つ心配もねぇからな。
こうしてツヒコは、多大なる財産と優秀なる奴隷たちのおかげで、『幸せに暮らしてめでたしめでたし』っつう流れになる。
いずれにせよ、『ツヒコ』か『おじいさんとおばあさん』のいずれかは『家族』の手によって殺され、以降の消息が絶たれるのはほぼ確定。
だから、『その後の結末が曖昧な話』だって言ったんだよ。
「ってわけで、『ツヒコ』の物語は村を襲った『魔物』を退治する話じゃなく、村を襲った『同族』と殺し合った話だ。
動機もおばあさんを傷つけられた『義憤』じゃなく、金に目がくらんだツヒコの『強欲』によるもの。
『力』に執着する『純粋人種』が秘めた、他者への嫉妬と恐怖、強者を貶める卑劣さや狡猾さ、そしてどこまでも自分本位で低俗な思考回路。
これら『純粋人種』の醜さを、複数のヒントを物語中に散りばめ、あらゆる視点から聞き手に考察させることで浮かび上がる『心の闇』をテーマにした、素晴らしい物語なんだよ」
と、そこまで話したところでガキどもを見渡してみると、最初の元気が見事に死んでやがる。
スゲェな。マンガやアニメのエフェクトみてぇなどんよりとした空気がはっきり見えるぞ。
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名前:ヘイト(平渚)
LV:1(【固定】)
種族:イセア人(異世界人▼)
適正職業:なし
状態:健常(【普通】、【魔力減少・常】)
生命力:2004/2004(【固定】)
魔力:264/1812(【固定】)
筋力:176(【固定】)
耐久力:148(【固定】)
知力:183(【固定】)
俊敏:135(【固定】)
運:1(【固定】)
保有スキル(【固定】)
(【普通】)
(《限界超越LV10》《機構干渉LV2》《奇跡LV10》《明鏡止水LV3》《神術思考LV3》《世理完解LV2》《魂蝕欺瞞LV4》《神経支配LV5》《精神支配LV3》《永久機関LV4》《生体感知LV4》《同調LV5》)
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