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しいな ここみ様主催企画参加作品

元凶がいなくなって。


23世紀の半ば、地球の人類は絶滅しつつあった。


地球温暖化を食い止める事に失敗した結果、海面は上昇し地球の殆どの地域は熱帯か亜熱帯となり、針葉樹は南極や北極圏の水没しなかった高地に細々と残るだけ。


温帯地域を覆っていた針葉樹の森が南極や北極圏に追いやられると、針葉樹の森があった場所に熱帯性の木々が進出し、樹高が100メートル近い大木がそこかしこに生い茂る。


それらの大木の下は鬱蒼と茂る木々に太陽光が遮られ、真っ昼間でも薄暗くジメジメとした湿地帯が広がっていた。


富裕層の上級市民や政治家、軍人、科学者などは、21世紀の終わり頃から月や太陽系内の惑星と惑星の衛星に建設された宇宙都市に移住し、地球に残っている人類は金もコネも無く取り残された多数の貧者だけ。


彼らは大木の下に広がる湿地帯を木々と共に温帯だった地域に進出してきた、大蛇やワニに怯えながら彷徨っている。


彷徨っている人の数は年を追うごとに少なくなっていて、遠からずして地球上に住まう人類は絶滅するであろう。


皮肉な事に地球温暖化を引き起こした元凶であり、最後まで便利で快適な生活環境を手放せなかった人類が地球上からいなくなりつつある今、地球の殆ど全域が熱帯や亜熱帯に変わって行った早さに比べたら微々たる物だが、温暖化が始まる前の地球に少しずつ戻り始めていた。




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― 新着の感想 ―
未来予想図としか言いようのない光景が………。 しかしこの環境に適応した新人類は誕生しないのか。少し残念。 次の地球の支配者はワニから進化したリザードマンかな?
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