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なんでこうなった?

そうしていつも通り鐘が鳴り、授業が始まった。


席につくと担任が


「みんな一旦聞いてくれー」

と声をかけた。


「ここ最近女性を狙った人攫いが増えている。軍の方も調査はしてくれているが、まだ犯人はわかっていないらしい。帰るときはきをつけてくれー」

と言った。


それを聞いて僕はふと昨日の事を思い出した。


あいつ、確か女性を攫おうとしてたよな.....


もしかしたらそいつが今話題上がったやつなのかもしれない。


ただ、もう面倒事に巻き込まれるのは勘弁だ。


ここは大人しくしておこう。

僕が何かを真剣な面持ちで考えているのが不思議なのかライルが怪訝そうな

顔で

「どうかしたか?」

と聞いてきた。


僕は

「なんでもないよ」

と返しておく。


こいつに言ったところで「へー。そうなんだー」って流されるだけだ。


さて、今日はこの間あった学力テストの結果がでる。


そして今日は実技テストの日だ。


担任の話だとすでに廊下に学力テストの結果が張り出されているらしい。


結果は見るまでもないが気になるので見に行くことにしよう。


廊下には沢山の人だかりができていた。


えーっと、学年一位はアイシャ・エイデスと書いてある。流石すぎる。


もう頭が上がらない。もうっていうか今もか.....


二位はガイアス・ハーデスだ。


あいつ...勉強もできんのかよ。

反則じゃねえか......


そして七位にある名前を見つけてしまった。


アリアだ。


へ?こいつ確か僕より遅く学園に入ってきたよね?


なんで?どうして?神様はなんて残酷なんだ.....

と僕は打ちひしがれた。


ちなみに僕は下から数えたほうが早いので気にしないことにしよう。


とうとう実技テストの時間になってしまった。


実技テストの内容は模擬戦だ。


魔法で戦うも良しだし、剣術で勝負するのも良しだ。


しかし、魔法具の使用だけは禁じられている。


それが使えれば僕にも勝機はあったかもしれないのに....


相手はくじ引きで決められ、あと5分後に発表される。


今回は誰にボコられるんだろうなと考えていたら、隣りにいた子に目が行った。


緊張しているのかオドオドしていて、ずっと周りをキョロキョロしている。


流石に挙動不審なので、僕はつい声をかけてしまった。


「あの、大丈夫か?」

と声を掛けると、

「ひゃい!」

と変な声を出して返事をしてきた。


「えっと....あなたは誰ですか?」


「僕はテルア・エイデスだ。知ってるだろう?失格者と呼ばれている人間だ」


「えっと、私はネリア・ハーデスといいます」


うん?ハーデス?なんか聞いたことあるな。


「もしかしてガイアスの妹かい?」


「あ、そうです」


ガイアスに妹がいたとは、しかしガイアスの妹だったらもっとオラオラ系だと

思うんだがここまでおとなしいのか。


「すまない、あたりをキョロキョロしていたから誰か探しているのかなと思って声をかけてしまった」


「いえ!そういうわけじゃないです....」

と明らかに落ち込んだ表情をするので、


「何かあったのか?」

と聞くと


「何かがあったというわけではないのですが....今日の実技テストが不安で....」


なるほどな。まあそういうことだろうとは思っていた。


「私は家でも落ちこぼれでいつも成績が悪くて....両親やお兄様にも叱られてしまうのです....」


まああんな感じのやつは家柄にそぐわない実績は許せないんだろうな。


ハーデス家は超有名貴族だ。

ちなみにエイデス家もかなり有名である。


「お互い苦労だったり悩みが多いだろうけど頑張ろうな」


「はい!ありがとうございます!」


と満面の笑みで答えてくれた。


笑うとすごい可愛いじゃないか。


そんなこんなで話しているうちに対戦相手が発表された。


僕は対戦表を見て絶望した。


なぜなら僕の対戦相手と書かれているのは

「「ガイアス・ハーデス」」だからだ。


なんでこうなった????





















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