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失格者の英雄譚  作者: テルアム


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23/24

今度こそ

「ミア!!!」


なんで....どうしてここに彼女が。


昔と違い、すっかり大人になってしまっている。


「ゲイル、久しぶりだね」


そう、彼女が口を開く。


「げんきしてたかな?」


「なんてね、実はゲイルのことずっと見てたんだ」


私はなんと言ったらよいか分からずにただ当惑していると、


「ごめんなさい」


彼女に謝られた。


それはより一層私を困惑させた。


私はようやく口を開く。


「どうして....君が謝るんだ?」


「私が、あんなことをしたせいでゲイルの人生を台無しにしてしまった」


「私という檻の中に、あなたを閉じ込めてしまった.....」


「あなたは心優しい人だった、なのにこんなにも変えてしまった」


「ほんとうに....ごめんなさい」


私は無性に憤りを感じた。


彼女は何も悪くない、悪いのはこの不平等な世界だ!!


そして..........


「ミアは何も悪くない、悪いのは私だ.....」


「君を....守ってあげることができなかった」


「いじめられていた私が君を巻き込んでしまったんだ....」


「私と出会わなければ!!君はこんなことにはならなかった!!」


「私は....君にずっと甘えてしまっていたんだ」


「許してくれ.....こんな私を.....」


目から溢れる涙を止められず、私は顔を見られないように下を向きながらそう溢した。


すると、やさしく彼女に抱きしめられた。


「私ね、きっと何回繰り返してもあなたを助けていたと思う」


「あなたと出会えたことで私の人生はすごく楽しかった」


「一緒に遊びに行ったり、授業サボったりしてみたり」


「きっと....いいえ、私はあなたのことが好きだったのよ」


「あなたに心から惹かれていたんだと思うんだわ」


ミアからの突然の告白に私は少し戸惑いながらも、


「私だって!!ずっと君が好きだった!!」


「いつも守ってくれて、優しくしてくれて」


「君がいなかったら...私の人生は灰色のままだった」


「あ互いが、助けられてたんだね」


「あぁ、そうだったんだな....」


「さて!そろそろここにいられなくなっちゃうから行かなきゃ!!」


「だけど.....私は君とは同じところにはいけない」


「君には眩しいところが似合っている」


「私は、自らが犯した罪と向き合い、償わなければならない....」


「そのことなんだけどね、私もそっちに行くから問題ないよ」


「なぜだ!?」


「ここに来る前は俗に言う天国ってところにいたんだけどさ、ゲイルが死んじゃって神様と交渉して戻らない代わりに彼のところへと行かせてくださいって」


「もう....ゲイルと離れたくないんだ」


彼女が私の手を掴む。


「もう二度、離さないでよね??」


私は涙を拭い、震える声で


「わかった、絶対に離さない」


私は強い意志とともに彼女の手を握りしめて、歩き出す。


「「今度こそ絶対に守ってみせる」」


私はそう強く心に刻んだ。



「にしても泣き虫なところは変わってないね〜」


「うるさい」


まるでいつもの日常のような会話をしながら、二人は業火に包まれていった.....


そのころ現世では、


「んっ....」


俺は静かに目を覚まし、起き上がる。


「久しぶりの外だなぁ」


あたりをキョロキョロと見渡す。


「お、あっちか」


俺はゲイルとかいう野郎の遺体のところへと歩き出す。


「えーっと」


俺はゲイルの体をまさぐる。


「お!!あったあった!!」


俺が取り出したのは、こいつが使用していた魔神の欠片だ。


俺はそれを自らの口へと放り込む。


「うぇ!!まっず!!!」


我慢だ我慢だ!!!


そしてようやくそれを飲み込む。


「んー、ちょっとは力の足しになったか」


こいつがもらっていた欠片は弱いやつだったのだろう。


「あとはこいつの妹をどっかに運んで、俺の業務は終了だな!!」





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