色んなことがありすぎやしませんか?
目が覚めると僕は見知った路地に倒れていた。
僕の倒れていたところには血溜まりがあり、
なぜか少し離れたところにも血溜まりがあった。
「もしかしてさっきの女の人が...」
あまり深く考えてもしょうがない。
好奇心は身を滅ぼすというがまさにその通りだ。
僕自身は神の恩恵により助かったようだ。
とくに後遺症などは感じられない。
痛かった。
思い出すだけで吐き気がする。
ふらふらと立ち上がりながら僕はその路地をあとにした。
その足で家に帰り、ベットに横になると死んだように眠ってしまった。
目が覚めるとそこにはいつもの天井があった。
「この天井見覚えあるな...」
なんてないってみたかっただけだ。
「そうですね」
と隣から声がいきなり聞こえてきて僕は驚いてひっくり返ってしまった。
「アリアか...びっくりさせるなよ!いまので死んじゃったらどうすんの!?」
「そんなことで死にはしません」
とばっさり返されてしまった。
やはり冷たい。
僕のところにきてかれこれ2、3年は仕えているというのに一貫してこの態度である。
でもアリアは無愛想だがとても優秀だ。
あとなぜかずっと前から一緒にいたような幼馴染のような安心感がある。
なんてことを思っていると
「昨夜は夕食も取らず、お風呂にも入らずに寝てしまったので少し心配して早めに伺いました」と言ってきた。
へ?今僕のことを心配した??
まさか夢でも見ているんじゃないだろうかと呆けていると
「呆けてないで早く支度をしてください」と言われてしまった。
よしいつも通りだ。
そんなこんなで準備して学校に向かった。
門をくぐろうとしたら妹のアイシャの姿が見えた。
なにをしているんだろうと思っていると、アイシャの眼の前に1人の男が立っていた。
あれはたしか学園でもかなり有名なガイアスではないだろうか。
ガイアス・ハーデス、かなり有名な貴族の息子だ。
しかも容姿端麗で実力もかなりのものと聞く。
そんなやつがうちの妹になんのようだ?と様子を伺っているとそいつが口を開いた。
「アイシャ。そろそろ私の告白を受理してくれてもいいんじゃないかい?」
「まだ私はそんな気にはなれないというか.....」
なんだあいつアイシャを口説いているのか?
確かにアイシャは魅力的だとは思うが。
「いいじゃないか。同じ「「神格発現」」が使える者同士仲良くなれると思うんだがねぇ」
その言葉を聞いて僕の顔が歪んだ
「なに?......]